今回は壊れたコントロールユニット を分解して大まかな内部構成等を紹介します。
まず取り外したユニットですが、ヒートシンク横のネジをゆるめるとアルミ製のカバーが外れます。
次に四隅にあるネジを緩めると
このように中身が簡単に現われます。
ちなみに裏面はこんな感じ
このコントロールユニットの電子基板配線図が無いかと盛んに捜してみましたが、残念なことにどこにも見つかりませんでした。
当然積層基盤などでもないために回路解析しようかと基盤の部品を読み取ろうかと試みましたが、防湿のためか基盤にべったりと半透明オレンジ塗料が塗りつけられていてそれが出来ません。
回路解析すら許されないわけですが、Danfossのホームページには修理はするな、交換しろと書いてあり。
まあ、消耗品というやつです。
この先の基盤説明は経験的な物からの紹介となってしまいますので、ご了承ください。
まず、ドライバ-の先にあるのは逆に電圧を加えた場合にユニットを保護するためのダイオードです。
次が、外気温を検出している部品がこれ、単なるサーミスタですが基板用に四角くて小さな部品形状になっています。
一度テストのために外した事があるので、斜めについてしまっています(笑)。
このコントロールユニットは外気温が55度を超えるとコンプレーサーを停止させて保護するうようになっていますが、外気温はここで捕らえてコントロールしているのですね。
故障の症状はLEDの5フラッシュで、外気温異常もそれにありますので、まずはこれを疑って取り外し、疑似抵抗などを入れてみましたが駄目。
後にこのあと紹介するチップが駄目なことが判明し、結局コントールユニットの新品をアメリカから直接取り寄せることにしました。
ちなみに向こうの価格では160ドル前後、送料や輸入業者への手数料等で総額2万円くらいになりましたが日本で約4万払って買うより遥かに安く済みます。
次にドライバーで指し示しているのが、基本となるスイッチング電源もしくはレギュレーター回路。
12Vと24Vのどちらからでも対応していますが、これがあってこそ可能で、この次のインバータ回路と横並びでコンプレッサーを動かしていますが、出力電圧などを測りたい気持ちはあるものの、ユニットそのものが壊れているので測定できません、当然の事ながら図面もないのでどうなっているかも分りません。
スイッチング電源部(もしくレギュレーター回路)で安定化されたパワーを受けるのがこの部分、6個のパワートランジスタもしくはFETで構成されたインバータで、3相交流を造り出し、3本の配線を通してコンプレッサーにパワーを与えます。
そして最後がこれ、このコントロールユニットの頭脳?とまでは行きませんが、ここにあるチップがユニット全ての制御をしています。
メーカーはDialog 型番は D0798BA LFとあり。
データシートをネットで探しましたが、はっきり分った事は得体の知れない中国製であるということ・・・・汗 たら~
このユニットが冷蔵庫故障の半分をしめるらしく、消耗品であるとか、よく壊れるとは海外サイトに有るわけですが、粗悪品質の代表選手と言って良い中国製をよりによって一番重要な部分に据えているとは・・・・
正直壊れるのが当たり前じゃん! と言いたくなります。
新品の冷蔵庫を14万というバカ高い金額を払って買い、粗悪品の当然出てくる故障でハイ4万お支払い下さいじゃ~正直頭に来る!
基盤が積層でないことや、使用されている部品が殆ど中国製であること、基盤の処理や半田の仕方などを踏まえると、この基盤の単価そのものは500円程度にしかならないと思います。
これが4万円ですから・・・・
さて、最後はアルミのカバーを簡単にかぶせて、端子とそれがどこに接続されるかを分りやすくしています。
ちなみにでかい-と+は電源、Fはフアン接続、DはLED、CPTはサーモセンサーなどを接続します。
次回はこのDanfossの配線方法などを書いた英語説明文を訳文とともに紹介します。