帆∞翼(セイル バイ ウイング) -太陽そして風と供に- 

海・南風・そして何より”真夏の太陽”が大好きな翔です。

「よろしく!」  

Waeco (Dometic) 冷蔵庫 修理 電子制御化 テスト編1

2010年11月26日 | ダッジキャンピングカー メンテナンス

Waeco(現在Dometicに吸収されてます)の冷蔵庫トラブルから始まった修理&電子制御化ですが。

以前から行ってきた動作テストが終了したので、まとめてアップします。

まずテストに使った基盤から紹介、そして配線等は配線図編であらためて紹介し、テストの結果だけ報告してみたいと思います。

まず電子制御基盤はこれ

裏は

です。

そしてこの制御回路には良質な電源が必要なことから

車のバッテリーから供給される電圧約14.5V~10.5Vの電圧をコンバートして

制御基盤に5Vを供給する基盤

両方併せて2000円程度の出費です。

まず配線を接続、ショートしないように気をつけますが、あくまでもテストなので結構いい加減。

それを外気温11度の外に持って行き、さらにテスト用に100Vから12Vを作り出す安定化電源”装置”に配線を施して、早速テスト開始。

気温が低くかったこと、冷蔵庫そのものも全体が冷えていたことから、約1時間ほどで順調に目標温度4度へ到達。

電子制御基盤の設定は庫内温度が4度まで下がるとコンプレッサー停止で、6度まであがると再びON、以後それを繰り返すように設定してあります。

基盤の表示している温度は4.9度、庫内の温度計は

です。

テスト用温度センサーはこんな感じ

しばらくそのまま1時間くらい様子を見ていましたが問題なし。

ただ、思わぬ事がありました。 温度が4度に達すると当然コンプレッサーは停止。

そして6度になるまで動かないわけですが。

その際にフリーザー室の温度は庫内温度と中和していきます。

フリーザーの冷えが冷蔵室に移動して、両方の温度が近づいていくわけですが、庫内が6度になったときには、冷蔵室は約0度でした。

あまり長い時間コンプレッサーを停止させていると、こうした事がおきるわけで、ただ、制御基盤そのものは、細かい設定が出来ますからそれを変えれば問題ありません。

例えるなら4度にてコンプレッサー停止、4.5度で再起動というようにすればフリーザー室温度が0度まで下がることはないと思います。

ちなみに4度でコンプレッサーが動いているときのフリーザー温度はー17度でした。

次は室温20度のところへ移動してのテスト。

まずはコンプレッサーが動いていない状態で、扉をしばらくぱたぱた動かして庫内温度を意図的に上げます。

そうしないとテストの意味がありませんから。

そして電源ON。

この条件も特に問題なしで動きますが、先ほどより温度が高いですからコンプレッサーの再起動までの時間が短く、また庫内温度が下がるもの遅い。

「完全に狙い通りに動きました!」と言いたいところですが。

微妙に5.5度付近から下にいかず、コンプレッサーはずっと運転しつづけています。

もっと下がるかと思ったのですが、この結果は以外。

僕の持っている冷蔵庫ですが、実は修理品で、一度ガス漏れがおきたものを購入しています。

その為に普通と異なってコンプレッサー本体にはフロン再補充用口金が付いています。

「以前より、冷えが落ちたのかな~」なんて思うも、思い違いだろうか? それとも再びガス抜けだろうか? ただ4度にわずかに達さない5度から6度くらいが駄目なのか?ということは微妙、10度になると微妙ですが。

このまま使いつづけて(電子化のため冷えがすぐわかる)、温度が旨く下がらないようなら、フロンを補充してもらうつもりです。

ただ、もともといい加減なヨーロッパ製ですから、個体差によるばらつきもあるのが当然なのですが・・・・

フリーザー室温度を測ると-15度くらいと結構低めなので、そんじゃ~ファンでも入れてみるかとまずは右側に設置

ところがあまり効果が見られない。 そこで左側に設置

すると30分ほどで庫内温度は4度まで無事低下、このときの冷凍室温度は-6度くらいでした。

なぜ右側と左側で異なるのかはわかりませんが、実験ですから結果が全てみたいなところがあるので、素直に”左側に置いた方が良い”と認めざるをえません。

庫内温度が4度に達した後は設定通りコンプレッサーが電制御基盤によりオンオフ制御されて順調に動きます。

次に室温25度。

これだと庫内温度7度くらいでそれ以上は大差がありませんでした。

 

さて、最後が30度まで無理やり室温をあげてのテスト。

暖房をめいっぱい上げ、暑くしてのテスト。

これが一番気になるところです。

結果ですが、残念なことに冷蔵庫内温度は目標の4度まで下がらず、だいたい9度から10度くらい価をたもちながら動き続けています。

このときのフリーザー室温度は-7度くらいでした。

先ほどのファンを設置すれば6~7どくらいまで下がるかも知れないと思いながらやってみましたが、なぜか10度から下にいきません。

フリーザー無いには霜が付き、温度が-5度くらいまで下がるのに、庫内はほぼ一定。

この辺はもう少し解析する必要がありそうです、出来ればですが・・・・

 

真夏に冷蔵庫を使用している環境下では外気温が35度くらい、車体表面温度はそれ以上になりますから、冷蔵庫内部温度が10度付近のままであることは以前確認しています、10度以下にしないような

何かがあるのかも解りません。

ひょっとすると外気温をコントロールユニットで検出していますから、コンプレッサー保護かなにかで、回転数を落とすようになっているのかな?

 

この後、室温を25度まで下げ、コンプレッサー回転数を2000回転にする実験をしましたが、しばらく庫内温度を見ていたところ、13.5度前後まで上昇。 フリーザーは0度でした。

この結果から、コンプレッサーの回転数を抑えると消費電力は少なくて済みますが、温度が20度以下の環境でないと、冷却が追いつかないということになります。

回転数は抵抗値の設定により3500回転までの幾種類かで設定できますから、電流をふんだんに流せないソーラーパネルなどを乗せている人は旨く使えば便利です。

2000回転で冷えないのは、当たり前といえばそうですが、ヨーロッパの涼しい地域ではこれでも十分なのでしょうね。

普通のキャンピングカーでこの2000回転を使うには、秋も深まった頃から冬期に冷蔵庫を使用する方法として有効で、外気温10度くらいなら、おそらく庫内は5度くらい。

車内でFFヒーター付けて24度くらいの環境、電源を消費する事の多い、スキーキャンプなどでは非常に有効かもしれません。

他には、一泊二日くらいの短期キャンプでフリーザー室を冷蔵室として使い、冷蔵庫は単なるもの入れとして使うとか。

人によりもっと旨い使い方を思いつくかもしれません。

 

 

以上テスト結果でした。

 

 

最後に、庫内温度を見ているセンサーはこの大きさです。

本当に小さいので、最終的に冷蔵庫本体に穴を開け、配線を通して設置する予定です。

 

次は配線図編をアップしたいと思います。