安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

槍穂高の展望台 蝶ヶ岳(標高2,677m 長野県松本市・安曇野市)に登りました。(1)

2019-06-20 20:02:01 | 登山・ハイキング

梅雨期間中ですが、6月18日はまずまずの天気が予想されたので、蝶ヶ岳(2,677m)に登りました。メンバーは、リーダーのSさん、Aさん、私の3人です。期待していた山頂からの展望ですが、槍穂高方面は雲がかかり上部の方は観ることができなかったものの、雄大な景色に感激しました。

歩行時間は、駐車場から往路約5時間、復路約3時間40分で、合計約8時間40分でした。高年齢の私が上りで足を引っ張ったのと、雪渓部分をアイゼンを着けて慎重に歩いたので、かなり時間がかかっています。同行のSさん、Aさんにお世話になり感謝。

【行 程】

(往路)駐車場 5:19→ 三股登山口 5:34 → ゴジラの木 6:03 → まめうち平 6:55-7:05 → 第二ベンチ 8:27-8:36 → 蝶ヶ岳山頂 10:30

(復路)蝶ヶ岳ヒュッテ 11:50 → 第二ベンチ 13:02 → まめうち平 14:04-14:12 → ゴジラの木 15:03 → 三股登山口 15:34 → 駐車場 15:48

【駐車場~まめうち平】

平日の5時頃ですが、宿泊したと思われる車も含めて10台程度停まっていました。

関係者のみ通行できる林道を通り、登山口へ向かいます。

平坦な道ですが、800mくらいあるようです。

登山口にきました。登山届の提出場所です。

倉庫の右を抜けて常念岳、蝶ヶ岳方面に進みます。

わかりやすい表示

常念岳方面との分岐です。

吊り橋を渡ります。登山道らしくなり、気分が俄然盛り上がってきました。

吊り橋から見ると、沢は急流で、水量も多いです。

沢を左手にみながら登山道を進みます。

登山道はよく整備されていて、階段が多数設けられています。

ゴジラの木に到着。ユーモラスで、しばし眺めて休憩。

ゴジラの木は、三股から1kmの地点です。

高度を上げていきます。

イワカガミの群落がありました。

少し平らになりますが、ほとんど樹林帯の中を進んでいます。

まめうち平に到着。ベンチもあって休憩適地です。

【まめうち平~山頂】

まめうち平から上は、ほぼ上りばかりです。

雪が出てきました。

蝶沢という地点です。

蝶沢からは、常念岳が望めます。

雪渓をトラバース。ここではまだ登山靴なので、慎重に歩きました。意外に傾斜があります。

蝶沢から上は登山道にも雪が残っている箇所がところどころあります。

第二ベンチに到着。標高2,350mです。しばし休憩。

稜線近くになってきましたが、このあたりからは雪が残っています。

稜線の下の雪渓です。アイゼンをつけて上りました。

ハイマツの出てくるあたりで雪渓は終了。アイゼンを外しました。

稜線に出ました。飛び出すという感じで、ちょっと感激。

広い稜線を山頂に向かいます。

山頂(標高 2,677m)に到着。風が強いので、ヒュッテのある方へ移動します。

【蝶ヶ岳ヒュッテ】

北アルプスの写真を撮りながら蝶ヶ岳ヒュッテへ向かっています。

ヒュッテ入口

入口を入ったすぐの前室に自炊用テーブルがあり使用することができました。Sさんが持参したコンロで調理を行っているところです。外は強風でコンロは使えないので、ヒュッテの皆さんにお礼を言いました。

Sさんから珈琲をいただきました。丸山珈琲の粉なので、美味しい。

(2)へ続きます。(2)は山頂からの展望、下山、出会った花について記します。引き続きご覧いただければ幸いです。


ピート・ジョリー TOO MUCH, BABY!

2019-06-19 20:03:18 | ピアノ・トリオ

久しぶりに、安曇野市の喫茶店「パウゼ安曇野」に寄りました。マスターと四方山話をしましたが、店内には小音量でバッハの無伴奏チェロ組曲が流れていました。演奏はヤーノシュ・シュタルケルでしたが、高品位なチェロの再生音にマッキントッシュのアンプとJBLのスピーカーの組み合わせはよいなあと聴き惚れました。見惚れ、聴き惚れるアルバム。

PETE JOLLY (ピート・ジョリー)
TOO MUCH, BABY! (Columbia  1965年録音)

   

ピート・ジョリー(1932~2004年)は、1950年代にウェストコーストで主にサイドメンとして多くのジャズの録音を残していますが、60年代に入るとスタジオミュージシャンとして活躍しています。それでも、自身のピアノトリオを率いて活動は続けていて、小粋で楽しいアルバムを残しており、これもそういった一枚です。

メンバーは、ピート・ジョリー(p)、チャック・バーグフォファー(b)、ニック・マーティニス(ds)。ベースとドラムスは、ジョリーが長年にわたり率いたトリオのレギュラーメンバーです。オリジナル盤のレコードで聴いていますが、当時相当売れたようで、現在でも安く手に入ります。

曲は、ブロードウェーのミュージカルからとスタンダード曲などです。「I'm All Smiles」、「One Morning in May」、「If I Ruled The World」、「Telephone Song」、「Sometime Ago」、「Same Ol' Huckleberry Finn」、「Do I Hear A Waltz?」、「I'm Getting Sentimental Over You」、「Favela」、「On a Wonderful Day Like Today」の12曲。新しい曲もありますが、それぞれ親しみやすい曲調です。

華麗で明るめなピート・ジョリーのピアノが楽しめます。1曲の収録時間は短めで、フェイドアウトしているものもあり、ジャケットからも、BGMなど気軽に楽しんでもらいたい線を狙ったアルバムでしょう。しかし、演奏は生き生きとしていて、聴いている内に真剣に耳を傾けてしまいます。曲名どおり爽やかでかなりスイングしている「One Morning in May」、ベースのソロも入る「Sometime Ago」、バラードでタッチの美しさが光る「I'm Getting Sentimental Over You」、ボサノヴァでドラムスのブラシが効いていて心地よい「Favela」あたりをじっくりと聴きました。

【パウゼ安曇野】

住所:長野県安曇野市豊科南穂高353−9
電話:0263-31-6996
営業:水~金 10:00~19:00 土日祝 9:00~18:00 定休日:月・火
ホームページ:パウゼ安曇野(Yahoo!ロコのページ、口コミが掲載されています)

パウゼの看板。天気がよくなくて北アルプスは見えません。

パウゼ安曇野入口。

チェロの独奏は、この空間に相応しい。いい音でした。


浦久俊彦著 「悪魔と呼ばれたヴァイオリニスト パガニーニ伝」(新潮新書)

2019-06-18 20:02:01 | 読書

浦久俊彦さんの書いた『フランツ・リストはなぜ女たちを失神させたのか』(新潮新書)を読みましたが、それが面白かったので、同じ著者による『悪魔と呼ばれたヴァイオリニスト パガニーニ伝』を読みました。パガニーニの伝記は、日本人が書いたものとしては初めてだそうです。

   

(大まかな目次)

第1章 悪魔誕生
第2章 ナポレオン一族との奇縁
第3章 喝采と栄華の日々
第4章 悪魔に魂を奪われた音楽家たち
第5章 晩年と死
第6章 パガニーニ幽霊騒動
第7章 神秘の楽器ヴァイオリン

(感 想)

パガニーニのヴァイオリン協奏曲第1番、第2番は大好きな曲で、パガニーニ自体にも興味があったので、一気に読み通しました。全体には簡便にまとまったパガニーニの伝記ですが、加えて、パガニーニに影響を受けた音楽家やパガニーニが収集したヴァイオリンなどにまで言及があり、幅広い内容になっています。

ドラクロワの描いたパガニーニ像は、まさに悪魔といった感じですが、著者によると、それはパガニーニの営業戦略だったようです。市民層が台頭してきた当時の社会状況を踏まえて、パガニーニが初めてコンサートで大金を得た演奏者であったことが、納得のいくように記述してありました。

パガニーニの周辺を描いた第4章と第7章が、著者の知見が出ていてとりわけ印象に残りました。ツェルニーがパガニーニの演奏に感銘を受けて2曲も作曲していたり、ショパンが『パガニーニの思い出』というピアノ変奏曲を作り、さらにシューマン、リストらロマン派の大作曲家に影響を及ぼしていてすごさが納得できます。

パガニーニの収集したストラディヴァリのヴァイオリン2挺、ヴィオラ、チェロは「パガニーニ・クヮルテット」と言われ、1994年からは日本音楽財団が所有しているそうです。現在は、オーストリアのハーゲン・クヮルテットに貸与されているそうですが、日本との不思議な縁を感じます。

【パガニーニ作品の気に入っているCD】

   

パガニーニ「ヴァイオリン協奏曲第1番・第2番」。イリヤ・カーラー(vn)、スティーヴン・ガンゼンハウザー指揮ポーランド国立放送交響楽団。(NAXOS)

   

パガニーニ「24のカプリース」。イリヤ・カーラー(vn)。(NAXOS)


ロジェ食堂 (和洋食・喫茶 長野市岡田町)

2019-06-17 20:12:28 | グルメ

先月、系列店の「ロジェカフェ長野県民文化会館店」に行ったのですが、その時の料理がよかったので、先週、同じ系列のロジェ食堂にランチに行ってきました。現在の職場から近いところにあり、早めに出たので、その日の一番乗りでした。

豚しゃぶ定食にしましたが、ゴマの風味の香るドレッシングをかけた豚肉と高野豆腐が美味しかった。特筆すべきは、サラダが美味しかったことで、新鮮なレタスやトマトを堪能しました。気軽にランチにまた行きたくなったお店です。 

ロジェグループのカラーやロゴが目立ちます。

入口。左隣はヒオキ楽器で、管楽器やピアノなどを販売しています。

店内。中は細長い作りです。

ロジェ食堂のメニュー。くじらをモチーフにした、表紙が面白い。

日替わりランチは、黒板に書いてありましす。3種類の中から「豚しゃぶ定食」を注文。

豚しゃぶ定食。サラダ、ひじきの煮物、にんじん、具がたくさん入った味噌汁と充実しています。

豚しゃぶ。高野豆腐が使われていましたが、食感もよくて美味しくいただきました。

このサラダはたいへん美味しくいただきました。野菜の産地である長野県内の食堂では、この時期は、このくらいのサラダを出してほしいものだと思いました。

珈琲。ランチと一緒に注文すると、割引があります。 

【ロジェ食堂】

住所:長野県長野市岡田町166−1
電話:070-1541-3800
ホームページ:ロジェ食堂


映画 「YUKIGUNI」を観ました。 (6月14日 アイシティシネマ)

2019-06-16 20:05:02 | 映画・DVD・テレビ

映画「YUKIGUNI」(ゆきぐに)は、大正15年生まれの山形県酒田市のバーテンダー井山計一さんの人生を描いたドキュメンタリー作品です。井山さんは、戦後日本が生んだスタンダードカクテルの金字塔と呼ばれる「雪国」を創作した人として知られている方です。

   

92歳でなお現役で仕事をし、しかも、自分一人で生活をしている姿は驚異的です。その背後には、自分のお店を1955年(昭和30年)に開店し、以来たゆまず続けている営みの確かさがあるように思います。ご家族の歴史や修行した土地である仙台の戦後の様子も出てきて、時間の流れがうまく捉えられています。

バーの内部を捉えた映像では、井山さんがカクテルを作る姿とともに、お客様と話をしているところが印象的でした。ビルの3階にある自分の部屋には、カクテルのレシピ本とともに落語の本が並び、寝る前には好きな「新内」を聴いているという、粋で幅広い知識が話に厚みを加えているのでしょう。

ジャズギター奏者の佐津間純さんが音楽を担当し、テナーサックスとギターによるスタンダード曲の演奏が流れます。アメリカから日本に入ってきて戦後急速に広まったという意味において、カクテルとジャズは親和性もあります。未知のカクテルの世界も垣間見ることのできる面白く心温まる映画です。

   

【映画「YUKIGUNI」オフィシャル・サイト】

yuki-guni.jp/