明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



最近よく顔を合わすIさんは、出張で毎週のようにアジア方面、主に中国に出かけている。そして中国から2時間少々で帰って来る。話しを聞くと、漏れ伝わって来る中国のイメージと大分違う。動画を見せてもらうと新幹線などロングレールで静かだし駅がばかでかい。ついこの間、電車を地面に埋めていた国とは思えない。いくら以上持ってる金持ちが日本の人口くらいる等々、とにかくこの十年の変わり様は凄いらしい。空気が悪いと報道されている街も、スマホで見る分には青空である。何かの意図があってこういう部分を報道しないのか。もっともIさんの仕事で接する世界であるし、近所に押し寄せている、どんな店でも養鶏場に変ずる観光客を見ていると、にわかには信じ難くはあるのだが、見せられているのがIさんが作った特撮映像でないかぎり驚くばかりである。 一方の私は最近の出不精にさらに拍車がかかっており、世田谷文学館の澁澤龍彦展も、招待券を前に、いつになったら出かけるのか。鈴木春信は観に行くべきであったが、私が見たいのはその日本的遠近法であったから、近所の図書館で間に合わせた。何かを思いつくのは家でぼんやりしている時にほぼ限られているので、牽制球が恐くて累から離れられない出塁手が如き状態になってしまうのである。外界にレンズを向けず、眉間に向ける念写が理想であるから、などと言い訳をしている。

※拝啓つげ義春様』
 (後期)21017年10月21日(土)~11月5日(日)『ゲンセンカン主人』展示
ビリケンギャラリー
 住所:〒107-0062 東京都港区南青山5-17-6-101
 TEL:03-3400-2214
 営業時間:12:00 ~19:00(月曜休)
 ホームページ:http://www.billiken-shokai.co.jp/

※『タウン誌深川』25日“明日できること今日はせず”連載5回「芭蕉の実像」

※深川江戸資料館にて九代目市川團十郎像を展示中。11月12日まで。

HP

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