後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

江戸時代を再現保存している奈良井宿ー補遺、マリア地蔵のこと

2008年06月02日 | 写真

奈良井宿の大きな写真の下に小さな写真が3列あります。

その中段の中央の写真を良くご覧下さい。大宝寺の裏ある屋根のかかった小屋の写真です。中に安置されているのは首の無いマリア地蔵です。

地蔵さんの手には、明らかに十字架にみえる蓮の飾りを持ち、赤子が抱かれています。

後にイエス・キリストになる生まれたばかりの幼子です。

江戸時代初期、この地方のキリシタンが信仰の証として石工に彫らせたものでしょう。

禁教令とともに役人が石工に首を取らせ、頭部を砕き、さらに幼子の顔も砕き、奈良井川へ流したのでしょう。胴体の方は離れた裏山へ捨てました。300余年後の昭和になって胴体だけが藪の中から村人によって発見されました。

マリア地蔵を破壊させた役人も、石工もどんな気持ちだったのでしょう。この地方のキリシタンには棄教して命を永らえた人も居たことでしょう。棄教せずに役人に殺された人も居たでしょう。こんな木曽の奥にもキリスタンが居たのですね。驚きです。

キリシタンの弾圧も、棄教も、殉教も、人間の心の自由です。人間は自分が何をしているか分からないのです。とイエス様が言いました。残るのは木曽の山々の松風だけです。奈良井を訪ねた日は松風でなく春蝉の声が寂しく響いていました。殺した武士の声か、殺されたキリシタンの声かは判然としません。初夏の心地良い風が通りを吹き抜けて行きます。(終わり)


周囲の景観が美しい諏訪湖ヨットハーバー

2008年06月02日 | うんちく・小ネタ

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諏訪湖は緑したたる山並みに囲まれた大きな湖である。水はあくまでも澄んでいる。山々は高くなくヨットを走らせる風の邪魔にならない。

諏訪湖ヨットハーバーのマスターが言う、「このハーバーは諏訪湖市営なので係留料金が安いですよ。ただ誰でも出入り自由なのでヨットは自分で管理して下さい。東京の人も歓迎します」と言って係留料金表と諏訪湖の海図(?)をくれた。写真も自由に撮って良いという。

保証金は不要で、年間係留料金は15Feetのディンギーで79000円、19Feetのクルーザーで110600円、26Feetのクルーザーで165900円である。尚、陸置き料金も同じである。湘南のマリーナの約十分の一の料金で、保証金も不要とは驚きである。駐車場は無料で、艇の側まで車を持って行ける。空いたスペースが多く全体として広々としている。

見ていると小型モーターボートを車で牽引した人々が自分で入り口の鍵を開けてマリーナに入ってくる。水中へ伸びたコンクリートのスロープを使って、モーターボートを湖面へ下ろすために。スロープの使用料と桟橋への係留料が1日で合計780円という。

諏訪湖の近く住んでいる人々の幸運を祝福したくなる。

撮影日時:6月1日午前9時頃、撮影場所:諏訪湖ヨットハーバー

(電話:0266ー53-2440、住所:郵便番号392-0022長野県諏訪市高島3-1201-34)


江戸時代を再現保存している奈良井宿

2008年06月02日 | 写真

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長野県、塩尻から木曾谷へ国道19号線を木曽福島の方向へ20km位走る。昔の中仙道の奈良井宿が右手に見えて来る。奈良井へ入る道の案内看板があり、駐車場がある(一回500円)。車を預け、江戸時代の宿場町を再現し、保存している900m位の通りを散策する。

奈良井宿は鎌倉時代から宿駅として栄えた。木曽路の分水嶺、鳥居峠の北側のこの付近に土豪奈良井氏が居館を構えた。

戦国時代は木曽一族と甲斐の武田一族の戦いの場所であった。付近には多数の戦死者を葬った沢が「葬沢」という名前で残っている。

江戸時代になり徳川家康により慶長7年(1602年)中仙道の宿駅が決められた。それ以来、260年間、中仙道は江戸と京都を結ぶ重要な街道であった。

奈良井宿は木曽11宿で一番大きな宿であり、中山道、全67宿の中でも有数の規模を誇っていた。

幸い火災にもあわず江戸時代の家屋が残っていた。戦後、昭和30年台から、修理、復元の努力を続けて来た。昭和53年に国の「重要伝統的建造物群保存地区」に指定される。

同じ木曽路の馬籠宿と妻籠宿ほど有名でないので観光客も少なく落ち着いた雰囲気である。人影まばらな宿場町を初夏の風が通り過ぎて行く。

裏山の森から澄んだ春ゼミの声が絶え間なく聞こえる。

静かな蕎麦屋で、木曽蕎麦の「盛り」と五平餅の昼食をとって帰って来た。

撮影日時:6月1日午前11時から午後1時、撮影場所:長野県塩尻市大字奈良井

(奈良井宿の観光情報のURL:http://www.naraijyuku.com は良く出来ているので是非ご覧下さい。特に建物の特徴が面白いです))