MBSR講師養成コースのリトリートに今年も参加して来ました。
飛行機から見た景色✈️
空を覆う雲の上は青空でした。
長崎の保養地にて5日間行われるリトリート。
これを受けることが講師になる条件にもなっています。
この5日間は、サイレント。
話しをしない。食事の時もマインドフルに食べて話しをしません。
文字を読まない。テレビやスマホも見ない。
そして朝は6時半から夜は9時まで瞑想をします。
って書いたら、結構衝撃的かもしれませんね。😆
去年は5日間、生き残れるか?ってくらいに心配してたのですが、
今年は楽しみで安心して参加しました。
去年のリトリートが終わってから、参加した仲間で「帰りたいね…」って言う言葉をしばしば発していたほど。
その空間や時間がかけがえのない、貴重な体験だったので。
もちろん休憩時間はしっかりとあります。みんなが持ち寄ったお菓子をつまんだり、お茶やコーヒーを飲んだり。
近くにある農業娯楽施設に歩いて行って、羊や山羊を見たり。そしてあとはひたすらぼーっとします。
瞑想は、ずーーーっと座っているわけではなく、30分くらいのスパンでムーブメントと言ってヨガのような動きがあったり、歩いたり(歩く瞑想は公式な瞑想とされています。)、講話があったりします。自分を労わりながら参加するのが1番大切だとされているので、一般にイメージするような苦行や修行のようなものではないです。
ドイツからマインドフルネスの先生がいらして、主にその方がガイドしてくださるのですが、まずは始めの2日くらいは体の姿勢をしっかりとたっぷりと細かく深く、探索できるように時間をとって下さりました。
そうやって土台の部分をしっかりとさせてから上に広がっていくやり方が結果、実りの多いものになるのだなあと言うのが実感です。
去年は私は心配もあったし、初めての長期間のリトリートを頑張って参加していたと思います。それはそれで良かったのですが、今年は安心なまま、仲間と並んで座っているのを幸せに感じながら、頑張らないで、休憩時間は何もしようとせずにただひたすらに黙ってそこに寝たり景色を見たり、ぼーっとしていました。
先生が「人間の脳はいつも自分を楽しませようとして、色々なエンタテイメントを繰り出してくるんだよ」と言っていて、
まさしくそれがわかる5日間でした。
話さず、文字や映像を見ないで静かにしていると、砂や石が混ざった水槽が濁った状態から澄んだ状態になってきます。
そうするとクリアに見えるようになってきて、そこから思わぬものがぽっぽっと飛び出てきます。
忘れていた好きな曲がかかったり、忘れていた思い出が出てきたり。面白いなと思いながら、それを鑑賞して手放す。
と言うのをずっと繰り返していたと思います。
そして周りで起きる小さなことが、普段より大きく楽しめて、笑いを堪えたり。
その笑いも、沸き起こってきて高まり、そして収まっていくのを感じながら。
また、丘の上から見る海と空の景色があまりにも美しくて感動で涙が出たり。
そうしていると、自分の中には自分を楽しませるネタが詰まっているのだなあと思い。今、無人島に行ったとしても一生困らないなあとか考えていました😆
一つの面白かったことは、今までずっとどんなに座る瞑想をしていても、思考が来るのに気づいたことは無かったのですが、今回初めて「来て、居て、変化して、去っていく」と言うのを眺められた気がします。
それはとてもシンプルな、ただそのままの現象でした。
考えると、今までは自分の心が満員電車のようだったんだなと。満員電車だったらどんな人が乗ってきても降りてもわからない。
でも静かにしていると、電車の中の乗客が減ってきて、「あ、あんな人が乗ってきた。こんなふうに過ごしてるな。そして
降りて行った」と言うのがわかるんだと思いました。それくらいたくさんの考えやものを詰め込んで暮らしていたのだなと。
自分の中にそう言うスペース(空間)ができる。
それは本当に物凄いことなんじゃないかと思います。
そしてもしかしたら日本人としてそれこそが大切なものなのかもしれません。水墨画の空間を感じる。俳句の空気感。行間を読む。空間があり、それを感じることができるからこそ、あるものをさらに捉えることができる。
思考であれば、一つ一つそのものを丁寧に扱うことが出来る。
そのために何しない。体と心と頭のデトックス。
これは本当に特別な体験だと思います。
それでも黙っていても、共にいる仲間との繋がりは温かくしっかりと形成されていて、同じ部屋で過ごす人とも仲良くなり、並んでいる人たちとも繋がりがよりしっかりと形成されて帰ってきたと思います。
最後の日は少し話すことが出来ます。そこでまた形としての繋がりができて。帰ってきました。
もう一つ、座ると言うことと、歩く瞑想を丁寧に結構な時間行うこと、そしてムーブメントとで、体が思うよりも芯から整っていると言うことです。自分ではっきりと感じられるほど、体の動きが安定して無駄がないものになっているのです。
本当にマインドフルネス奥深い。そしてパワフル。
長期間のリトリート、本当に素晴らしい。できれば一年に2回くらい受けたい。
新しい休暇の過ごし方として発展したら良いのになと思っています。
1週間の休暇を取って、そのうちの5日間をサイレントで過ごす。ゆったりと温泉に浸かって、シンプルな美味しいものを頂いて。
そんな場所が日本のいろんなところにできたらいいのになあと思います。
自然や風景、農産物の豊かなところ。そんなところにリトリート施設ができることを夢見て。
また来年の2月を楽しみに。一年過ごします🩷