回避性愛着障害 絆が希薄な人たち(岡田尊司/著)
作家の井上靖は、幼少期に祖母に溺愛されて育ち、その祖母が亡くなったことなどから、「回避性愛着障害」の人物であったと著者は指摘する。
「新聞記者には、当時からはっきり二つの人種がいたという。一つは、出世と特ダネを目指して、猛烈に働く記者たちで、もう一つは、そんな競争とは無縁に、マイペースでのんびりと過ごす、出世競争からは降りた記者たちだった。井上が後者に属したのは言うまでもない。」(176ページ)
でも、「回避性サラリーマン」を演じるのは、場合によっては賢明なこともある。というのは、ブラック企業は、「愛着型」の人間の、「出世したい」、「他人に認められたい」、あるいは、「左遷されたくない」、「正社員の地位を失いたくない」という思いを利用しているからであり、「愛着」が操作容易性に結び付く危険があるからである。
作家の井上靖は、幼少期に祖母に溺愛されて育ち、その祖母が亡くなったことなどから、「回避性愛着障害」の人物であったと著者は指摘する。
「新聞記者には、当時からはっきり二つの人種がいたという。一つは、出世と特ダネを目指して、猛烈に働く記者たちで、もう一つは、そんな競争とは無縁に、マイペースでのんびりと過ごす、出世競争からは降りた記者たちだった。井上が後者に属したのは言うまでもない。」(176ページ)
でも、「回避性サラリーマン」を演じるのは、場合によっては賢明なこともある。というのは、ブラック企業は、「愛着型」の人間の、「出世したい」、「他人に認められたい」、あるいは、「左遷されたくない」、「正社員の地位を失いたくない」という思いを利用しているからであり、「愛着」が操作容易性に結び付く危険があるからである。