JR東日本の新幹線車内誌トランヴェール2022年3月号は、『小布施。北斎ミステリー紀行』と題して、葛飾北斎の絵が、なぜ、小布施(長野県)にあるのかについて綴っています。掲載してある北斎の絵の写真が見事で、見惚れました。聴き惚れるアルバム。
GRANT STEWART (グラント・スチュワート)
ROLL ON (CELLAR LIVE 2016年録音)
グラント・スチュワート(ts, 1971年生)は、好きなテナー・サックス奏者の一人なので、新作を含めてアルバムを購入しています。本作は、テナー・サックス、ベース、ドラムスという編成なので、やや敬遠気味でしたが、聴いてみたら、出来がよくて嬉しくなった一枚です。
メンバーは、グラント・スチュワート(ts)、ポール・シキビエ(b)、フィル・スチュワート(ds)。フィル・スチュワートは、グラント・スチュワートの弟です。
曲目は次のとおり。
1 Thinking of You (Harry Ruby)
2 Here I'll Stay (Kurt Weill)
3 After You've Gone (Turner Layton) 【君さりし後】
4 Just As Though You Were Here (John Benson Brooks)
5 Un Poco Loco (Bud Powell)
6 The End of A Love Affair (Edward C. Redding) 【情事の終わり】
7 Fats Flats (Fats Navarro)
8 Do You Know What It Means To Miss New Orleans (Louis Alter)
9 Roll On (Elmo Hope)
スタンダード曲が主ですが、バド・パウエル作「Un Poco Loco」、ファッツ・ナヴァロ作「Fats Flats」、エルモ・ホープ作「Roll On」といったジャズオリジナルが含まれていて、意欲を感じます。
グラント・スチュワート(ts)が、サックス・トリオで快演を繰り広げていて、予想以上のよい作品でした。スチュワートの音色が、やや柔らかめで聴きやすいことや、リズムの二人がしっかりと支えていることがその要因でしょうか。スチュワートが、旋律をゆったりと歌いロマンチックな雰囲気の「Just As Thogh You Were Here」や「The End of A Love Affair」、アップテンポで切れの良い「After You've Gone」、フィル・スチュワート(ds)のドラムスが効果的で、スリリングな「Un Poco Loco」と、聴き応えがあります。
ジャケットにある録音風景の写真。
【グラント・スチュワート・ホームページ】
Grant Stewart (grantstewartjazz.com)
スケジュールを見ると、毎月曜日、「11th Street Bar」(ニューヨーク)で演奏しています。この他、Smalls Jazz Clubなどへも出演し、活躍中です。
【トランヴェール2022年3月号】
表紙
葛飾北斎の肉筆画が、どうして小布施にあるのか、という命題をたてています。
小布施の豪商、高井鴻山(たかいこうざん)が、小布施滞在中の北斎を支援した。
岩松院の天井に描かれた、鳳凰図(弘化4年、1847年の完成)。北斎88~89歳頃に描かれたものですが、旺盛な創作力がすごい。現在も鮮やかなのは、高品質の顔料が使われたためだと考えられています。
お祭りの屋台の天井に北斎の絵が描かれています。こちらは、龍と鳳凰。
こちらの屋台には浪が描かれています。
高井鴻山が、葛飾北斎を招き入れた翛然楼(ゆうぜんろう)。
小布施は栗菓子の街でもあります。小布施堂敷地内のカフェ「えんとつ」の「モンブラン朱雀」。
(参考「えんとつ」食べログ)小布施堂 えんとつ - 小布施/洋菓子(その他) | 食べログ (tabelog.com)
桜井甘精堂「栗の木テラス」の「マロンシュークリーム」。
(参考「栗の木テラス」食べログ)栗の木テラス 小布施店 (クリノキテラス) - 小布施/ケーキ | 食べログ (tabelog.com)
善光寺(長野市)の御開帳が本年予定されています。
水野美術館では、北斎漫画の企画展が予定されています。(これは、トランヴェールとは関係がなく、たまたまチラシを見たので、掲載しました。)