明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



木場のお露ことAちゃんは、小学生の頃からおなじみの、毎朝眠たそうに大学へ向かう彼女と同一人物とは思えないお露となった。お母さんのお米は、事前に伝えてはおいたが、せっかくメイクした眉毛を消すことになった。この程度のことで動じる人ではない。かえって面白がってくれるだろう。 いずれにしてもできたも同然。来月10日からのの深川江戸資料館の展示には間に合う。 陰影を消す撮り方は、人形を撮るからこそ、だと思っていたが、人間でも充分有効なことが判った。これで人形と人間の共演も、こちらの世界でも可能ということになった。今回の撮影の意味は大きい。私の大リーグボール3号も、いよいよ完成に近づいた、ということか。 本来、新三郎宅にカランコロンと下駄を鳴らして通う様は、背景の中で小さくシミジミ歩く予定であった。しかしお露とお米がなかなかの出来なので、表情をもっと大きく見せたくなった。 17歳のお露は新三郎に焦れ死にし、幽霊となって、それでもなお新三郎の元に通い続ける。そうとは知らず、骸骨をかき抱く新三郎。結局とり殺されてしまう。これだけのことをしでかすのだから、Aちゃんにはそれなりの表情をしてもらうことにはなる。昨日フェイスブックにテスト画像をアップしたら 怖いという方が多く、しかしただ可愛いAちゃんというわけにもいかず、今ネットで話題のお掃除オバちゃんほどでなくても、せめてこの程度の表情はしてもらいたいのである。




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