明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



一部カタログに載らない作品もあるが、おおよそラインナップが出そろったようである。 今回の出品作を見て、片手に人形片手にカメラの撮影をしたくなった。最後にやったのは、中央公論アダージョの創刊2号の向田邦子だったかもしれない。この話を受けた時は人形を作って、特集場所に持って行って撮れば良い、と気軽に考えていたが、都営地下鉄駅周辺はロケ地としては華がない。さらに3号の特集が、日本橋とチャップリンなどと、この調子で強引なラインナップで、表紙として相応しい物ができる気がせず、名月赤城山撮法を断念した。 ある人物の首一つに、ポーズの違う胴体3体ほど持って撮影に行ってみたい。検索してみると、その人物が滞在した部屋が残されている、という。これはおあつらえ向きであるが、これは地元の観光協会が不確かなまま、そういうことにしてしまったのだ、という意見を見つけた。 常日頃、本当のことなどどうでも良い、ルールブックは私だ、などといっているが、それはつこうと思って噓をつく場合であって、それは創作という。現地にまで出向いて歴史的な場所で撮ってきたつもりで、実は違っていた、というのは別の話である。観光協会にまんまと乗せられたバカという事になってしまう。アダージョの時も頭を悩ませた。おかげで修整を施された夏目漱石の鼻筋に騙されずに、ワシっ鼻にしてやったけれど。

『タウン誌深川』“明日できること今日はせず”連載9回『牡丹灯籠 木場のお露』

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石塚公昭幻想写真展-生き続ける作家たち- 2018年7月25日(水)~9月2日(日)

展評銀座青木画廊
『ピクトリアリズムⅢ』

2016年『深川の人形作家 石塚公昭の世界』 youtub

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