引っ越し以来、生活のリズムが変わり、妙に規則正しい。以前はマウスを何度も取り落とししたりしながら制作していたが、年齢もあるだろうが、眠くなったらすぐ寝てしまう。眠くないのに寝るということはないから、これでいいのであろう。太宰治は、隣に人間の女性を立たせたせいで、粘土製の毛髪に違和感を感じ、ベランダから頭を突き出し、自分の髪を自撮りして使った。よって作り直した。中学のときの担任である理科の教師は、いつも革のジャケットを着ていたが、今思うと太宰を意識していた可能性があり、しょっちゅう髪をかき上げていた。隔月で連載している『タウン誌深川』は、生活のリズムの変化のせいで締切時期を間違え、慌てて書いて、今回は中学時代のある日のことを書いたので、久しぶりにその担任教師のことを思い出していた。随分中学生気質も変わったことだろう。授業中に乱歩と谷崎を熱中して読んだことを思い出す。考えて見ると、私の制作上のモチーフは、ほぼ中学高校時代の読書体験でまかなわれており、太宰、三島、寺山、村山槐多は、二十歳以降であった。太宰は心中して生き残った、というだけで読む気もせず、三島は映画黒蜥蜴の剥製役と、からっ風野郎で呆れてしまって読むのが遅れた。そう思うと何が何してどうなるか、などは全く判らないものである。
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