明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



それぞれ正確な期日は決まっていないが、1来春のおおよそ新手法による。2私が最初に始めた架空の黒人シリーズによる。という2つの個展が予定されている、ところがひょっとするとオイルプリントによる、という話しもなんとなく聞こえて来た。今まで年に一度の個展がせいぜいだったのに、2回、あるいは3回などできるものなのであろうか?冗談のような気もするのだが。1と3は今までのデータを主に使うことになるだろうし、2は当然人形の新作を作ることになるが、写真は20年前のネガを主に使うことになる。そう思うと誰かが計略を立てたかのように、上手く考えられたラインナップのように思えて来るのだが。 学生の試験の期間。この教科はまったく勉強していない、一夜漬けで切り抜けるしかない。だがしかし、作りもしないエレキギターのデザインや、やりもしない自転車の改造計画で時間が過ぎて行く。眠い。今日寝てしまったら、追いつめられた明日の私は、勉強しない訳にはいかないだろう。だったら明日の私に任せることにして今日の私は寝ることにしよう。そして明日の私は今日の私を裏切り、昨日の私を呪って終わる。これがおなじみのパターンであった。つまり『明日できないこと今日もしない』ということになる。今日だ明日だ、といったところで性根は変わらない。 もっともそれは試験勉強の話しであって、制作に関することならば、止められたってやるだろうし、諦めることもない。しいていえばそこが危険といえば危険なのである。そういえば『深川の人形作家 石塚公昭の世界』は丸々一畳ほどのコンテナに収まっている。存外コンパクトな石塚公昭の世界であるが、せっかくなので東京以外で披露ができないものであろうか。

月刊ヘアモード12月号 no・693
不気味の谷へようこそ第9回 脳内イメージを表す人形写真

※『タウン誌深川』25日“明日できること今日はせず”連載5回「芭蕉の実像」

HP

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