群馬交響楽団の第576回定期演奏会が、3月19日(土)に高崎芸術劇場で開催されたので、聴いてきました。
(出 演)
指揮:小林研一郎
チェロ:宮田 大
管弦楽:群馬交響楽団
小林研一郎さんは、2019年4月から群響ミュージック・アドバイザーで本公演がアドバイザーとしては最後の定期公演、2022年4月から群響桂冠指揮者に就任予定。宮田大さんは、2009年ロストロポーヴィチ国際チェロコンクールで優勝、日本を代表するチェリストとして国際的な活動を繰り広げている。詳しくは、下記のプロフィールをご覧ください。
(曲 目)
チャイコフスキー / ロココの主題による変奏曲 イ長調 作品33
バッハ / 無伴奏チェロ組曲第1番 プレリュード (宮田大アンコール曲)
〈休憩〉
チャイコフスキー / 交響曲第5番 ホ短調 作品64
ダニー・ボーイ (オーケストラアンコール曲)
(感 想)
チケットが完売で、小林研一郎さん、宮田大さんの人気の高さがうかがわれました。曲目も、チャイコフスキーの人気曲でそのためもあったかもしれません。演奏も満員の聴衆に応える力の入ったものでした。
ロココの主題による変奏曲は、主題からしてメロディーが美しく、それを宮田(チェロ)さんが美音で奏で、最初から最後まで曲に没入できました。テクニック的には難しいはずですが、いかにも簡単そうに見えました。楽譜はフィッツェンハーゲン版を使用。
交響曲第5番における小林研一郎さんの指揮は、チャイコフスキーの想いや悲しみを伝えるもので、コントラバスがうなり、金管楽器の咆哮も強調されている重量級のものでした。素晴らしい演奏でしたが、第3楽章は、もう少し軽妙でもよいのではないかと感じました。
チャイコフスキーの父はウクライナ出身であると小林マエストロは話して、「ダニー・ボーイ」をアンコール曲として演奏してくれました。
(出演者プロフィール)
(参考に聴いたCD)
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲、チャイコフスキー: ロココの主題による変奏曲
ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ(チェロ)、ヘルベルト・フォン・カラヤン(指揮) ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 (1968年9月録音)
チャイコフスキー交響曲全集から第5番
リッカルド・ムーティ指揮フィルハーモ二ア管弦楽団(1978年録音)