安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ボブ・ロックウェル BLACK JACK

2017-09-24 10:01:40 | テナー・サックス

今年は、町内会の役員になっているので、行事や作業に時間をかなり割いています。お祭りの担当にもなっているので、一昨日の9月22日(金)は早朝から役員などに集まってもらい、提灯を飾ったり、神輿を作ったりと準備を行いました。午後4時過ぎには、子供たちも集まってくれ、子供神輿の巡回、神社への奉納と滞りなく終了しました。大人も子供もたくさん出てくれたので、勢いがあったようです。勢いのいいサックスを聴きます。

BOB ROCKWELL (ボブ・ロックウェル)
BLACK JACK (Marshmallow 2004年録音)

   

デンマークのスティープル・チェイス・レーベルの作品が、ディスク・ユニオンから復刻され発売されています。9月20日に発売された25枚の中にボブ・ロックウェルの「No Rush」が入っていて嬉しくなり、来日時の横浜「Dolphy」におけるライブを収録したマシュマロ・レーベルのアルバムを聴いてみました。

メンバーは、ボブ・ロックウェル(ts)、キャスパー・ヴィヨーム(p)、荒巻茂生(b)、大坂昌彦(ds)。ロックウェルは、サドメルやメル・ルイスのビッグバンドに在籍したのち、コペンハーゲンに移住したテナー・サックス奏者です。デクスター・ゴードンやジョニー・グリフィン、時にソニー・ロリンズのプレイを想い起させるところのあるミュージシャンです。

曲は、C・ポーターの「So In Love」、ドナルド・バード作「Black Jack」、V・ユーマンスの「Time On My Hands」、D・エリントンの「Purple Gazelle」、ミルト・ジャクソン作「Blues Legacy」、「Three Little Words~Theme」の6曲。収録時間は60分で、それぞれたっぷりとソロが聴けます。

ロックウェル(ts)の逞しい鳴りっぷりのテナー・サックスが楽しめ、きっちりとした編曲と締まったソロによって全体にスポーティーな感じがします。ヴィヨーム(p)は、かなりスイングしていて、このピアニストは好みです。ロックウェルのダークな音色で奏されるテーマとよく歌うソロ、ヴィヨーム(p)のエキサイティングなピアノが素晴らしい「So In Love」、ファンクっぽい曲想でで大坂のドラムスもイキイキしている「Black Jack」、流れるようなテーマが楽しい「Three Little Words」などと充実した内容です。

【お祭りの準備】

本番は追われていて、撮っている間がなかったので、朝の準備を終了した時点の写真です。長野市栗田地区の、日吉神社へ奉納しました。

掲示板の「秋季例祭」のお知らせ

公園の左奥に見えるシャッター付きの建物が、神輿の格納庫兼倉庫です。よく整備されていると初めて見た時には感心しました。

子供神輿の出来上がり。

町内の4か所に提灯も設置しましたが、意外に手間がかかります。すぐ横のお宅から電気を引いて点灯させます。


田中澄江著「花の百名山」(文春文庫)

2017-09-22 20:11:09 | 読書

名著として知られる田中澄江著「花の百名山」が、2017年6月10日に文庫新装版として復刊されたので購入し、初めて読みました。元は雑誌「山と渓谷」に連載されたものだけに、登山愛好者向けに書かれたものですが、一般向けでもあります。

   

北海道から九州まで、自ら登った山の中から、花の多い100の山を選び、山行記とその山の歴史や咲いている花などについて記しています。選択した山と花の例として、目次から長野県に関連した10の山を抜き書きしてみます。

61 仙丈岳・シナノナデシコ
62 根子岳・ウメバチソウ
63 苗場山・ツルコケモモ
64 霧の塔・トキソウ
65 守屋山・ザゼンソウ
66 黒斑山・ヒメシャジン
67 浅間山・ムラサキ
68 槍ヶ岳・トウヤクリンドウ
69 白馬岳・コマクサ
70 木曽駒ケ岳・ヒメウスユキソウ

著者の高山植物(花)に対する深遠な知識に驚かされ、また、戦国時代を中心とした歴史への造詣、古典文学の知識もところどころで披露され、話が幾重にも重なって重厚さがあります。例えば、黒斑山の章では、島崎藤村の「千曲川旅情の歌」から話が始まるなど、新鮮な気持ちになります。

高山植物については、平地の花と同じイメージでいたのですが、近年登山に行くようになって、全く別物だと気づき、高山植物(花)を見るのが僕の山登りの楽しみの一つになりました。そういう意味でもガイドブック的なところのあるこの本は役に立ちますし、あまり高くない山を取り上げているのもいいところです。

木曽駒ケ岳の「ヒメウスユキソウ」は、実際に目にしているので、文章が視覚的にも具体化され、魅力的な章になっていました。上記の10の花の中では、「ヒメウスユキソウ」の他にも、ザゼンソウ、ヒメシャジン、トウヤクリンドウ、コマクサは見たことがありますが、別の山で見たものです。「ヒメシャジン」を見に、花の季節に黒斑山に登りたいという気持ちになりました。

【著者のイラストから】

   

   

   


茶寮 志もだ (和食・宴会 長野市)

2017-09-21 20:02:24 | グルメ

JR長野駅の善光寺口の反対側の東口にも飲食店がいくつか立地しています。サンルートホテル長野駅東口の1階と2階を使っている「茶寮 志もだ」は、会食や宴会で使用しますが、東口にいったついでに昼食に寄ってみました。店内は、近くのサラリーマンなどでいっぱいでした。

ランチを頼みましたが、リーズナブルで味もよく人気があるのがよくわかりました。北陸新幹線長野駅の乗り場に比較的近く、宴会用の部屋もある「茶寮 志もだ」は、ランチも含めて使い勝手のよいお店です。

長野駅東口のペデストリアンデッキから。真ん中にサンルートホテルが見えます。

サンルートホテルの一階に「志もだ」はあります。以前は、近くの他の場所にあったのですが、こちらに移ってきました。

本日のランチのお品書きです。

店内。少し後だったので人が減っていますが、入店当座は満席でした。

本日のランチ。

いかとニラの玉子とじ

鶏のから揚げ(ネギ酢ソース)。ボリューム満点で、美味しくいただきました。

【茶寮 志もだ】

住所:長野県長野市栗田北中995-1
電話:026-223-1125
ホームページ:saryoushimoda


リニー・ロスネス ART & SOUL

2017-09-20 20:07:55 | ピアノ・トリオ

近所の「ゆずのき歯科クリニック」で、約1年半ぶりの検診を行いました。問題となる箇所がなかったので、歯のクリーニングをして終了。奥歯など治療をしてあり、ブリッジもありますが、いまある歯は残していきたいものです。歯医者さんは、たくさんあって競争もあるせいなのか、こちらの「ゆずのき歯科」とか、「スマイル歯科」とか、印象に残りそうな名称の歯科医院も最近目にします。「ART & SOUL」という興味深い名称のアルバム。

RENEE ROSNES (リニー・ロスネス)
ART & SOUL (BLUE NOTE 1999年録音)

   

リニー・ロスネス(1962~、p)の演奏は、富士通コンコードジャズフェスで一度だけ聴いたことがありますが、その際の印象は随分とテクニックに優れたピアニストだというものでしたが、このアルバムを聴くと抒情性も持ち合わせ、現代音楽からの影響もうかがわせるスケールの大きなピアニストだと感じます。

メンバーは、リニー・ロスネス(p)、スコット・コリー(b)、ビリー・ドラモンド(ds)。ゲストとしてそれぞれ2曲に、ダイアン・リーヴス(vo)、リチャード・ボナ(per)が加わります。リニー・ロスネスのホームページをみると、ニューヨークのヴィレッジ・ヴァンガードに自己のトリオで出演したり、ロン・カーター・グループの一員としてバードランドに登場するなど、現在、第一線で活躍を続けています。

曲はバラエティに富んでいます。オーネット・コールマン作「Blues Connotation」、ビートルズの「With A Little Help From My Friends」、ゴードン・ジェンキンス作「Goodbye」、ウェイン・ショーター作「Ancient Footprints」(「Footprints」に歌詞をつけてダイアン・リーヴスが歌っています)、デューク・エリントン作「Fleurette Africaine」、ロスネスの自作「Romp」、スタンダードの「Lazy Afternoon」、ロスネスの自作「Little Spirit」、エグベルト・ジスモンティ作「Sanfona」、ベラ・バルトーク作「Children's Song No.1」、スタンダードの「So In Love」の11曲。ビートルズやバルトークの曲が入っていますが、選曲は全てロスネスの意向にそったものです。

リニ―・ロスネス(p)のサウンドが美しく、スローテンポの曲を中心として豊かな抒情が感じられる作品です。ダイアン・リーヴス(vo)が歌で参加した「Ancient Footprints」や「Lazy Afternoon」では、音の広がりやグルーヴィーさが出ています。ギミックなところのある曲想の「Blues Connotation」、しっとりとしたバラードの「Goodbye」も印象に残ります。早い曲では音数が多く、若干うるさく感じるところもありますが、全体に優れたアルバムです。

【リニー・ロスネスのホームページ】

reneerosnes.com

【ゆずのき歯科クリニック】

看板と入り口。

歩道に沿って建物が建てられています。

これが多分「ゆずの木」だと思います。

道路側に様々な樹木が植えられていて目を楽しませてくれます。


吉野ミユキ(as)カルテット ライブ(9月17日 長野県上伊那郡箕輪町 カフェ プラット)

2017-09-19 20:11:39 | 演奏会・ライブ

吉野ミユキ(as)カルテットのライブが、箕輪町のカフェ プラットで行われたので聴いてきました。彼女の演奏を聴くのは初めてですが、リーダー作の曲目を見ると、スタンダードも演奏しているので、親しみやすいと思い、出かけたものです。

(出 演)

吉野 ミユキ(as)
外山 安樹子(p)
若林 美佐(b)
鈴木 麻緒(ds)

吉野ミユキ(as)

(曲 目)

Peaceful Morning (吉野ミユキのオリジナル、以下「吉野ミユキ作」と表記)
Once I Loved (A.C.ジョビン)
All The Things You Are
My One and Only Love
Growing Up (吉野ミユキ作)

(休憩)

I Thougth About You
Starting Point (吉野ミユキ作)
Body and Soul
Ocean Breeze (吉野ミユキ作)
Strike Up The Band

Smile  (アンコールに応えて)

(感 想)

ハードバップベースのスイングするジャズが聴けて、楽しいライブでした。選曲が僕のような昔からのジャズファン向けで、スタンダード曲に、吉野ミユキ自身のオリジナルを織り交ぜたものでした。彼女のオリジナル曲は、わかりやすいメロディとテンポ速めの乗りやすいもので、難解なところがなく好印象でした。

都内ライブハウスのスケジュールを見ると、女性ミュージシャンの活躍が最近目立ちますが、このカルテットは、その代表的なグループでしょう。メンバーに外山安樹子(p)が入っていて、彼女のピアノプレイも注目され、人気の一因となっていると思われます。

前半では、バラードの「My One and Only Love」における外山(p)がつけたイントロや、吉野(as)の装飾を交えたメロディの歌わせ方がよく、吉野のオリジナル「Growing Up」はアップテンポで、鈴木(ds)のドラムスもエキサイティングでした。

後半では、ノリノリの「Strike Up The Band」や若林(b)のベースソロから始まったアンコール曲の「Smile」など総じていい演奏が続きました。長く活動しているグループらしく、「I Thougt About You」などアルトサックスとピアノのユニゾンでメロディを演奏するなど4人の息もピッタリのようでした。

吉野ミユキグループのツァーの一環ですが、呼んでいただいた、カフェ プラットのマスターに感謝したくなるライブでした。

外山安樹子(p)

若林美佐(b)

鈴木麻緒(ds)