明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



制作スケジュールを考え、長らく保留扱いになっていた鉄拐仙人は仕上げを残し完成。これで全14人、一通り手がけたことになる。点数的には充分なので、改めて身体を作り、一画面に4種登場(寒山、拾得、豊干、虎)の四睡図を後回しにすることにした。これで背景以外だと、豊干用の虎と、琴高仙人が乗る鯉を撮らなければならない。冬が旬だという鯉の撮影が遅れでいるが目的は美味しく喰らうことではなく撮影であるし、気分がまだ盛り上がらない。琴高仙人が髭、衣など風を受けて水中から飛び出したところを想定して作ったので、水表現でも難敵の水飛沫は避けられない。頭の中のシミュレーションでは、大分まとまって来た。さすがに感じるばかりでな 後は中国の山並みを作らなければならない。 学生時代、カメラマン志望の友人と口ゲンカしては「あの娘はお前が可愛くした訳じゃないし、山だってお前が雄大にした訳じゃないだろ!」と吐いたことがバチとなって帰って来たのは間違いない。そう思うと、蝦蟇仙人用の蝦蟇を、今となっては触るのもイヤだと作ることになったのも、あきらかに幼い頃、連中に残虐の限りを尽くしたせいだろう。いずれにしても今回のモチーフは様々な意味で、今までの来し方を振り返ることになった。



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