毎週一回、老人相手のリハリビに通っています。そこで15人位の老人と仲良くなりました。話を聞いて吃驚します。15人の半分以上の人が独り暮らしだと言うのです。淋しくないのかと聞くと、ケラケラ笑っています。
幸運にも私の妻は元気です。夫婦そろって健康に暮らしています。それでも時々老人特有の孤独を感じます。夫婦の一方が亡くなったらひどく淋しい生活になるのだろうと考えます。
そこで私は独り暮らしについていろいろ調べてみたのです。
今日は日本における独り暮らしの世帯の問題を考えてみます。
(1)日本の独り暮らし世帯が38%
最近の総務省の2020年の国勢調査の結果です。日本全体で世帯の単身化が一段と進む現状を浮き彫りにしています。一人暮らしの家が日本の世帯全体の38.0%を占めていたのです。そして単身高齢者は5年前の前回調査に比べ13.3%も増え、671万6806人に増えたのです。
日本には独り暮らしの老人が671万人以上も居るのです。
そして全世帯のうち一人暮らし世帯の数は急速に増加しているのです。
「一人暮らし高齢者」は平成12年に比べ27.5%の増加,高齢夫婦世帯は22.6%も増加しています。
夫婦だけの 核家族世帯の割合が最も高いのは奈良県の64.9%,次いで埼玉県が64.4%,兵庫県が62.7%となっているのです。
一般的に言えば独り暮らしは淋しいものです。老人が一人で炊事をして一人で黙って食べるのです。話相手もいません。他人に会わない日々が続来ます。買い物に行った時だけ日本語を少し話します。淋しくないと言えば嘘になります。
しかしそんな一人暮らしでも楽しく暮らす方法があるのです。
以下に一人暮らし老人の分類 をし、孤独で不幸な老人はどの分類の老人かを書きます。そして最後に一人暮らしでも楽しく暮らす方法を書きます。
(2)一人暮らし老人の分類
一人暮らし老人のいろいろな事情を分類してみます。
(1)これといった原因も無いのに、生涯独身だったので、自然に一人暮らしの老人になっている人々。
(2)長い間幸せな結婚生活をしていたが夫婦のどちらかが亡くなり、その上、子供がいなかったので一人暮らしになった人々。
(3)別居している子供や孫もいるが、幸せだった夫婦の一方が亡くなってしまい一人暮らしになった老人。
(4)何度か結婚と離婚をした経験があり、子供もいるが、終いには一人暮らしになってしまった人々。
(5)同性婚をしていて一方が亡くなって一人暮らしをしている人々。この場合は子供はいません。
(6)種々の障害が原因で結婚が出来なくて一人暮らしをしている人々。
上記のように一人暮らしの老人にはいろいろ違った事情があるのです。
ですから一人暮らしの老人を助けようと安易に近づくのは必ずしも良いとは限りません。人によって孤独が好きで他人に干渉されることを嫌う人々もいます。
(3)孤独で不幸な老人の分類
それでは孤独で不幸な老人は上記のどれでしょうか?
(1)の人々は孤独に慣れていますから問題がありません。少し孤独を感じますが、まずまず幸せな老人です。
(2)の人々は一番悲しい老境を送っているのではないでしょうか?孤独で不幸な老人です。
(3)の人々は子供や孫がいるので一人暮らしでも悲しくありません。何処かで子供や孫が元気に育っていると考えると孤独を感じないのではないでしょうか?独り暮らしでも幸せな老人です。
(4)の人々は何度か離婚の経験があるので人生の悲しみに対する耐性が出来ているので、あまり心配しなくても良いのではないでしょうか?独り暮らしでも幸せな老人です。
(5)の人々は悲しみに沈んでいると考えられます。独り暮らしになり悲しい老人です。
(6)の人々には深く同情せざるを得ません。独り暮らしで困難を抱えている老人です。
以上のように独り暮らしと孤独にまつわる問題は簡単でないとお分かりのことと存知じます。
独り暮らしの老人を助ける方法は一つあります。それは日常の暮らしで困っていることを具体的に支援することです。
車の運転が出来ずに買い物や病院通いが出来ない一人暮らしの老人は車で送迎してあげることです。体が動かず、庭が雑草だらけになっていたら草むしりをしてあげるのです。一人暮らしの老人の生活を少しでも楽になるように助けるのが良いと思います。
(4)老人の日々を楽しく過ごす方法
最後の孤独な老人が日々を楽しく過ごす方法を具体的に書きます。
人によっては再就職する、趣味のサークルに参加する、ボランティア活動をするなどいろいろあると思います。独りが好きな人もいるでしょう。
私の場合それはインターネットを利用する方法です。
インターネットを用いて新しい友人を作るのです。私はインターネットで出来た友人を大切にしています。信頼し尊敬しています。私の人生にとって掛替えの無い人です。
インターネットを用いて新しい友人を作るために一番重要なことは「老人の頑なさ」を綺麗さっぱり捨て去ることです。
以前の仕事の上での成功も失敗も全て捨て去り、徒手空拳の状態になることが一番重要なのです。その上で友人についての狭い了見を捨てます。
インターネットで知り合った人は尊敬すべき友人だと信じることが肝心です。
さてもっと具体的なことを書きます。
まず私はブログ(https://blog.goo.ne.jp/yamansi-satoyama )に随筆をよく書いています。
その随筆をFace Book(https://www.facebook.com/kazu.s.goto )にも掲載します。
それから中高年者が主に会員になっている趣味人倶楽部というSNSの日記のページ(https://smcb.jp/mypage )にも掲載します。
すると外国や日本に住んでいる人々からコメントが来ます。コメントを下さった方々のブログやFace Bookや趣味人倶楽部のページを見て丁寧な言葉で返礼のコメントを投稿します。これを繰りかえしていると自然に親しくなります。
こうして私はブラジルに移民して、成功したある宗教家の男性と親しくなりました。
フランス人と結婚し孫までいる幸せな日本女性とも親しくなりました。
日本である問題の故に差別されてイギリスに移住し成功した日本人男性とも親しくなりました。みんな私のかけがえの無い友人になりました。
まだあります。猟期だけ北海道に移住しエゾ鹿の銃猟を趣味にしている方とも親しくなりました。この方は人格高潔で仲間に尊敬されている様子です。親しくなったらエゾ鹿とイノシシの上質な肉を送ってくれました。
インターネットを用いて新しい友人を作る方法はまだありますが長くなるので割愛します。
しかしどんな場合でさまざまな老後を穏やかに暮らせるよう自分自身を含めて祈っています。
今日の挿し絵代わりの写真は三鷹市の花と緑の広場の以前の写真です。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)