1964年、諏訪湖へ行ったとき六斗川の湖へ出る河口に丸木舟の形をした漁船がびっしり並んでいた。何か異様なものを見てしまったような、驚愕の感情に打たれた。
一本丸木を刳り抜いたものではないが、完全木造で竿と櫂で動かすらしい。
あれから44年。まだ有るだろうか?と探して見た。彼方此方の舟溜まりに2、3艘ずつ舫ってある。同じ形の木造の船体の上にプラスチックが厚くコーテイングされている。船尾には5馬力の船外機が付いている。
諏訪湖でワカサギ漁をするとき、この舟の形が使い良いので残ったのだろう。縄文・弥生時代から古墳時代の丸木舟が全国で出土している。しかしその形を継承して実用しているのは諏訪湖しか知らない。何方かご存知でしたなら、お教え下さい。
原始時代のものを現在見ると何故か血が騒ぐ。遺伝子が騒ぐのかもしれない。1964年に諏訪湖で丸木舟形の漁船を見て異様な感動を体験したことが忘れられない。
そんな体験をお持ちの方々も居られるかも知れないと、写真を1枚掲載します。
撮影場所:諏訪湖、南岸の舟溜りにて。撮影日時:6月7日午前9時頃