日本の経済が高度成長する前に就職した人々は、職業の選択に迷いがありませんでした。正確に言えば、迷いの無い人々が多かったのです。一生どのような職業につくかは、親や学校の先生がクドクドと説教するのが普通でした。ですから従順な性格の子供は早くから一生続ける職業を決めていたのです。日本がまだまだ貧しかったので生涯生活に困らないという目標で職業を決めていたものです。
現在は職業については全く自由で本人が自分の責任で職業を決めなければなりません。ある意味で、それは過酷な話です。人生経験のまだ無い若者に、「決めろ!それは自分の責任だ!」と言うのです。若者が迷うのが当たり前です。周りの大人に相談すると。「それは自由です。自分で自分の好きな仕事を良く考えて決めなさい」と突き放されます。私はそんな場合絶対に言うことがあります。「老後の30年は厚生年金で暮さねばならないので社会保険料を必ず払ってくれる会社を選びなさい」とクドクドと言います。
それはそれとして、最近の公立中学校は色々な職業体験を持っている人々を呼んで、生徒に自分の職業体験の話を聞かせます。私自身も3回ほど市立中学校へ職業選択について話をした経験があります。
ところが最近は話を聞かせるだけでなく、種々の職場へ生徒を派遣して、働いている人の話を聞かせ、仕事の一部も体験させるのです。
例えば中学2年の男の孫は、消防署へ3回派遣され説明を聞き、高さ30mのハシゴ車のてっぺんまで乗せて貰ったそうです。昨日の、高さ30mの梯子の上から撮った写真です という記事の写真はそのハシゴ車から孫が撮影した写真です。
ハシゴ車に乗せて貰っただけでなく、救急車や消防車の役目や出動準備の話も聞き、道路の上に何気なくあるマンホールを開けると消火用の大きな栓が取りつけることが出来ることも教わったのです。その関連の写真を下に示します。
勿論、消防署だけでなく、レストラン、中華料理店、回転ずし、保育所、幼稚園、などなどいろいろな職場へ生徒の希望に従って派遣されるのです。ご存知の方も多いとは思いますが、ご参考までにご報告致したしだいです。(終り)