後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

埼玉古墳群と慶州の古墳

2008年06月07日 | うんちく・小ネタ

Kohungun211

上の写真の出典は、「さきたま古墳群」

(埼(さきたま)古墳群 は県名発祥の地、行田市大字埼玉(<wbr></wbr>さきたま)にあり、5世紀の終わりから7世紀のはじめごろまでにつくられた9基の大型古墳が群集し、国の史跡に指定されています。)ーーーの記事の写真を引用させて頂きました。深く感謝の意を表します。
www.sakitama-muse.spec.ed.jp/<wbr></wbr>historic-site/tomb-site.html

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076 080 081 084 学校教育で古墳は大和朝廷が作ったもので大和地方にあると教わった。仁徳天皇の前方後円墳などを写真入りの教科書で習い、他の地方には前方後円墳は無いものと中年になるまで信じていた。ところが行田市の埼玉(さきたま)という地域に巨大な前方後円墳や円墳が9個も集中して残っているのを見て驚いた。さきたまの古墳時代に強大な王国の存在を想像できる。出土した、見事な細工の金属製馬具や装飾品の展示もある。5世紀終わりから7世紀はじめに作られた古墳と副葬品である。

その金属製の馬具や飾りを見てハッとした。1983年頃、韓国、慶州で見た古墳からの出土品とあまりにも似ているのではないか。素人の気安さで言えば、埼玉の古墳を作った人々は韓国、慶州から渡ってきたようだ。高麗という地名も埼玉南西部に現存する。

専門家の研究は詳細には知らない。ただ戦中、戦後の学校教育では万世一系の天皇をよく強調していた。そのせいか、埼玉にも巨大な前方後円墳のあることを習った憶えが無い。小生のみの勉強不足のせいかも知れないが、中年になるまで古墳は大和地方にしか無いと信じていた。理科系の受験で、日本史を選択しなかったせいもあると思う。

尚、古墳に関する調査結果やその検証と写真は「埼玉古墳群」と検索すると出てくる。(終わり)

撮影場所:埼玉県行田市大字埼玉(おおあざ さきたま)、撮影日時:6月7日午後1時頃、  撮影者:Mrs.藤山


外国体験のいろいろ(45)霞が浦のアメリカ化

2008年06月07日 | 旅行記

     ○アメリカバスの繁殖

霞ヶ浦は万葉の時代から筑波山と対をなして土浦の景観を美しいものにしている。水が汚れていると言われているが、晴天の日に沖に出れば青い水が白い風波とともに輝いている。夕日の美しい日には西空に牛久の大仏が中空に浮かび、目をぐるりと北の方へ回せば紅色に染まった筑波山が聳えている。晴れた夜に船を出すと満天の星空。はるか西の方には土浦の街の灯がまたたいている。

ずうっと沖に出て浮島の港に回りこむと漁船やヨットが松林の下に静かに舫っている。以前は民宿があり独りで一晩投宿し静かな時を楽しんだのも懐かしい思い出だ。

そんな日本的美しさの霞ヶ浦へアメリカバスやブルーギル、そしてアメリカザリガニが大繁殖している。

彼らは旺盛な食欲で霞ヶ浦名物の白魚やワカサギ、そして芝エビを食い尽す勢いである。名物の帆引き網にもかかって漁の邪魔をする。

湖岸で漆塗りの輝くウキを静かに浮かべ、へら鮒を釣っている人がいる。しかし、上げられるのはブルーギルばかりで肝心の鮒が釣れない。生態系も変化している。

 アメリカ式ルアーの投げ釣りは日本古来のウキを静止させる釣りより面白い。特に若者にとっては魅力的である。色彩豊かな擬似餌の準備、リールをカラカラ言わせて遠投するときの快感。釣れれば、バスは手元に引き寄せるまで水中を走り回って抵抗する。それを上手に操って手元に引き寄せる時間が楽しい。こんな釣り遊びを経験した日本人がバスを日本の湖沼へ放流したといわれる。

○アメリカ式釣り文化

大物を釣るには人の行かない遠方の葦原の根本を狙う。高速のバスボートが外国から輸入され、霞ヶ浦を縦横に爆走している。アメリカ流の遊びはなんと言っても面白い。この傾向は若者に多い。新聞やマスコミはそんな遊び方を非難する。しかし、マスコミは非難するだけで何も解決しようとはしない。

遊び方は文化の一部である。アメリカ流の政治形態、教育制度、経済制度を輸入しつつ、遊び文化だけ流入を阻止するのは不可能であろう。新しい遊び方が霞ヶ浦に入って来たお陰で若者が集まり湖岸が活気づく。

現在の若者は豊かな時代に育っているので、戦中、戦後育ちの高齢者より礼節がある。へら鮒釣りの老人は湖岸にゴミを散らすことに平気である。バスボートは爆音さえ抜きにすれば湖上で実に礼儀正しい。ヨットや観光船がいると慎重に航路を変えて決して近づかない。アメリカバスが漁業の邪魔になるからと言って、アメリカ流の遊びをしている若者を悪人呼ばわりするのはいかがなものであろうか?

外国種の生物が霞ヶ浦で繁殖するとどのような生態系の変化が起きるのか?もっと科学的な研究を深化するのもよい。漁業への損害額をもう少し定量的に推算するのもよい。しかしこれだけ外国との交流が盛んになった現在、外国種生物の移住を阻止するのは困難になっている。どんな生物の移入が危険なのか、もっと明快に研究してマスコミで紹介して欲しい。個人的な感想ではあるが。(終わり)