人外花境

暇人の何でも自然観察日記

主に野歩き山歩き.たまに旅歩きの写真ブログ

沖縄はジュラシックパークだ

2006年03月02日 | 今日の雑感雑記

Hikagehego

 ヤンバルの森に自生するヒカゲヘゴとオオタニワタリ、こんな植生の景観を見たかった んです。地元ヤンバルの住人にとっては日常風景でも、雪国北海道の住人にとっては非 日常の亜熱帯、ジュラシックパークの世界なのだ!写真でしか見たことのない光景が、バ ーンと生で目前に広がっている。つい数時間前まで吹雪き舞い散る北国の街を、首をすく めながら歩いていたのに、これが本当に同じ日本か~、恐竜に成った気分でワオーッと 叫びたくなりましたね。

 でも待って下さいよ。古宇利島(でなくてもいいんだが)のサトウキビ畑の中にある赤瓦 の古い民家の縁先で話し込んでいたオジィやオバァを、ブリザード吹きすさぶサロベツ原 野の直中へいきなり連れて行ったら「ここはシベリアかアラスカ?同じ日本国とは絶対信 じませんぞ」てなことになるんだろうね・・・・ならないか。

 「カルチャーショック」なる言葉が有るのに、なぜ「ネイチャーショック」と言う言葉が無い んだろう。ショックは直訳すれば衝撃だが、カルチャーショックの場合は「受け容れ難い心 理的違和感」、ネイチャーショックなる言葉が有るとすれば「感動」とでも訳すんでしょうな。 非日常の自然景観には感動しても、非日常の文化には違和感を覚える、人間って勝手な ものですね。でも頭の中がゴリゴリの動脈硬化症に成っている年寄りと違って若者は、異 質文化への好奇心と融合・適応能力に優れているから、年代によってショックの意味も違 ってくるんでしょうね。

 ヒカゲヘゴは木性シダの仲間、早い話がワラビやゼンマイの親分みたいなもの。その証 拠にクルクルッとした新芽の部分を山ダイコンと呼んで食用にしているらしい。食べ応え の有るゼンマイでしょうな。白亜紀の地球の平均気温は、現在よりも相当高かったと言わ れています。したがって、もっと大きなワラビやゼンマイ(の仲間)が繁茂していたでしょう から、草食恐竜が食料に困らなかったのも納得出来るような気がしました。