明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



眼鏡に禿げの老人をいかに格好良く見せるか。そこが肝心である。元々私小説嫌いであった私の作家シリーズは、作者のビジュアルよりまず作品であり、それをそのまま反映させているので、眼鏡で禿げ頭であろうと私は格好良い、と思って作っている。太宰は女性ファンが悲鳴を上げるほど?思いっきりグダグダなところを作ってやろうと企んでいたが、私の頭がすでに仙人に向いてしまったので太宰はホッとしていることだろう。 制作中の人物は、以前書籍の出版準備中に邸宅にお邪魔し、どさくさに愛用した深々とした椅子に座ってみたが、その時、『芋虫』の妻が聴いたと同じ“ユルス”という言葉を胸の内にハッキリ聴いた。つもりになった。



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