明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



私の処女出版『乱歩 夜の夢こそまこと』(パロル社;絶版)は当初乱歩作品の写真集という話であり、名場面の数々を並べるはずであった。しかし話が決まった後、しばらく編集者に放っておかれたら、ストーリーをかいつまんで追うような物に変化してしまっていた。結果それでいくことになり、おかげで5月6日の朗読ライブの第一部、スライドを上映しながらの『屋根裏の散歩者』『白昼夢』『人間椅子』が可能になったわけであるが。 何がいいたいかというと、私の場合、当初の予定と変化することが往々にしてある、ということである。今回は人形展時を別にすれば、初の試みである大きなプリントを4、その他のプリントを5、オイルプリントを1程度と考えていた。ところが最近、横110センチ×縦150〜のプリントされるのを見ながら、F104ジェット戦闘機に乗っている三島由紀夫を、戦闘機の先まで写っているカットと、操縦席に寄っているカット、どちらが拡大に向いているか相談していたら両方プリントしましょう、といわれてしまった。すでにジャズ、ブルースシリーズのモノクロ判を拡大していただくことになっており、その時点で予定していた枚数を超えている。頭の中でダムが決壊する音が聴こえた。小さなプリントは今後展示する機会もあろう。担当者にいったら「どうやって展示するんですかー。」あの広いスペースでそんな台詞が発せられることになるとは思いもしなかった。

 『特別展 深川の人形作家 石塚公昭の世界』

 『朗読、音楽、スライドで味わう 乱歩と鏡花』予約受付中

特別展『百年目に出会う 夏目漱石展』神奈川近代文学館 漱石像出品

『タウン誌深川』“常連席にて日が暮れる”第4回



コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




某メーカーにお願いしている短辺150センチ、縦2メートル超のプリントは、すべて任せるという条件で、プリントしているところは見られないのだが、もう一種、縦150センチくらいのプリントは、昨日、ピアノのようなプリンターから、モニター通りの作品が出て来るところを見せてもらった。本日伺うとすでにドストエフスキーが。 正直いうと私自身、この大きなプリントに、どう対処して良いのか把握しきれないでいる。 我が息子が親父の思惑を超えた姿で帰ってきた、とでもいえばいいのか、眩しくてちゃんと目を見られないのである。会場に搬入後、全体を離れて眺め、ようやく抱きしめてやれるような気がしている。なにしろ普段、頭部が手のひらに収まる7、8センチ程度のサイズに作っているのだから、こんなでかくなっちゃって、と戸惑うのはしかたがないだろう。今回の展示の中心となる。 5月6日(金)の朗読ライブはゴールデンウイーク中とはいえ平日である。個展の方は観られない方が多いだろうと思っていたが、その日は特別夜間開館ということで21:30まで(最終入館21:00) だそうである。

 『特別展 深川の人形作家 石塚公昭の世界』

 『朗読、音楽、スライドで味わう 乱歩と鏡花』予約受付中

特別展『百年目に出会う 夏目漱石展』神奈川近代文学館 漱石像出品

『タウン誌深川』“常連席にて日が暮れる”第4回



コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )