Cogito

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失望する能力

2008-09-14 10:16:20 | 日記・エッセイ・コラム

数日前の天声人語の総裁選がらみの記事に、ある英誌が日本人の失望する能力の欠如、その能力が閉塞した状況を破る鍵だといったような事が書かれていた、と紹介していた。失望する能力の欠如、なるほど、うまいことを言うものだと思わず笑ってしまったが、たしかに同じ失望を幾度となく味わわされているくせに、国民は現状を打破しようとはしない。最近の政治の不始末はなにおかいわんやだ。しかも落とし前はつけていない。                          

歴史的に見れば、どこの国民も、いや人類と言ってもいいかもしれない、失望する能力を欠いているからこそ、同じ過ちを繰り返しているのだが、それにしても、戦後の、平和ボケした日本人の「失望する能力」の欠如は際立っている。だまされてもだまされても、踏みつけにされても現状維持を続ける日本人、おとなしい羊の群れそのもの。 

                                                                                         

失望に対する言葉としては希望だろうか。ギリシャ神話によれば、神の火を盗んで人間に与え、罰せられたプロメテウス、その罰のひとつでプロメテウスの弟に与えられた美女パンドラが持ってきた箱をあけると、ありとあらゆる災いが飛び出し、世の中に出て行った。あわててふたをすると、中から「私を出してください、きっとお役に立ちます」といって出てきたのが「希望」だから人間はどんなに絶望しても、希望を抱き、立ち直れ、生きることができる、ということだった。

                                           

阿刀田高は、希望こそ神が人間に与えた最大の罰であった、という。挫折しても失望しても、かすかな希望があるからこそ、なんどもかなえられない失望を辛酸を経験しながら人は生きる、希望がかなえられることは少ないにもかかわらず。一理ある。                 

とはいえ、失望するから希望するのだろう。失望する能力がないというのは、希望する能力も欠如していることになる。夢を抱けない国民に未来はない。これは由々しきことだ。

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見回り

2008-09-09 23:02:25 | クモ日記

毎日、クモの様子を見まわっている。クモの網で一番目につくのはジョロウグモの網だ。ジョロウグモの最盛期のようにどこもかしこもジョロウグモだ。大きな網を一つ一つのぞいている。クモが複数いることもある。だけど、いまだにイソウロウグモの姿は見たことがない。ジョロウグモの網にいると本にはあるのだが。イソウロウグモそのものは単体で見つけたことはある。シロカネイソウロウグモ、アカイソウロウグモは家の中であった。                                               

チュウガタシロカネグモの水平網も日を受けてきらきらと美しい。後はゴミグモの小さな垂直円網。これもかわいい。木の葉にはコクサグモが網に鎮座している。                              

                                              

ゲリラ豪雨のとき、避難したのだろう、が、以来、姿を消してしまったのはコガタコガネグモ。網を張るクモだからと、探しているのだが見つからない。窯の前扉に網を張っていたコガタコガネもいなくなってしまった。まだ姿を消すには早いよ。

                                                

Karasuuri クモを探していてカラスウリのウリンボを見つけた。カラスウリ異変で花も咲かず、実がならず、それが続いたので絶滅してしまうのではないかと思っていた。カラスウリは自生のものである。それでも生き残っていたのだろうか、今年も細い蔓が出ていた。すると小さいがあの白い花が咲いたのを見た。もしかしたらと、期待していたのが、この実。でも細長い瓜らしくなく、丸い実がなっている。それでも、まぁいいか、とにかく自滅しないでもらいたいよ。木枯らしの中、枯れた蔓に残った真っ赤に色づいたカラスウリが風に踊っているさまは風情がある。

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アンケート

2008-09-08 11:46:05 | 映画

電話が鳴った。見ると「ヒツウチ」だ。また売り込みかな、と受話器をとると、女性の声で「○○さんですね」と、ちゃんと確かめた後、「アンケートにご協力ください」という。「なんのアンケート?」「町長選に関するアンケートです」「アンケートって、どこの主催?新聞社?」相手は戸惑ったよう。「東京の民間の会社です」「民間が何のために町長選のアンケートするの?」それには答えなかった。

                                               

「身元がわからないようなアンケートに答える必要はない」と切ろうと思ったが、これは新手の戦術だろうと、少し様子を見ようと、相手になった。当然、返事はいい加減だ。

                                               

「来週、町長選ですね。投票する人は決まっていますか」「いいえ、まだです」「どうして決まっていないのですか」「考慮中なんですよ」すると「現職はどうですか」と来た。そうおいでなすったか。では「より増しってところかな」とかまをかけてみた。すると話題を代えた。ふむふむ。「町議選も行われますね。候補者二人のうちどちらを支持しますか?」「さぁ~ね、もっと考慮中だよ」「二人の候補者のお名前言ってください」「えっ、候補者名ぐらい、そっちのほうが知っているんじゃないの?」一瞬、口ごもって「は、はい、失礼しました」と電話を切った。

                                          勘ぐれば、たぶん、だろうが、どっちかの陣営が民間会社に頼んで、アンケートと称して、電話戦術をしているのだろうか。アンケートなら、まずは性別、年齢を聞いてから、有権者個人としてきくだろう。質問の仕方が悪いよ。これは素人だ。

もしそうだとしたら、いや~、お金を使っているね。

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私と日本酒

2008-09-07 22:37:15 | 日本酒

何番になったのかな、忘れてしまった。それほど、このテーマはご無沙汰していることになる。その間、日本酒を買わなかったわけでも、飲まなかったわけでもない。月一で日本橋高島屋には行って、Nさんとおしゃべりしながら、何本か買ってきているし、天功は毎月とっているし、と酒に縁がなくなったわけではない。ただ書くのを忘れてしまっていただけである。

9月だ、春に火入れされ、夏をゆっくり眠ってすごした酒が、二度目の火入れをされずに出されるのが「ひやおろし」という。なんでもむかし、木桶から、冷のまま移されたのが、ひやおろしの語源だそうだ。夏を経てぐっと熟成した酒ということになる。一般的に醸造された酒は春に一回目の火入れをする。これは酒の品質を一定にするためである。火入れをすると熟成が止まってしまうような錯覚があるがそんなことはない。そして涼しくなった秋に、2度目の火入れを行い瓶詰めする。通常の二度目の火入れをしないのが「ひやおろし」ということになる。

今月のお酒は酔仙、岩手のお酒である。純米吟醸の「ひやおろし」はまだ若い感じ。これを1年半寝かせた「煌琳」はまろやか。で、いろいろ試飲して「煌琳」と試しに冷蔵庫に入れておこうと「ひやおろし」も買ってきた。寝かしておいたら、変身してくれるかな?

酒米は岩手産の吟ぎんが100%

蔵の人の話だと、「何年も東京に出てきたことはなかった。でも来ませんかと招かれたので、数年ぶりにやってきた」と。「出てくればいいことがありますよ。ふりの客でも、蔵の人と仲良くなって、お得意さんになることもありますからね」

八潮を指差しながら、「ここの常務さんとはすっかり仲良しになって、あれ持ってきて、なんてわめいていますよ。でもどちらかというと、東北のお酒は好きですね。岩手はあさ開の旭扇が好きですよ」なんて話をした。そうそう、ご贔屓になるには味はもちろんだが、蔵元の接客態度も大いに影響する。もっとも、高島屋の場合、地方の蔵元のお兄さんは場馴れしていないから、もたもたしているが、そこはNさんの接客態度のよさと酒についての豊富な知識がカバーしている。

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孵化後1週間

2008-09-07 11:15:11 | 動物記

Hiyo1

ヒヨコには 「シロ」より長い名前をつけて覚えるかどうか試そうなんて思っていた。シロをフランス語で「ブランシェール」、こう名づけるつもりでいたが、このヒヨコ、白ではなさそうだ。はじめ頭が黒っぽく見えたが、汚れかと思っていたら、汚れではなくブチだったのだった。しかも羽の先も黒い。じゃ~、白はおかしい。

1週間、大きくなるもんだ。このヒヨコ足が長い。きっとオスだね。

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