柳田國男の翁は揉み烏帽子という物をかぶっている。柔らかい布製のふにゃふにゃしたものである。粘土で作ってみたが、ふちが薄いので、とったりかぶせたりしているだけで壊れる。撮影用なので壊れようとかまわないが、柔らかいものということで、場面によっては形を変えるべきではないかと思い出した。また余計なことを、と思うが、三郎が始めて目にした姿と、いったい何事じゃ、と見つめ合った横顔の場面では、いくらか烏帽子の形を変えたくなってきた。歩くたびに形が変わるほどの物ではでないにせよ。粘土で製作中に、鉄腕アトムの角ではないが、どっち側に傾けたら様子が良いか、と幾度か迷った。何個か作るのはかまわないが、額に接する部分は所詮粘土で、いくら薄くしても縮尺から見れば厚ぼったい物になってしまう。そこで和紙で作ってみることにした。私は実は器用でないので、なんでも粘土で済ませたいところなのだが。 河童の三郎の甲羅、スッポン調に柔らかい感じになった。あまりに亀の甲羅じみていたことと、固い甲羅がポーズに制限をあたえそうだ、ということで、スッポンのような柔らかい甲羅にしようというわけである。しかしただスッポンも芸がない。亀甲模様を全部削り取らず、真ん中の一列を残してみた。 今の所身体は、座っているのと立っている2体だけなので、各場面に合わせたポーズを作る必要があるが、とりあえずこの2体に表情の違う頭部を取り付け、ある程度のカットはこなすであろう。人形用の頭髪が届き次第、撮影に入ることにする。 それにしても制作中の独り言のようなつまらない話は、読んでいただいて申し訳ないので、河童のリニューアルした姿をできるだけ近いうちにアップしてみたい。 周囲にもこんな話は興味がなく、Kという文字を探して読むという輩がいる。当ブログ内で馬鹿な人物といったらKに決まっているので、できるだけKと書かずにすませたいところである。
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