明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



母が送って来たサプリメントだかが随分出て来る。有り難迷惑というのを解しない母に、いい加減にしろよ、と大体安っぽいプラスチックに金メッキの蓋の錠剤が送られて来るたび電話したものである。しかし、楽しそうにしているのは何よりではあるが、老人ホームに居る今、蓋も開けないまま放って置いたサプリだか出て来る度、私のために、広告を見ては電話をかけ注文している姿が浮かびツンと来てしまう。この安っぽい蓋に余計シミジミさせられる。 だがしかし、年の瀬に部屋の片付け。感傷的になっている場合ではない。それよりも避けなければならないのは積んだままの本を開いて文学的になることである。今日は禁を破り、深沢七郎作『風流夢譚』のコピーをつい読んでしまった。挿絵は谷内六郎。これにより、中央公論社社長宅が暴漢に襲われ、お手伝さんが亡くなっている。推薦者の三島由紀夫はまだ身体も細く、青くなって怯えていたという。 そういえば、こんな世の中だと、昔なら日蓮宗の男が何処からともなく表れて。 いやいけない。スマホは慣れていないので、つい余計な事を書いてしまいそうになる。いや違う。何もかも部屋の片付けのせいだ。
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『石塚公昭 幻想写真展 生き続ける作家たち』 2018年7/25~9/2 リコーイメージングスクエア銀座ギャラリーA.W.Pyoutube
2016年『深川の人形作家 石塚公昭の世界』 youtube

『タウン誌深川』“明日できること今日はせず”連載12回『大つごもり』樋口一葉
  

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