三浦で行われたスポンサー提供による日本最大クラスのウインドレース、ピザーラ・クア・アイナカップ2008に娘が参戦しました。
初めて大人と本格的に競う娘は初参加のためにレディースビギナー(デンマーク農業理事会杯)です。
大会は二日間にかけて行われ260名の選手が各クラスで争い、その総合得点で結果が出ます。
初日は失敗も有りましたが幸運な事に総合1位で通過、若干弱いながらも風がそこそこに味方してくれた事もあってなかなかの成績。
しかし二日目は朝から風が無く、もしくは不安定でこのままレース終了になるか?と思われたのですが、午後1時半頃から南の風が入り始め(風速8M)突然ヒート開始の連絡。
途中まで順調に勝ち進みましたが、ファイナル前のレースにてジャイブに失敗、3人に抜かれる事がありましたがパンピングで上手くブローを掴んでプレーニングでゴール直前の逆転WIN。
「このまま金メダルかなー?」なんて多少期待なんかしたりもしましたが、そうあまくないのがレース&自然現象。
ファイナルヒート前の待ち時間に突然風が落ちてきて、それも見る間に無くなっていく・・・
実は、これが娘にとって一番過酷な条件になります。
というのは、ほかの選手はみんな160CMオーバーの女性ばかり、そんな中でも人一倍おちびなわが娘は、当然に小さなセイルサイズと小さなボードで戦わねばならず(強風用セッテイング)、
風を味方につけたうえで一瞬で爆発させる加速力とプレーニング、こうした技術面で勝負する以外には勝ちめがないわけです。
当然に風が落ちれば速度も出ず、80Lしかないボードは沈みがちになってまるで錘りを引っ張るかのよう、さらにジャイブが不安定になり、ましてやプレーニングなんてどうかんがえても不可能、
体力を考えて張った5.0のセイルではまったくパワーを生み出せないし、どう考えても勝てる公算はないのですね。
残酷な事ですが、これが現実です。
「よりによってファイナルなのに・・・」 (ーー;)
ほかの大柄な選手は6.5、中には7.5なんてデカイセイルと、130L近いボードで出ていますから、風が落ちてもそれなりに走ってしまうわけでして、
こうしたとき親というものは何も出来ません、ただひたすら黙って戦う娘の後姿をみているしかないのですが、それが結構苦しい。
丁度、会場仕事の手が空いた福島プロが椅子までもって娘の走りを見に来ていただき(いつも温かいアドバイスありがとうございます、本当に感謝です)、
それまで順調だった娘も最終レースで大失敗スタートまでやらかし、なんと肝心のファイナルヒートが一番ビリという結果になってしまいました。
どんどんと引き離されていくなか、必至についていこうとする娘の姿に、
「もういいから帰って来い!」と心の中でおもわず叫び、正直涙が出そうでした・・・
「あー駄目だったー」と落ち込む僕と家内、負けると絶対に涙を見せない娘ですから、こうした時はいたって明るく振舞いますが、心の中では泣いているんですね、それが分かるからよけいつらい。
前日の結果とあわせてどう計算されるのかはわかりませんが、30人くらいの選手のなかで勝ち抜きと点数で計算されるためにファイナルのビリはあまりにも痛い。
すっかり諦め、「例年頑張ろうね!」と娘に声をかけて励まして迎えた表彰式。
レディス表彰台は誰だろうねー?と家内と話していたところ、なんと娘の名前がよみあげられ、
「え?」 (@@)と自分の耳を疑う僕、
そのまま混乱してたら、傍にいた家内、国枝プロと香村プロ(この二人に娘は教えていただいています、感謝しています!)が「お父さん写真!、写真!」と声をかけてくれ、それでやっと我に返りました。
駄目だと思い込んでいた娘、表彰から戻ってきて「これまで受けた表彰のなかで一番嬉しい!」と一言。
不良少年の非行行動で荒れて大変だった上の子は立ち直った後にたくさんのすばらしい思い出を親にくれつつ大人になり、ただいま大学生活をエンジョイ中。
そしていまそれは娘へ引き継がれ、同じようにいろいろな思い出を親にもたらしてくれています。
「自分は恵まれているんだろうな~」とひたすら神様に感謝。
最後に福島プロと一緒に写真をとった際、ファイナルレースで最後までレースを捨てなかった姿勢を褒められていました。
いつも温かいアドバイスをくれる福島プロと
すでに反抗期の娘には親より他人の言葉のほうを素直に聞きますね~
(^^;)ははは
来年のワールドカップに、私のチームと一緒にゲスト的参戦(勝ち負けは関係なく)をしてみたらどうですか?というようなっぽい事を言ってくださるは福島プロ、
大変にありがたい言葉ですが、いかんせんお金が無い・・・・
だはは (^^;)
娘を教えてくれている国枝、香村プロと
二人の子供達に感謝しつつ帰りのハンドルを握る僕。
横で無邪気にアイスクリームを食べる娘、その向こうは応援疲れで寝ている家内(笑)、この幸せが末長く続く事を祈る僕でした。
最後に娘の走りのビデオです(約40秒)