安倍晋三の否定に関わらず、小賢しい妻昭恵は「いい土地ですから、前に進めて下さい」と言った、その根拠

2018-03-27 12:14:36 | 政治

安倍晋三:従軍慰安婦強制連行否定2007年3月16日閣議決定


「政府が発見した資料の中には、軍や官憲がいわゆる強制連行を
直接示すような記述も見当たらなかった」
とする
“政府発見資料”とは如何なる資料か、公表すべき

 2015年4月30日付〈5・特例承認の決裁文書②「普通財産の貸付けに係る特例処理について」〉の
記述中、当時森友学園理事長籠池泰典の発言として、〈なお、打合せの際、「本年4月25日、安倍昭恵総理夫人を現地に案内し、夫人からは『いい土地ですから、前に進めてください』とのお言葉をいただいた。」との発言あり(森友学園籠池理事長と夫人が現地の前で並んで写っている写真を提示)〉の文言が削除され、別の文書に改竄されていることが判明した。

 勿論、この記述を、他の多くの記述と同じく、残しておくことの不都合から削除・改竄したことは明白である。不都合の予測は記述した事実・経緯が
違法性を成り立ちとしているからに他ならない。全てが合法性に則った事実・経緯の記述であったなら、削除・改竄の必要性はどこからも発しない。

 安倍昭恵の「いい土地ですから、前に進めてください」はあくまでも当時森友学園理事長だった籠池泰典がそう言っていたとしていた発言である。事実そう言っていたのかどうか、その信憑性が問題となった。安倍晋三は勿論、妻は言っていないと否定している。

 2018年3月14日参議院予算委員会。

 安倍晋三「妻に確認を致しました。そのようなことは申し上げていないということでございました。勿論、この妻がですね、この学校をつくる責任者ではないわけでありますし、籠池氏とも上下関係もあるわけではないわけでございますから、当然、そんなことは言っていないということでございました」

 安倍晋三のこの「この学校をつくる責任者ではないわけでありますし、籠池氏とも上下関係もあるわけではない」は安倍昭恵が「いい土地ですから」云々を言わなかったとする理由とはなり得ない。

 2018年3月15日付当「ブログ」に次のように書いた。

 〈安倍晋三のこの発言は安倍昭恵の件(くだん)の発言を否定する根拠とはなり得ない。勿論、安倍昭恵は「この学校をつくる責任者ではない」。だが、小学校の名誉校長に就任していた。一般的には名誉職を依頼する場合、依頼者よりもは社会的地位が高い人物か、高くなくても、依頼者よりも社会的に人気を博している人物を選ぶ。

 でなければ、名誉職に就ける意味を失う。安倍昭恵は籠池泰典の部下でも、逆に上司でもないから、直接的な上下関係はなくても、首相夫人であり、そのバックに一国の首相である安倍晋三が控えているから、小学校の名誉校長を依頼したはずで、この点に於いて安倍昭恵は籠池泰典よりも上の関係にあり、籠池泰典を下にした社会的地位上の上下関係にあったと言い得る。

 籠池泰典は自身と首相夫人であり、そのバックに安倍晋三が控えている安倍昭恵との社会的地位上の上下関係を利用して、「『いい土地ですから進めてください』と夫人が言っていた」と、さも安倍昭恵から後押しを受けているかのように装い、役人側に圧力を掛けたということは十分にあり得る。

 いわば安倍昭恵が言っていたとする「いい土地ですから進めてください」なる言葉が籠池泰典の創作、あるいはハッタリであったとしても、役人側の忖度の動機にはなり得る。〉――

 勿論、安倍昭恵本人が言っていることを耳にした否定発言ではなく、安倍晋三を通した安倍昭恵の発言だから、事実か否かの決着がつくわけではない。

 籠池泰典は森友学園運営塚本幼稚園に対する大阪府交付補助金を騙し取ったとする詐欺と詐欺未遂罪等で大阪拘置所に勾留されている。立憲民主党の川内博史、希望の党の今井雅人、共産党の宮本岳志が弁護人以外は禁じられている接見を大阪地裁が3月22日に認める決定を出したのに伴い、3月23日、45分間の接見を行った。

 続いて3月26日に民進党参院国対副委員長の矢田稚子、自由党参院会長の森ゆうこ、社民党副党首参院議員の福島瑞穂が接見をしている。

 最初の接見で籠池泰典は国有地の小学校建設予定地に安倍昭恵を案内した際、安倍昭恵から「いい田んぼができそうですね」と言われて、「学校の建設予定地です」と答えると、「いい土地ですね。是非前に進めてください」と言われたとマスコミは伝えている。

 安倍昭恵は小学校建設予定地に案内されることを承知して籠池泰典と国有地に同道したはずである。しかし広い土地を眺めて、「いい田んぼができそうですね」と、小学校建設とは関係のないことを言った。

 これを言うはずはない発言と見て、籠池泰典が言ったとする安倍昭恵の発言は安倍昭恵と安倍晋三がバックに付いていると見せかけ、役人側に圧力を掛け、忖度させるための籠池泰典の創作、あるいはハッタリと断定することもできる。

 だが、安倍昭恵は農業女子を気取っている。インターネットで調べてみると、〈農業に女性や若者の参加を呼びかける国際的な会合が(2016年12月)12日、都内で開かれた。午後のパネルディスカッションには、特別ゲストとして安倍首相夫人の昭恵さんが参加し、日本の農水省がすすめる“農業女子プロジェクト”について紹介した。〉と伝えている「日テレNEWS24」記事と、安倍昭恵が参加する「福島の農業とソーシャル・コミュニケーション」をテーマにしたプレイベントを紹介する2014年2月14日付け「現代ビジネス」記事に出会った。

 後者の記事に、〈自ら地元・山口県で稲作を営む安倍昭恵氏を特別ゲストに〉と伝えている。さらにネットを探すと、「安倍昭恵オフィシャルサイト」には田植えを行っている写真が載っていた。ついでにここに載せておくことにした。
 
 安倍昭恵は農業女子として、女子と言えるかどうかは分からないが、あるいは農業おばさんと言った方が近いのかも知れないが、小学校が建設される土地だと承知していながら、自身の稲作りへの関心から、殊更口にした「いい田んぼができそうですね」の冗談と見るべきだろう。

 こういった冗談はよくある。例えばデートの途中で相手の女の子に「腹が空いたね」と食事に誘う。「何を食べたいか」と聞くと、「何かパスタを食べたい気分」と言う。男は一番の好みは中華料理だが、「じゃあ、俺もパスタに付き合う」

 パスタ専門のイタリア料理店に行き、テーブルに座ってメニューを見る。
 
 「何にする?」
 「そうね、煮込み豚バラ肉のローマ風カルボナーラにしようかしら。あなたは?」
 「じゃあ、俺は」とメニューを仔細に眺める振りをしてから、「良し、決めた。パスタ料理の中でもチョー人気な、豪勢に鶏肉を乗せた鶏中華麺、大盛り一丁」

 パスタ専門のイタリア料理店のテーブルに座っていながら、わざと中華料理の名前を出して相手をからかう。

 「何ー、こいつ」
 「ごめん、ちょっとからかった。同じでいいよ」

 籠池泰典が小学校建設予定地とは関係のない安倍昭恵の「いい田んぼができそうですね」という発言を紹介したことこそが、「いい土地ですね」云々の発言を事実と断定できる根拠となる。

 「いい土地ですね。是非前に進めてください」が役人側に圧力を掛け、忖度させるための籠池泰典の創作、あるいはハッタリから出たウソでしかない安倍昭恵の発言であったなら、「いい田んぼができそうですね」の発言にしてもなかったことになるか、この発言だけあったとしても、役人側に圧力を掛け、忖度させる目的に合致しない発言であるということだけではなく、小学校建設とは関係ない発言だから言うはずはないと疑問視される危険性からわざわざ紹介する意味を失う。

 だが、紹介した。冗談で言い得る発言でもある。事実に他ならないからだろう。

 社民党の福島瑞穂が昨日2018年3月26日の参院予算委員会で安倍昭恵の「いい土地ですね」の発言を捉えて質問した。どういった追及をしたのか、対して安倍晋三がどう答弁したのか、文字起こししてみた。

 福島瑞穂「今朝、大阪拘置所に於きまして籠池さんと接見をしてきました。森ゆうこさん、矢田稚子さんと一緒です。9時10分から58分まで48分間接見をしてきました。

 様々なことを確認してきました。で、5番目の決裁文書の中にある、『いい土地ですね、前に進めるといいですね』についてもお聞きをしました。これについては籠池さんの説明は安倍昭恵さんが、『いい田んぼになりそうですね』と言い、『いや、これは学校を造る予定地ですから』と籠池さんが言うと、安倍昭恵さんは『いい土地ですね、前に進めて下さい』ということを言ったというふうに聞いてきました。

 安倍総理は妻がそんなことを言っていないと言っていると言いますが、両方共間接話法、伝聞なんですよ。裁判でも伝聞証拠は証拠とはなりません。人がこう言っているというのは証拠にならないんですよ。

 で、100万円の授受についても籠池さんは偽証罪の制裁のある証人喚問で去年の3月23日、『一人にさせて申し訳ありませんが、これは安倍晋三からのものです』と貰ったと言っています。

 安倍昭恵さんは貰っていない(「渡していない」の間違い)と言っていると総理は言っています。安倍昭恵さん、きちっと来て、直接説明をすべきだと思いますが、如何でしょうか」

 安倍晋三「そういう意味では今、今日は籠池さんから今、福島氏が、福島委員がですね、この発言を紹介されたことだと思います。それは籠池さんと昭恵の二人の遣り取りでありますから、どちらかが自分の正しさを証明するためには第三者が必要だというのが自明の理だろうとこう思う次第であります。

 その中で田圃の話と、こうー(小さく笑う)、『進めて下さい』を一緒にしておられますが、それはですね、あのー、証人喚問のときは田んぼの話しかされていないわけです。

 ま、そこで『進めて下さい』という話が重要であれば、そこで述べておられるわけです。今我々が田んぼの話をされましたねと言ったら、そこで、あの、あの、辻褄合わせのためにですね、田んぼの話も、『進めて下さい』も両方言ったということでございます。

 そしてこの(小学校建設)予定地行ったのはですね、たまたま幼稚園を訪問したときにですね、是非行ってくださいと言って、まあ、連れてこられたわけでございます。

 ま、そこで別に本人も特別見たかったわけではございませんが、見せられてですね(周囲から小さな笑いが起きる。安倍晋三の背後で小野寺五典が顔だけで笑う)、そしてそこで、えー、一方的にですね、籠池氏がですね、喋っていたことを大体聞いているわけでございます。

 えー、『進めて下さい』ということを言ったことは、これは妻も言っていないということを言っているわけであります。大体が籠池氏はですね、殆んど会話をテープで録っておられる。また、テープで録って、それを公開しておられる方でありますから、えー、その、もし(昭恵が)言ったんであれば、テープを録っておられるんでしょうから、それはまさにそういう証拠がないと言うことは、これは明確ではないかと、そう考えるところでございます。

 また籠池氏氏はですね、安倍晋三記念小学校として申請したと明確に言っておられましたが、当然、それはコピーだってあるでしょうけれども、いや、そうではなくて開成小学校であったわけでございます。
 
 これは事実上ですね、それが分からなくて、そういうわけがないわけでございまして、事実が分かっているのに違うことを言ったのではないという、ま、これは簡単に推測されるのではないかと、このように考えているわけです」

 福島瑞穂「安倍昭恵さんの講演の中で籠池さんと安倍昭恵さんが会っていると言ってるじゃないですか。せ、両方共伝聞証拠であり、一方は決裁文書に載って、これが削除・改竄されているわけですよ。

 安倍昭恵んさんは中心人物、キーパーソンでありながら、これだけ森友学園と関係がありながら、一度も、一度も説明していなんですよ。安倍昭恵さんはきっちりと自分の言葉で説明すべきです。

 夫と妻は別人格です。総理は妻の代わりに私が話すと言いますが、夫と妻は別人格で、妻は夫の道具ではありません。夫は妻の代弁などできないですよ。

 委員長、安倍昭恵さんの証人喚問をお願いします」

 委員長「要求に関しましては後刻、理事会で協議を致します」

 安倍晋三が「証人喚問のときは田んぼの話しかされていないわけです」と言っていることは2017年3月23日の参議院予算委員会籠池泰典証人喚問での籠池泰典の発言を指す。

 小池晃「安倍昭恵さんと学校設置前の更地の豊中のあの敷地、行ったことございますか。そこでどんな話されました」

 籠池康博「一緒に行かせていただきまして、ここに学校ができるんですというふうな話でお話をさせていただきました」

 小池晃「何か学校の名前についてのサジェスチョンみたいなものはそこでありましたか」

 籠池康博「いい田んぼができそうですねということでありましたので、そのお言葉をいただいて瑞穂の国というふうにさせていただきました」(以上)

 小池晃から「何か学校の名前についてのサジェスチョンみたいなものはそこでありましたか」と聞かれて、その範囲で「瑞穂の國記念小學院」と名付けたキッカケを披露したということであって、それ以外の安倍昭恵との会話に考え及ばなかっただけのことかも知れない。「証人喚問のときは田んぼの話しかされていない」ことを以って、「いい土地ですね」の発言はなかった、事実無根だとすることはできない。

 福島瑞穂は籠池泰典が接見時に安倍昭恵は「いい土地ですね、前に進めて下さい」と確かに言ったと証言したことを明らかにした。そして安倍晋三が国会で「妻は言っていない」と否定していることに対して「伝聞証拠は証拠とはならない」と言い、その否定に疑義を呈した。

 それだけのことである。

 当然、安倍晋三は伝聞証拠だ何だは取り合わずにこれまでの国会答弁どおりに「妻は言っていない」と否定し、妻と籠池とどちらを信用できるかと言うと、妻の方だと答えれば、それだけのことで済む。

 だが、二人の遣り取りのどちらが正しいかは第三者の証明が必要だ、「証人喚問のときは田んぼの話しかしていない」だ、安倍昭恵は小学校建設予定地など「特別見たかったわけではない」、「籠池が喋っていたことを大体聞いていただけだ」、「籠池は殆んど会話をテープで録っていて公開しているのだから、そういった証拠がないのは言っていないことが明確ではないか」などと、否定の根拠とはならないことを延々と喋っている。

 これは「妻は言っていない」としている発言がウソだからに他ならない。ウソだから、それを事実と見せかけるためにこれでもかこれでもかと無関係なことを喋って取る繕うことになる。

 だが、どう取り繕おうとウソはウソであって、事実にすり替えることはできないから、事実と見せかける会話を簡単には切り上げることができなくなる。その結果の答弁の長さだろう。

 安倍昭恵は小学校建設予定地に案内されたことを承知していて、その土地の広さを見て、自身の稲作りへの関心から「いい田んぼができそうですね」と冗談を言った。「いい土地ですね、前に進めるといいですね」と言ったとする安倍昭恵の発言を紹介したことは国有地の取得を進める便宜として自身に安倍昭恵、さらにはその背後に安倍晋三が控えていることを匂わせるためであったとしても、小学校の建設に供する土地の話とは関係のない安倍昭恵の発言まを紹介したことが逆に「いい土地ですね」云々の発言に事実としての信憑性を与える。

 福島瑞穂の質問に対する答弁を簡単に切り上げることができずに安倍昭恵発言の明確な否定根拠となるわけでもない無関係な答弁を長々と続けたことからも、ウソをついているのは安倍晋三方であろう。

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