10月中旬になったというのに日中の気温が高く、空には雲が多くてスッキリとした秋空にはなかなかなってくれない。この日は朝から青空が広がったものの雲が多く、富士山は完全に雲に巻かれて姿を見せてくれない。午後からもっと晴れてくる予報であったが回復が遅れているようで、午後3時になってもまだ富士山は姿を見せてくれない。しかし、この日を逃すと日程的に富士山頂に姿を現す紫金山・アトラス彗星を撮影する機会はほとんど無い。夕方から富士山が姿を見せてくれることを信じて、カメラ3台と簡易赤道儀をザックに詰め込んで山の上の展望地に登る。
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日没前に撮影予定地の富士山展望地に到着したが、まだ姿は見えない。
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日没を過ぎて空がうっすらと夕焼けに染まる頃、ようやく空が晴れてきた。
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愛鷹山と沼津の夜景
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富士山はまだ雲の中だが、やや広めのレンズ視野に彗星が写り始めた。
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そしてようやく、富士山が姿を現し始めた。
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富士山頂に現れた紫金山・アトラス彗星
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彗星が富士山に迫って来るが、この時間は飛行機や人工衛星がやたらと多い。
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富士山を舞う紫金山・アトラス彗星。右下の木の枝がヘッドライトの明かりに照らされてしまっていた。
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トリーミングして作成した富士山を舞う紫金山・アトラス彗星。来年のカレンダーに使おうと思う。
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その後は再び雲が増えてレンズの結露も始まってしまう。3台のカメラのレンズを拭くのに大忙しである。
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そして遂に、彗星は雲の中に入り込んでしまう。
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望遠で富士山頂の近傍を通過する彗星を撮りたかったが・・・
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肝心の時間には雲に阻まれて彗星は霞んでしまった。
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雲がだいぶ増えた。時刻は午後7時半、本日はここまでで撤退する。
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2.5秒ワンショットで撮影した画像24コマをステライメージで加算処理した画像
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簡易赤道儀で15秒追尾した画像
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18コマをステライメージで加算処理。簡易赤道儀にしては上出来の画像が撮れたと思う。
撮影地に到着した頃は富士山が姿を見せないのではないかと心配したのだが、期待していた以上に綺麗な富士山が姿を見せてくれた。しかも、彗星が山頂付近を舞っている時間帯だけ奇跡的に現れてくれた。一歩間違えば何も見えずに終わってしまっていたであろうが、写真撮影とは良い写真と悪い写真はほんの紙一重である。ほとんどがダメなことが多いのだが、たまにこういう撮影が出来てしまうので、失敗を覚悟でまた行きたくなるのである。この日はとても良い景色が見られたと思う。
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