明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



古書、古物商の方々に複数回来て貰ったが、口を揃えて言われたのは、写真作品は必ず破き、立体は壊せ。でないと必ず出回るという。先般亡くなった画家の作品が解体業者によりアップされているのを見させられた。私は作ってしまった作品には冷たい。頭の中に浮かんだ物が、本当に浮かんでいたのだ、と確認さえしたら、という所がある。最初期の架空のジャズマン時代の作品も出て来たのでいずれ修理して完成させてみたい。 自分の作品を撮り始めて以来、プリンター田村正実氏の薦めで印画紙はコダックのエクタルア一筋であったが、製造中止になり、モノクロを止めたが、震災の際に上から落ちて来て、汚損破損したのがかえすがえすも残念であったが、変わりの印画紙が発売されたら、また田村氏が声をかけてくれるであろう。 夕方、紙袋三っつぶら下げ不動産屋に顔を出し、タクシーで千円ちょっとの引っ越し先に向かう。たまたま用意されたように極近所に山城屋があったのでさっそく。カウンターを撫でながら、三十数年前、二十代最後の歳に、おそらくやはり引っ越し早々、木場の河本の客になり、あの独特の煮込みで飲んだ日の事を思い出していた。

タウン誌深川】〝明日出来ること今日はせず〟連載第16回『トラウマ』
『石塚公昭 幻想写真展き続ける作家た18年7/25~9/2 リコーイメージングスクエア銀座ギャラリーA.W.Pyoutubeこ2016年『深川の人形作家 石塚公昭の世界


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