英語道(トラスト英語学院のブログ)

トラスト英語学院(長野県伊那市)塾長。英語指導や自身の英語学習雑感、趣味のランニングと筋トレについて綴ります(^^)

消えゆく伝統

2019年03月27日 | 閑話
昨日は各高校で入学者オリエンテーションが行われ、新高1生達は4月から始まる高校生活に向けて気持ちを新たにしたようです。

我が母校・伊那北高校に合格した生徒に、オリエンテーションの内容を聞きましたが、約30年前の私の時とはだいぶ様子が変わっていました。

オリエンテーションを含め、変わってしまった“古き良き(?)”伝統は、今思いつくだけでもこれだけあります。

①オリエンテーション時の大くすだまと、ギャラリーから飛んでくる生卵
②応援練習
③辰野中生限定、緑のカレー
④ブラックリスト
⑤ペン祭の巨大ハリボテ

①について。オリエンテーションの時、体育館の天井からは複数の巨大なくすだまが吊られていました。入場時の振動で、中に入っている小麦粉やコショウがパラパラ落ちてくる。オリエンテーション後半、生徒会主催の催しになり、最後は新入生たちがくすだまの紐を引くのですが、みな粉を被りたくないので逃げ惑う新入生。上級生たちからは「逃げんじゃねー!」の怒号。そして、ギャラリーからは生卵が投げられる。見事に私の頭に当たって、白身のたんぱく質で髪潤う。まさに「ティモテ」状態 ← 古!

②について。伊那北と言えば応援練習が思い出されるほど、入学直後から行われる応援練習は代名詞的存在。ネットもCDも存在しない時代に、校歌を合わると8曲にも及ぶ応援歌を、生徒手帳の楽譜だけ見て歌わせようとする無理無謀な先輩からの要求に、健気に応えようとする新入生。昼休み30分、放課後2時間の練習が2週間続くという厳しさ。竹刀にサングラスという出で立ちの先輩の脅しで、足はガクガク、声はガラガラ。しかし、2週間後には見事なまでの愛校心と団結心が育まれていました。応援歌「天竜河畔」を校歌と間違ってしまうのは、この時期の影響です(笑)。

③について。伊那中出身の私は経験していませんが、辰野中出身者は先輩からの独自の歓迎会があり、毎年、闇鍋ならぬ闇カレーが振る舞われていたそうで、その色は黒みがかった緑だったとか・・・。カエルが入っていたというあらぬ噂も。

④について。中学時代に勉強ができた子が集まる進学校。その上、容姿端麗であればいやでも目立ってしまいます。そんな新入生に先輩たちは目をつけ、“ブラックリスト”に名前を載せ、注視していきます。先輩よりも目立つことが多くなった場合、7月のペン祭初日オープニングで全校生徒の前で丸刈りにされるという、台本ありの長編ドッキリ。でも本当に怖いのは、“裏ブラックリスト”。その恐ろしさ故、ここでは詳細は述べられません。悪しからず・・・。

⑤について。伊那北の文化祭・ペン祭と言えば、玄関前で来校者を迎える巨大ハリボテ。その大きさは校舎を凌ぐほどで、伊那北生の矜持の表れでもありました。ハリボテの枠組みをなす竹ひごを作るのが新入生の大切な仕事ですが、その仕事をサボろうものなら、裏ブラックリストに載ってしまうという・・・

私が3年生の時に製作したトトロのハリボテ
(1990年卒業生アルバムより)

以上のすべてが、今は廃れてしまっているようです。ハリボテは作られていますが、その大きさは私の頃に比べたら、赤子の手をひねるようなもので、久しぶりにペン祭に行った時、拍子抜けしてしまった記憶があります。

時代遅れの伝統もあり、現代であれば社会問題するものもあることは否めません。しかし、すべての伝統がなくなってしまうのは、少し寂しいですね。


コメント
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