山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

韮崎平和観音と地球照の月 令和7年1月31日

2025年02月01日 | 星空
 この日は富士吉田・大月方面への出張があり、月齢2の細月を撮影に行くのは難しいだろうと思っていた。ところが、想定外に午後4時に仕事が終わり中央道で甲府に戻れば十分に月の撮影が可能になった。当初の予定では鳳凰山地蔵岳にかかる細月を撮影に行くはずで、地図をプリントアウトし、さらにGPSに座標を登録してあった。この翌日は月齢3の月と金星が接近しており、韮崎平和観音と月・金星のコラボは2月1日に撮影に行く予定だった。しかし、天気予報では翌日の午後から天候が崩れそうで、月の観察は難しそうである。迷った末に、先日下見をしておいたばかりの韮崎平和観音に向かうことにした。撮影場所は下見してあるが月と観音像の位置が合うかどうか、行ってみないと分からない。

    月が見える時間には少し早かったので、日没の頃の平和観音と富士山を見に行ってみる。

    空が霞んでいて少し雲が出ていたために富士山も雲もほとんど焼けずに陽が沈んだ。

    韮崎駅付近のコインパーキングに車を止めて韮崎平和観音を見上げる。空に金星が輝いている。

    この場所からだと月はかなり左側に寄ってしまっている。

    急いで場所を移動し、魚民の駐車場に行く。幸いなことに駐車している車は少なかったが、電線がかなり邪魔になる。

    月の位置を見ながら撮影位置を調整し、観音像の近くに月が沈む位置でカメラを構える。

    韮崎平和観音に月が近付く。時間がちょうど良く、綺麗な地球照の細月が現れた。

    400㎜望遠レンズに切り替えて観音像の上半身を切り抜く。

    周辺の電線や電柱がうまくカット出来た。

    観音像に近付く地球照の細月

    韮崎平和観音と地球照の細月。撮りたかったのはこのカット。

    月に観音様の手が触れるような位置に月が沈んで行った。

    場所を変えて今度は金星と観音像を狙ってみる。

    金星を輝かせるためにクロスフィルターを装着してみたが、照明の灯りが目立ち過ぎていまいち。

    観音像の指先で輝く金星。星形に金星を輝かせたかったがフィルターがうまく合わず。

    400㎜望遠に変えてみたがズームが強過ぎていまいちだった。

 数日前に下見をしておいたことが幸いして想定していた地球照の月と韮崎平和観音のコラボ写真はうまく撮影出来たと思う。金星とのコラボはクロスフィルターと200㎜望遠レンズの口径が合わず、手製のフィルターも観音像と金星の両方にフォーカスを合わせるのが難しく不発に終わってしまった。もう少し使うフィルターを考えて選択する必要がありそうだ。今後は満月とのコラボも考えてみたいと思っている。


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昇仙峡仙娥滝と周辺のシダたち 令和7年1月28日

2025年01月31日 | シダの仲間
 寒い日が続いていてひょっとしたら昇仙峡の仙娥滝が凍っているかも知れない。シダを見ながら仙娥滝を訪れてみる。

    昇仙峡仙娥滝。

    少しは凍っているかと思ったのだが全く凍っていなかった。

    岩壁にぶら下がるように生えているオサシダ

    これはオオイタチシダであろう。

    トウゴクシダは緑色が鮮やか。

    アカハナワラビ

    これは紅葉していないアカハナワラビであろうが、一見オオハナワラビのように見える。

    探していたのはこの小さなシダ

    オオクボシダ。毛が生えている。

    冬期は乾燥から身を守るために葉を丸めるようである。

    もう1ヶ所確認しておきたかったのが覚円峰の眺望と角度

    このV字の谷がほぼ北側になる。星を撮影すると回る星空が撮影できるはずである。

 今年は暖冬のようで滝は全く凍っていなかった。覚円峰の上で廻る星空は月の位置を考えながらそのうち撮影に来てみたいと思っている。


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韮崎平和観音を見上げる 令和7年1月27日

2025年01月30日 | 星空
 韮崎平和観音に月をからめて撮影するのに良い場所が無いかどうか、航空写真を使って検索していたが、やはり実際に歩いて確かめてみないとうまく行かないであろう。ちょうどそちら方面に出張があって午後4時過ぎに仕事が終わったので散策してみた。

    韮崎駅北口から見る平和観音。ライトが眩しいがズームをかければカットできそう。右上高い位置に金星が輝いている。

    北口にある居酒屋魚民。この駐車場が良いかと思っていたのだが・・・

    電線が多くて撮影にはあまり向かない。

    距離を離してオギノなどのショッピングモールの片隅。暗くて不明だが、向こうにある南アルプスの山が邪魔になるのではないかと思う。

    駅の地下道を抜けたところ。ここは良く見える。

    200㎜望遠レンズ縦位置でちょうど全体が入る大きさ。

    その近くの駐車場からも良く見える。

    道沿いから見る建物の上に立つ平和観音

    下から照らすライトだと平和観音の顔が不気味に見えてしまう。

    さらに回り込んで本町通りから見る平和観音

    ズームをかければ下の建物はカットできる。

    さらに回り込んで側面から見る

    韮崎市役所駐車場から見る平和観音だが、電線が引っかかってしまいいまいち。

    本日歩いたコースと撮影可能な場所。

 カシミール3Dに今回の座標を登録して月や星の角度を見ながら平和観音と絡めて撮影を考えているのだが、平和観音の高さと月の軌道を合わせるには実際に撮影してみないと分からないことと、ライトアップされた観音像と月や星の露出がうまく合ってくれるかどうかも分からない。課題は山積みで、これからいろいろ試して行きたいと思っている。


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夕暮れのアトラス彗星(C/2024 G3) 勝沼ぶどうの丘 令和7年1月17日

2025年01月26日 | 星空
 中央市に出張で午後まで仕事だったが、想定していたよりも早く午後4時に仕事が片付いた。高速を使って移動すればなんとか勝沼ぶどうの丘でアトラス彗星(C/2024 G3)が南アルプスに沈む時間に間に合いそうである。おそらく日没後25分ごろの5時25分ごろにその姿が捉えられるのではないだろうか。午後5時少し前に到着して急いでカメラをセットする。


    午後5時過ぎに勝沼ぶどうの丘から見る南アルプスの夕暮れ

    本日はこのあたりにアトラス彗星が沈んで行くはずである。

    そろそろ見えてくる時間のはずだが??


    この視野の中に居るはずだ。


    トリーミングしてみる。尖った偃松尾山(ハイマツオヤマ)の上に小さな白い輝きが見える。

 
    偃松尾山の右脇でもう沈みそうなアトラス彗星


    もう1台の望遠レンズの画像


    偃松尾山の右上に小さな白い光が見える。


    トリーミング画像


    ぼんやりと写ったアトラス彗星

    彗星が沈んだ後の夜景と南アルプス

    白根三山と鳳凰山


    5時25分ごろのアトラス彗星シュミレーション 推定光度-0.8等級

 なんとかうっすらと撮影は出来たが想定していた通り夕暮れの空が明る過ぎて明瞭な画像は得られなかった。加算処理でなんとかなるかと思ったが、明るさが足りずうまく行かなかった。おそらくこれがこの彗星を捉える最後の画像となるであろう。周辺を山に囲まれた山梨県からはこの彗星を捉えるには難しかった。



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稲子川上流のシダ 令和7年1月13日

2025年01月20日 | シダの仲間
 芝川を経由して石神峠に行く際に稲子川上流の脇を通過する。そこには山梨県ではあまり見られないオオバノハチジョウシダが群生している。石神峠のパール富士の前に、ちょっと立ち寄ってシダを観察してみた。

    林道脇に生えているオオバノハチジョウシダ

    群生しているが少し減った気がする。

    先端部の小羽片はあまり長く無く、オオバノアマクサシダに比べるとかなり短い。

    胞子葉が枯れてしまっているがこれはタチシノブであろう。

    ジュウモンジシダ

    ハカタシダはちらほらと見かける程度

    リョウメンシダはたくさんあるが、この時期は葉が傷んだものばかりである。

    光沢のあるホソバヤブソテツ

    光沢の無いヤブソテツと混在している。

    ホソバヤブソテツは葉の光沢が強いことと鋸歯が明瞭であることが特徴であろう。

 山梨県ではオオバノアマクサシダの増殖が目立ち、オオバノハチジョウシダはほとんど見かけない。両者の中間型のようなものもあり、判別に苦慮するものが存在する。


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パール紅富士 南部町石神峠 令和7年1月13日

2025年01月18日 | 月富士
 月齢14のパール富士を狙って南部町石神峠に出かけるが、この峠までは悪路の上に峠から富士山は見えない。南側の白水山に登る途中に展望地があるのだが、そこからだと月が富士山山頂から右に外れてしまう。そこで、石神峠から北側の斜面を登って植林帯の隙間で富士山が見える場所を探して狙ってみることにする。良い場所があれば良いのだが、無ければ白水山側の展望地から狙うことにする。

    石神峠。ここからは富士山は見えない。

    北側の植林帯を登って展望できる場所を探す。

    隙間はあるのだが、向こう側の木の枝が邪魔になってなかなか見つからない。

    かなり狭い視界だが、展望できる場所を発見。

    これならばなんとかなるだろう。ここからパール富士を狙う。

    富士山が赤く染まった。

    月が姿を現した。

    視界は狭かったが結構良いパール紅富士になってくれた。

    もう1台の望遠レンズのほうは木々に邪魔されずバッチリ撮れたと思う。

 撮影場所が確保できるかどうか心配だったが、なんとか植林帯の隙間から綺麗なパール紅富士を見ることが出来た。天候に恵まれたのも良かった。


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富士川町林道奥からのダイヤモンド富士 令和7年1月11日

2025年01月15日 | ダイヤモンド富士
 アトラス彗星(C/2024 G3)撮影の後は昨日と同様にダイヤモンド富士を見に行くが、今回は林道の奥の林を登った植林帯からダイヤを狙う。しかし、その位置からでも太陽は白山岳の少し左にズレてしまうであろう。うまくしたら白山岳で割れるダイヤが撮れるかも知れないが、まずは撮影場所があるかどうかが問題である。

    この作業道を登った上に植林帯がある。

    植林した木が伸びて視野を確保できる場所がほとんど無くなってしまっている。

    太陽が現れたが、予想通り白山岳の左から出た。

    なんとか白山岳から昇るダイヤモンド富士になってくれている。

    望遠レンズの画像では一瞬だけチラ割れのダイヤになっていた。

 伐採されたばかりの頃はどこからでも富士山が見えたが、あと数年するとこの場所からのダイヤは難しくなってしまうだろう。日程を選べば、次のシーズンで剣ヶ峰や白山岳で割れるダイヤの撮影が可能かも知れない。

    本日の丸いダイヤモンド富士


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なんとか写ったアトラス彗星(C/2024 G3) 令和7年1月11日

2025年01月13日 | 星空
 前日に撮影に行ったアトラス彗星(C/2024 G3)は全く写ってくれず惨敗だった。これは写らないのではないかと思っていたところ、伊豆からこの彗星を撮影した画像がアップロードされているのを目にした。日の出前40分ごろの画像なので、昨日私が撮影していた時間よりも15分ほど早い時間ということになる。本日も同じ場所から富士山の裾野に現れるはずの彗星を狙うのだが、時間は5分ほど早くなるうえに彗星の光度ももう少し明るくなっているはずである。懲りずにまた富士川町の林道を訪れるが、今回は先客が1人居て、同じくアトラス彗星を狙って静岡から来られたカメラマンだった。

    1月11日 午前6時20分のアトラス彗星。日の出30分前、推定光度-2.4等。

    水平線は明るいが昨日よりも遥かに空気が澄んでいる。

    さて、本日はアトラス彗星(C/2024 G3)が見えてくれるだろうか?

    そろそろ昇って来ている時間だが・・・?

    本日もダメか?と思ったのだが・・・


    トリーミング画像。自宅に帰ってからパソコンで良く見てみると、小さな光が写っていた。

    富士山の裾野を狙ったもう1台のカメラ。これだと居るかどうか分からない。

    しかし、トリーミングしてみると尾を引く小さな光が写っていた。

    別画像

    強トリーミング

    どこに居るのか??

    うっづらと写っているが、あっという間に夜明けの光に飲まれてしまった。

    朝焼けが富士山の上まで広がったこの時間にはもう写らない。

 朝焼けの光の中にわずかに写ってくれたが、200㎜望遠レンズでもトリーミングしないと見えないような小さな光だった。しかし、0等級の輝きを持つ水星が写らなくなった頃でもうっすらと写っているということは、それなりの光度があるということであろう。さらに、日の出の25分前ではほとんど見えないということも分かってきた。これから太陽を廻り込んで1月16日頃から今度は夕暮れの南東の空にこの彗星が姿を現す。先日下見してきた勝沼ぶどうの丘からだと日没後25分にはもう沈んでしまっていることも分かった。果たして夕空で輝くこの彗星を捉えることが出来るのかどうか?午後まで仕事が入っている日がほとんどなので、どこでどう狙うか、算段中である。


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富士川町林道からのダイヤモンド富士モドキ  令和7年1月10日

2025年01月13日 | ダイヤモンド富士
 何度も訪れている富士川町の林道からのダイヤモンド富士はもう終わってしまっていて、山頂からは完全に外れてしまう。しかし、1月4日に撮影した際に思いもよらぬサンピラーを見ることが出来たので、また見られるのではないかと期待してしまう。今朝も冷え込んでおり、車の温度計を見ると-6℃で、しかも少し霞が出ている。アトラス彗星は見えなかったが、ひょっとしたら日の出は・・・という思いで、場所を移動して日の出の富士山の撮影に行く。

    雲が赤く焼けている。少し霞が広がっていて富士山の上がうっすら染まっている。

    太陽が現れたがサンピラーは立ち上がっていない。

    太陽の現れたところは山頂からだいぶ左に外れたが、太陽が山頂に登った頃にはダイヤモンド富士モドキになった。

    もう1台のカメラもサンピラーは立ち昇らず。そう簡単に撮れるものでは無い。

 折角なので撮っておこうという感じの日の出の富士山であるが、何となくダイヤモンド富士になったのではないかと思う。そのうちまたサンピラー(太陽柱)を見られる日が来ることを期待したい。



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見えなかったアトラス彗星(C/2024 G3) 令和7年1月10日

2025年01月13日 | 星空
 昨年見つかったばかりのアトラス彗星(C/2024 G3) は軌道の方向が悪く、水平線からほんのわずかしか上がって来ないために夜明けや夕方の明かりの中に入り込んでしまい撮影がかなり難しそうである。何度も通っている富士川町の林道は標高が1,100mほどあるが、そこから見てもせいぜい日の出30分前に姿を見せるかどうかといったところである。ステラナビゲータによるこの日のシュミレーションでは富士山の中腹から6時23分ごろに姿を現すはずで、日の出の約25分前になる。おそらく-1等級くらいまで明るくなっているはずなので、運が良ければ見えてくれるかも知れない。自宅を5時前に出発して富士川町の林道に向かう。

    ステラナビゲータによる1月10日朝6時25分アトラス彗星(C/2024 G3) 日の出22分前

    朝6時ごろ。水平線はかなり明るくなっている。しかも霞が多い。これは難しいだろう。

    かろうじて水星が富士山右上に見えていた。

    もうそろそろ姿を見せる時間だが??

    全く何も写ってこない。

    富士山のみを狙ったもう1台のカメラにも何も写っていない。

    トリーミングしてみたがやはりその姿は見えなかった。

    この場所からの撮影は難しいのか?あるいはさほど光度が上がっていないのか??

 霞が多くて条件が悪かったこともあるのだが、夜明けの光に飲まれてしまってもっと高いところから水平線のあたりを狙わないと難しいのではないだろうか?明日はもう少し早い時間に現れるはずなので再チャレンジしてみたい。富士山と絡めて夜明けのこの彗星を撮影出来るのは明日が最後になる。


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