信号は赤、「ドロドロドロドロドロ」というエンジン音が響く。
横の信号が赤に変わるとギアを蹴りこむが、その瞬間切り離されていたパワーがミッションからチェーンへ、そして後輪へと伝達されていく
のが分る。
信号が変わるとクラッチを繋いで走り出す。
同時に少し乾きのあるつめたい空気を身体が切り裂き始める。
ややもして、「プハ~」とおもわずため息が出る。
久しぶりのバイク通勤、すっかり季節は秋へ衣替えし、日のまだ昇らない朝焼けは美しく
おそらくこの秋一番であろう空気は最高に気持ち良い。
しっかし、なんでこうもバイクは早いんだろうと、思う。
たとえるなら、車だと60kmまで加速するのに「ファーーーーーーーーーーーーァァァァァ」という感じだけれど。
バイクだと「フォウ」で一瞬到達するし、これが常で、普通なわけで、有る意味恐ろしい。
15分も走るとさすがに冬の足音らしきものを体で感じ取る事が出来る、念のためにと冬用ジャケットで家を出たのは正解だった。