やはりいつもの通りのことが今回も。頭部の制作開始早々、なかなか良い滑り出しで、初日から妙に感じが出ている。こんな時はきまって後が続かず難航する。初日からそんな予感がしていたら案の定である。結局連休中、音楽スタジオを借りた一日以外は、ずっと家にこもって作っていたのだが。そう思うと中井英夫の頭部がわずか4日で完成というのは私としては夢のようである。そんな訳ないだろ。といっているうちにできてしまった。架空の人物を除けば異例のことであった。あんなことは最初で最後であろう。 進展もなし、無駄だったかというとそういう訳ではない。作りながら色々想ったことが頭に残っている。よって諦めて最初からやり直すことはしない。だいたいこんなことを無駄といっていたら、私のやっていることは大半が無駄になってしまう。 本日よりこの人物の伝記を読み始める。できることなら制作するごとに伝記をじっくり読みながら進めたいところである。鼻がどっち向いているとか目元がどうした、などということより大事なこともある。読み始めた伝記は70年代の終わり頃の物で、いささか古いが、著者によると、その時点で読むことができるあらゆる文献に目を通して書いた、ということである。気になっていたことがあり、最後の方を拾い読みすると、この人物の亡くなる直前の着衣などの描写があった。これも知りたかった。
『世田谷文学館』展示中
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