安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ベニー・ゴルソン FREE

2016-09-25 15:12:04 | テナー・サックス

9月の3連休に、いくつかDVDを見ました。中では、スティーヴン・スピルバーグ監督、トム・ハンクス主演の「ターミナル」が面白かった。パスポートが無効になり空港のターミナルに閉じ込められてしまった男と空港内の従業員との交流や恋模様を描いた内容ですが、その男がニューヨークに来た目的は、写真「 A Great Day in Harlem」に写っているジャズミュージシャン57人のうちまだサインを入手していないベニー・ゴルソンに会うためでした。ベニー・ゴルソンのアルバムです。

BENNY GOLSON (ベニー・ゴルソン)
FREE (CADET 1962年録音)

   

ベニー・ゴルソンは、1929年1月25日の生まれなので、今年で87歳になりますが、元気で活動を続けているのはなによりです。モダンジャズを豊かにした一人であり、作曲家、編曲家としての足跡はたいへんなものがあります。もちろん、テナーサックス奏者としても多くの作品を作っていますが、彼のサックスとリズムセクションというカルテットで録音したものは少ないです。

メンバーは、ベニー・ゴルソン(ts)、トミー・フラナガン(p)、ロン・カーター(b)、アート・テイラー(ds)。トミー・フラナガンは、このレーベルでは、アート・ファーマーの「ART」でも好演をしていて、ここでもアルバムの価値を高める素晴らしいプレイを行っています。

曲は、ゴルソンのオリジナルが、「Just By Myself」と「Shades Of Stein」の2曲。ピアニストのウィル・デイヴィス作「Sock Cha Cha」、スタンダードの「Mad About The Boy」、「My Romance」、「Just in Time」の全6曲。バラード系の「Mad About The Boy」や「My Romance」が選曲されているので、通しても聴きやすそうです。「Sock Cha Cha」は、その昔ラジオ番組のテーマだったので、ご存知の方が多いかもしれません。

ベニー・ゴルソン(ts)は、アップテンポでは、ゴリゴリと吹きますが、「Sock Cha Cha」とバラード2曲は抑え気味に優しく吹いていて情緒が醸し出されています。「Sock Cha Cha」は、アート・テイラー(ds)の出すラテンリズムに乗った軽快で楽しい演奏で、ゴルソン(ts)とフラナガン(p)のソロがメロディアス。「Mad About The Boy」と「My Romance」は、纏綿としたバラードですが、フラナガン(p)のソロが美しく惚れ惚れします。「Just In Time」では、うねるようなゴルソンのソロに加え、テイラーとの間でエキサイティングなやり取りがされるなど豪快で、これも悪くありません。

【映画「ターミナル」】

   

   

映画の最終場面で、サインを頼むシーン。演奏に入るので、あとでということで、主人公(トム・ハンクス)がゴルソンの演奏を聴く場面になります。

   

ゴルソンの自作「キラー・ジョー」が演奏されます。

    

ベニー・ゴルソンのサイン。


ショコラン (フレンチ 長野県松本市)

2016-09-23 20:52:40 | グルメ

かつて松本市内に勤務していた時に、何回かディナーで入ったことのあるフレンチレストランのショコランに久しぶりに寄りました。フレンチといっても、フランスの家庭料理といった趣で、フォークやスプーンに加え、箸も揃えてあり、気軽に寄れます。ランチをはじめ値段もリーズナブルです。

場所は、松本インターから比較的近く、わかりやすい場所で、近くには松本市音楽文化ホール(ハーモニー・ホール)があり、演奏会などの際に寄ることもできます。店内、駐車場ともに広いので、人数が多くても利用しやすいなど、使い勝手のよいお店です。

   

駐車場が広く、お店も大きな建物です。

   

お店の内部。ランチタイムの早い時間だったため、僕以外のお客さんはいませんでした。 

   

    

壁には絵などを飾ってあります。

   

かぼちゃのスープ。濃厚な味で美味しかったです。

   

サラダ。

   

豚のほほ肉の煮込みコースをいただきました。この他にパンかご飯が付きます。

   

コーヒー。ランチだったのですが、本を読みながら、ゆっくりと過ごすことができました。

【カフェレストラン ショコラン】

住所:長野県松本市島内4238-1
電話:050-5797-1426
ホームページ:ショコラン (ぐるなび)


CAFE PLAT (長野県上伊那郡箕輪町)

2016-09-22 20:46:11 | ジャズ喫茶

長野県上伊那郡箕輪町のジャズ喫茶「Cafe Plat(カフェ プラット)」では、CDによるジャズが流れていますが、ライブに力を入れていて、僕は、ウラディミール・シャフラノフ(p)の公演に来たことがあります。閉店近くに入ったためか、お客は僕一人だったので、マスターとジャズや登山など四方山話をしました。

この冬で開店して5年だそうですが、この立地で5年間も営業を続けているのは立派です。建物がライブ空間用に作られていて、楽器も備えてあります。オーディオの方もアルテックのスピーカーを使っているなど本格的です。お店のホームページに営業日やライブの情報が載るので、たまにチェックしています。

   

お店の外観。大きく見えませんが、平屋建ての結構床面積の大きい建物です。

   

看板。

   

   

店内概観。

   

カウンター。

   

   

カウンターの後ろの飾り棚には、お酒のボトルとともにミニチュアカーが並んでいます。

   

ジャズ関連の雑誌も置いてあります。

   

グランドピアノ。

   

スピーカーは、アルテックA-7です。ドラムスも完備。

   

マッキントッシュのアンプ。CDでもまろやかないい音が出ていました。かかったのは、トミー・フラナガンのMoodsville盤などです。

   

CDをかけていますが、コレクションにはLPもありました。

   

珈琲とチーズケーキのセット。珈琲は濃い目に淹れていただきました。

【Cafe Plat(カフェ プラット)】

住所:長野県上伊那郡箕輪町大字中箕輪7925-1
電話:0265-98-6731
営業:ホームページの営業日カレンダーをご覧ください。
ホームページ:cafe-plat.com


ジョニ・ジェイムス JE T'AIME

2016-09-21 21:40:34 | ヴォーカル(E~K)

先日、国道19号線沿いの大岡の道の駅(長野市大岡物産センター)により、昼食に天ざる蕎麦を食べました。このお店は初めてでしたが、蕎麦が若干堅く、冷たいものよりかけ蕎麦など温かいものに向いているようでした。食事のついでに横の売店を覗いてみたところ、さまざまな農産物に交じり、山で採れたばかりのきのこが置いてありました。そろそろ秋の気配です。ジョニ・ジェイムスの「Autumn Leaves」を聴きたくなりました。

JONI JAMES (ジョニ・ジェイムス)
JE T'AIME (MGM 1950年代録音)

   

ジョニ・ジェイムス(vo)のアルバムには、ジャジーなものもありますが、全体にはポピュラーといった色彩が強いです。20枚程度のアルバムを持っていますが、シャンソンとパリに因んだ名曲を歌ったこの「JE T'AIME(ジュ・テーム)」は、異色な作品といってよいですが、清楚で、しっとりと折り目正しく歌っています。

指揮と編曲は、David Terryです。豪華なストリングス入りで、アコーディオンも入るフランスの歌にふさわしい伴奏になっています。ジョニ・ジェイムスのレパートリーは広く、カンツォーネやカントリーなどにも及びますが、このアルバムではシャンソンまでものにして、フランス語と英語で歌っています。

曲は、有名曲なので、どこかで耳にしたメロディが流れます。 「I'll Be Yours」、「The River Seine」、「April In Paris」、「The Song From Moulin Rouge (Where Is Your Heart)」、「Under Paris Skies」、「Speak To Me Of Love」、「I Love Paris」、「Autumn Leaves」(枯葉)、「 Under The Bridges Of Paris」、「La Vie En Rose」、「Mademoiselle De Paris」、「The Last Time I Saw Paris」。

懐かしい曲を、ジョニ・ジェイムスの優しげな歌声で楽しめ、フランスの街角の雰囲気が部屋の中に溢れるような気がします。待ちましょう、セーヌ川、パリの四月、ムーラン・ルージュの歌、パリの空の下、聴かせてよ愛の言葉を、と曲目を日本語で書いていくと、日本でもシャンソンが受容されて広く聴かれていたことがあったのだという感慨を覚えます。僕は「パリの空の下」、「聞かせてよ愛の言葉を」と「バラ色の人生」が特に好きです。

【長野市大岡物産センター】

住所:長野市大岡甲5275-1
電話:026-266-2888
ホームページ:city nagano

 

   

   

   

   


日露交歓コンサート2016 (9月13日 長野県県民文化会館)

2016-09-20 20:26:24 | 演奏会・ライブ

クラシック音楽の普及を目指して、国際音楽交流協会の主催によって、日露交歓コンサートが全国で行われていますが、長野市でも、その公演があったので出かけてきました。整理券は必要ですが、入場料は無料なので、長野県民文化会館の中ホールは、満席に近い状態でした。

   

クラシックに親しんでいない人や子供向けに演奏会を行っているということなので、プログラムは小品が中心でした。多くの出演者と多くの作品が演奏されたので、ピックアップして印象に残っている演奏家と演奏曲目を掲げます。日露と銘打っているとおり、出演者は、モスクワ音楽院の講師陣が中心でした。

オレグ・ポリャンスキー(ピアノ)

 ショパン作曲 バラード第1番ト短調作品23
   リスト作曲 ラ・カンパネラ

キリル・ロディン(チェロ)とオレグ・ポリャンスキー(ピアノ)

 ポッパー作曲 妖精の踊り
 バッハ作曲 G線上のアリア
 ピアソラ作曲 ル・グラン・タンゴ

ポリャンスキーは、チャイコフスキー国際コンクール(1998年)で第6位に入り、演奏活動をするかたわらケルン音楽大学で指導に当たっています。音量の豊かさに加え、音色が表情豊かで素晴らしく、いいピアニストだという印象を持ちました。ロディンは、チャイコフスキー国際コンクール(1986年)で第1位となり、演奏活動のかたわらモスクワ音楽院で指導しています。ロディンも日本ではほとんど無名ですが、軽々とどの曲もこなしていて、相当いい演奏のように思えました。

このほかにも、ナターリャ・スクリュービナのソプラノ独唱で、プッチーニのラ・ボエームから「私の名はミミ」や同じくジャンニ・スキッキから「私のお父さん」などが歌われて、楽しいひと時を過ごしました。暖かないい演奏会でした。