明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



『牡丹灯籠』背景の撮影場所のロケハン。新三郎の元に通う場面は月光降り注ぐ民家の板塀沿い。これは予定通り。この世の物でないので、月光がいくら降り注いでもお露とお米には関係なし。あの世の物にはこの世の光線で陰影はできない。室内のシーンはある和室のコーナー。お露があの世の物ともしらず待ちくたびれ寝床で寝入ってしまった新三郎の寝顔を、愛おし気に見下ろすお露というところか。お露役の女性大生Aちゃんに、「好きな男がここに寝ていて、それを愛おし気に見つめて?」と説明して仮に「ウン判った。」といわれても、小学生の時から知っているので少々ショックである。大きなケーキがここに置いてあるつもりで、とでもいっておこう。いやホントに置いておくと絶大な効果がありそうである。Aちゃんはまだまだ花より団子だと思いたい。 手前にはこのシーンとは別の存在として手燭を持ち、その灯りに不気味に照らし出される作者三遊亭円朝の顔。ここまで決まれば、問題といえば、お米役のお母さんのまばたき問題だけである。以前懲りたのでいちいち現場でチェックのこと。 もう1カット。10月予定の某オマージュ展用の1カット。和室でしかも障子が不可欠。この撮影場所も決めた。こちらのカットは人形は登場しない。今日は昼からあちこち随分歩いた。

HP

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