明治維新以来、日本は欧米文化を必死で取入れ、富国強兵に専念してきました。
第二次大戦で荒廃した日本を復興させる為に、人々は歯をくいしばって頑張りました。このような時代が1990年のバブル経済の崩壊まで続いたのです。
経済の高度成長が続いている社会では、個人の自由より組織の強化と利潤追求が優先されるのが自然な成り行きです。
戦後は民主主義になりましたが、社会の実態は個人の自由と平等には大きな制限があったのです。それは組織の利益追求をする限りにおいて許された自由と平等でした。
私個人は日本に真の民主主義が浸透し始めたのは1990年頃のバブル経済崩壊からと理解しています。
それ以来、より多くの日本人が世界中の国々へ個人の責任で住み込み、個人的に活躍し、尊敬を集めるようになって来ました。
その事を私は誇りに思い、心が豊かになります。
各国で芸術活動をする。植林をする。貧困な人々を救援する。個人的な商取引きや企業活動を現地の人と共同で行う。日本人の職人技を伝える。枚挙にいとまの無いほど多種多様な活躍です。
それらは以前のように大会社から派遣されるのでは無く、個人として活躍し、輝いているのです。
そのように輝いている人々とは別に、各国へ移住して静かに暮らしている人々もいます。
ごく普通の生活をしています。この「ごく普通の生活」を見た外国人が日本人への親近感を持つのです。日本人が好きになるのです。そのような人々が増加しました。
一つだけ実例を上げます。タイのチェンマイにご夫婦で住んでいるGAKUさんです。引退後、タイの人々と仲よく静かに暮らしています。下の写真はご夫婦でタイの地方へ旅をした時の写真です。
皆様に注意してよく見て頂きたいのは左の方に写っているおばさんの顔です。何かを買いに来た母子へ優しい笑顔を向けています。GAKUさんがカメラを向けても表情を変えていません。それはGAKUさんの顔もオバサンの顔と同じ雰囲気だからです。GAKUさん夫婦が現地の人々に溶け込んでいるのです。オバサンは車で旅をしている夫婦へ親しみを感じて歓迎しています。(写真の出典はhttp://gaku404.exblog.jp/13500729/ です)
外国へ住み、その国の人々と親しくなる。立派な人生です。そんな気楽な交流も非常に重要ではないでしょうか?肩肘張った組織の利益優先を大事にする時代が去って本当に良かった。良い時代になったとシミジミ思う今日この頃です。
(写真は浜離宮から新橋方面の新しいビル街を見た風景です。小生が撮った写真です)
そこで、現在の日本の社会に生きる人々の幸福度を少し客観的に考えて見ました。
幸福度の比較の方法は、現在の社会を江戸時代、明治時代、戦争前の昭和時代、戦後時代、高度成長期、そしてバブル経済の崩壊から現在までの時期と比較するのです。そうすると非常に明快な評価が出来ます。
結論を先に言ってしまうと「現在の日本は史上最も良い時代」という事になります。より多くの日本人が史上で一番幸せな生活を送れる時代という意味です。勿論、何時の時代でも、どこの国でも不幸で悲しい人生を送っている人々は必ず居ます。
問題は幸せな人生を送っている人の数が不幸な人よりもどのくらい多いかという問題です。
ここまで問題を整理すると結論は簡単に出ます。
江戸時代は士農工商という身分差別があり武士階級だけが威張っていました。現在の日本には階級制度が無いのです。ですから現在のほうがより多くの人々が幸せな人生を送れるのです。
現在の日本は史上稀にみる差別や蔑みの無い最良の社会になっているのです。
そんな社会を私は非常に誇りに思っています。
今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたします。
後藤和弘(藤山杜人)