昨年9月下旬、平見城黒富士農園から曲岳に登った時にスギ林の中で見つけた斑入りのスミレと思われる葉。この正体を確かめるべく黒富士農園からのルートを歩いてみることにした。決めたのは自宅を出発して車を運転しながら突然思いついた。予定では茅ヶ岳のオキナグサをもう一度見に行くはずだったのだが、突然こっちに行きたくなった。もしヒナスミレだとすると、他のスミレよりも若干開花が早いので、ひょっとしたら少し遅いかもしれず、ここを逃すとまた来年になってしまう。
黒富士農園駐車場に10時到着。以外にも車は少なく2台しか止まっていなかった。黒富士・曲岳・桝形山は登りやすくて眺望にも恵まれ、良い山だと思うのだがあまり人気が無いようだ。農場の花壇には花がたくさん咲いていた。その中を通って八丁峠に至る登山道に入る。足元にはムラサキケマンやタチツボスミレ、名前を知らない野草などがたくさん咲いている。メインの道をちょっと外れて川沿いを歩くとニリンソウの群落あり、そしてエイザンスミレがたくさん咲く。
黒富士農園駐車場のところにある石碑。
黒富士農園の花壇
黄色いカタクリ?でも1本の茎から複数の花が咲いている。
マルバスミレ
ワチガイソウ
こちらは花弁にへこみがあるワダソウ
ニリンソウ。若干ピンク色がかっていて美しい。
エイザンスミレ。日当たりの良い登山道脇にどっさり咲いていた。
小川の流れる周辺にはニリンソウの群落、そしてスギ林の中に入るとお目当ての斑入りの葉がたくさん。しかし・・・花が付いていない。どうやら遅かったようだ。何輪か花を見つけたが既に傷んでしおれている。さらに登ってゆくとその上のスギ林の中にはまだ新鮮なスミレが残っていた。予想通りその花はフイリヒナスミレだった。落ちたスギの葉に守られた温床になっているのか、ここにはたくさんのヒナスミレがあり、全て斑入りだ。
フイリヒナスミレ。下部は既に終わっていて、咲き残っているものもしおれかけていた。
さらに登って行くと、新鮮な花がたくさん咲いていた。
フイリヒナスミレ
清楚なピンク色が美しいフイリヒナスミレの花。
スギ林を通り抜けると広葉樹林帯になり、やがて八丁峠下の日当たりの良い草地に出る。その場所には絨毯を敷き詰めたようなニリンソウの葉と、その中に黄色いコガネネコノメ、白いニリンソウの花、そしてエイザンスミレが散りばめられて咲いていた。何ともたまらない山・花景色、しばし石の上に座ってこの風景を楽しむ。
八丁峠下の草地に咲くエイザンスミレ、コガネネコノメ。緑の葉はニリンソウ。
八丁峠
カラマツ林の向こうに黒富士
黒富士山頂。向こうに見えるのは金峰山。
八丁峠を過ぎて黒富士に向かう。ここまでで出会った登山者は一人だけだった。黒富士山頂で下山し始めた人に一人会ったが、他には誰もおらず黒富士山頂を独り占めする。富士山は雲の中、八ヶ岳と南アルプスが春霞の中にようやく見える程度だった。昼食を軽くとって今度は鬼頬山(おにがわやま)に向かう。いったん下ってまた急な登り返しになる。その下りの斜面にはエイザンスミレがたくさん咲いていた。ここに咲くエイザンスミレは葉が細く、一見ヒゴスミレのように見えなくもないが、花を見ると真っ白ではなくやはりエイザンスミレだ。しかし、その中を注意深く探すと、一株だけヒゴスミレが混ざっていた。花は真っ白、葉が際立って細く、間違いなくヒゴスミレだ。周辺を探したがこの一株しか発見できなかった。
一旦大きく下る。下に見えるのが鬼頬山。
下り斜面にはエイザンスミレがたくさん咲く。
一株だけ見つけたヒゴスミレ。葉の形が際立って細い。
急登を登って鬼頬山山頂到着。
鬼頬山山頂を通り過ぎ、その先の下りとなる手前で小休止する。そこから先はロープの張られた激急下りがしばらく続く。昨年冬の雪の降った翌日この斜面をノーアイゼンで登ったが、ロープにぶら下がるようにしてようやく登った記憶がある。下ってみると、やはりロープ無しではスリップしそうな急下りだ。下り切って緩やかな尾根になってからしばらく歩いてようやく林道の通る越道峠に出た。時間は午後3時35分、1時過ぎに黒富士を出発したので、2時間半もかかったことになるが、花を探し脇道に立ち寄り籔を歩いてという登山なので、こういうコースタイムになってしまう。林道をテクテクと歩いて4時5分、駐車場に到着した。
この看板のところで休憩。この先が急下りとなる。
見下ろす急下り。ロープが無ければスリップ必至。
越道峠到着。向こうに見えるのは太刀岡山。
昨年の秋に見た葉は予想通りフイリヒナスミレだった。私が知る中ではここが一番たくさん咲いている。またひとつ、春の楽しみの山が増えた。
黒富士農園駐車場に10時到着。以外にも車は少なく2台しか止まっていなかった。黒富士・曲岳・桝形山は登りやすくて眺望にも恵まれ、良い山だと思うのだがあまり人気が無いようだ。農場の花壇には花がたくさん咲いていた。その中を通って八丁峠に至る登山道に入る。足元にはムラサキケマンやタチツボスミレ、名前を知らない野草などがたくさん咲いている。メインの道をちょっと外れて川沿いを歩くとニリンソウの群落あり、そしてエイザンスミレがたくさん咲く。
黒富士農園駐車場のところにある石碑。
黒富士農園の花壇
黄色いカタクリ?でも1本の茎から複数の花が咲いている。
マルバスミレ
ワチガイソウ
こちらは花弁にへこみがあるワダソウ
ニリンソウ。若干ピンク色がかっていて美しい。
エイザンスミレ。日当たりの良い登山道脇にどっさり咲いていた。
小川の流れる周辺にはニリンソウの群落、そしてスギ林の中に入るとお目当ての斑入りの葉がたくさん。しかし・・・花が付いていない。どうやら遅かったようだ。何輪か花を見つけたが既に傷んでしおれている。さらに登ってゆくとその上のスギ林の中にはまだ新鮮なスミレが残っていた。予想通りその花はフイリヒナスミレだった。落ちたスギの葉に守られた温床になっているのか、ここにはたくさんのヒナスミレがあり、全て斑入りだ。
フイリヒナスミレ。下部は既に終わっていて、咲き残っているものもしおれかけていた。
さらに登って行くと、新鮮な花がたくさん咲いていた。
フイリヒナスミレ
清楚なピンク色が美しいフイリヒナスミレの花。
スギ林を通り抜けると広葉樹林帯になり、やがて八丁峠下の日当たりの良い草地に出る。その場所には絨毯を敷き詰めたようなニリンソウの葉と、その中に黄色いコガネネコノメ、白いニリンソウの花、そしてエイザンスミレが散りばめられて咲いていた。何ともたまらない山・花景色、しばし石の上に座ってこの風景を楽しむ。
八丁峠下の草地に咲くエイザンスミレ、コガネネコノメ。緑の葉はニリンソウ。
八丁峠
カラマツ林の向こうに黒富士
黒富士山頂。向こうに見えるのは金峰山。
八丁峠を過ぎて黒富士に向かう。ここまでで出会った登山者は一人だけだった。黒富士山頂で下山し始めた人に一人会ったが、他には誰もおらず黒富士山頂を独り占めする。富士山は雲の中、八ヶ岳と南アルプスが春霞の中にようやく見える程度だった。昼食を軽くとって今度は鬼頬山(おにがわやま)に向かう。いったん下ってまた急な登り返しになる。その下りの斜面にはエイザンスミレがたくさん咲いていた。ここに咲くエイザンスミレは葉が細く、一見ヒゴスミレのように見えなくもないが、花を見ると真っ白ではなくやはりエイザンスミレだ。しかし、その中を注意深く探すと、一株だけヒゴスミレが混ざっていた。花は真っ白、葉が際立って細く、間違いなくヒゴスミレだ。周辺を探したがこの一株しか発見できなかった。
一旦大きく下る。下に見えるのが鬼頬山。
下り斜面にはエイザンスミレがたくさん咲く。
一株だけ見つけたヒゴスミレ。葉の形が際立って細い。
急登を登って鬼頬山山頂到着。
鬼頬山山頂を通り過ぎ、その先の下りとなる手前で小休止する。そこから先はロープの張られた激急下りがしばらく続く。昨年冬の雪の降った翌日この斜面をノーアイゼンで登ったが、ロープにぶら下がるようにしてようやく登った記憶がある。下ってみると、やはりロープ無しではスリップしそうな急下りだ。下り切って緩やかな尾根になってからしばらく歩いてようやく林道の通る越道峠に出た。時間は午後3時35分、1時過ぎに黒富士を出発したので、2時間半もかかったことになるが、花を探し脇道に立ち寄り籔を歩いてという登山なので、こういうコースタイムになってしまう。林道をテクテクと歩いて4時5分、駐車場に到着した。
この看板のところで休憩。この先が急下りとなる。
見下ろす急下り。ロープが無ければスリップ必至。
越道峠到着。向こうに見えるのは太刀岡山。
昨年の秋に見た葉は予想通りフイリヒナスミレだった。私が知る中ではここが一番たくさん咲いている。またひとつ、春の楽しみの山が増えた。