安倍晋三:従軍慰安婦強制連行否定2007年3月16日閣議決定 「政府が発見した資料の中には、軍や官憲がいわゆる強制連行を 直接示すような記述も見当たらなかった」とする “政府発見資料”とは如何なる資料か、公表すべき |
以前も、いつだったか、同じようなテーマのブログを書いたが、依然として安倍晋三の詭弁を野放し状態にしているから、再び書くことにした。文飾は当方。
2018年6月25日参議院予算委員会 国民民主党浜口誠 浜口誠「それでは次に移ります。森友・加計を始めとする問題に移らせて頂きます。その前にですね、あのー、先週新聞で河村衆議院の予算委員会の委員長と総理が会食されたとき、もう集中審議やめて欲しいと、こんなご発言があったと。まあ、その後、訂正の記事が出てますけども、勘弁して欲しいと。もう集中審議、勘弁してほしいと。 この事実、そういう会話があったのか、まず聞きたいと思います」 安倍晋三「あの、河村衆議院予算委員長はですね、当該発言はその後撤回したと承知しておりますが、何れにせよ私はそのような発言をした事実はございません。 まあ、政府としては国会からの求めがあれば、誠実に審議に対応すべきことは当然と考えておりますし、今日もですね、丁寧に答弁をさせて頂きたいと、このような思いのもとに今ここに立たせて頂いているところございます」 浜口誠「まあ、火のないところには煙は立ちませんから、総理、正直が一番。正直が一番ですよ。それがないと、国民皆さんの信頼回復が至りませんから。もう一度正直が一番だということを申し上げておきたい思います。 で、この前ですね、先週加計学園の加計理事長、記者会見、行われました。で、色々一連のですね。総理との面会があったのかなったのか。あるいは愛媛県への報告が嘘だったのかどうか、これらについての記者会見が行われました。25分、短い記者会見でしたけども、この記者会見を以って加計理事長の説明責任は果たされたと、総理はお考えですか。どう捉えていますか」 安倍晋三「あの、先ずですね、今回の加計学園による記者会見は加計学園と愛媛県や今治市との遣り取りに関して行われたものであり、そもそも政府としてその内容は評価についてコメントする立場には、ございません。 いずれにしても繰返し答弁してるとおり、私はご指摘の平成27年2月25日に加計理事長とお会いしたことはないわけでありまして、総理大臣については官邸に於いても、自宅に於いても、いつも(マスコミの)みなさんが出入りしている人の名前は逐一確認しているところであり、その動静、首相動静にも載っておらず、自宅も含めてお会いしていないということでございまして、いずれにせよ、私はコメントする立場にはないと言うことでございます」 浜口誠「まあ、今日の日経新聞にですね、世論調査にも総理とですね、加計理事長が2015年4月、2月25日の会っていないということのですね、そういった説明について全く納得していないという方が7割もいますよ。まだ、まだ国民の皆さんも、やっぱり納得していないですよ。本当かなあと、嘘を言っているんじゃないかと、どちらかが。ま、こういうのがですね、国民の素直な受け止めだということは改めて申し上げておきたいというふうに思います。 その上で加計理事長の記者会見で安倍総理のこれまでの発言等と食い違いがあるんですよ。総理、昨年の4月の24日、衆議院予算委員会の席上で加計理事長から新しい学部・学科の新設に挑戦していきたいと、こういった趣旨のお話は聞いたことありますと申し上げておられますけども、一方で、この前の加計理事長の会見では獣医学部に対しては総理に話したことはないと。 これ食い違ってます。全然矛盾してます。このことだけを取っても、加計理事長に国会に来て頂いて、きちんと説明を、話をして頂く必要があると思います。委員長、是非加計理事長、この国会に証人喚問としてお呼びすることを求めたいと思います」 委員長「えー、後刻理事会で協議をさせて頂きます」 浜口誠「その上で総理として加計理事長、同じようにですね、今私証人喚問求めましたが、この国会に来て頂く必要があると思われていますよね。思われてるのか、思われてないのか、国会が判断することですから答えられません。それはやめてください。思われてるのか、思われてないのか。そのどちらかで答えてください」 安倍晋三「あの、要はですね、行政プロセスに対して、まあ、不正があったのかどうか、ということでございました。それについてはですね、えー、前川次官も含めて、私から指示を受けた人は誰もいないわけでございまし、そして民間議員もですね、えー、一点の曇りもないということは明確に述べておられるとおりでありまして、行政のプロセス自体には全く問題がなかったことは明確ではないかと、このように考えているところでございます。 その上で、まあ、証人喚問等についてはですね、私は今行政府の長として行政を代表する者として立っているわけでございますので、委員会、また国会の上に於いては国会で自主的にお決めになることだと、このように考えております」 浜口誠「やー、総理、いつもそれでですね、話がはぐらかされてしまうんですけども、本当に膿を出すと言われてるんであれば、全容解明に向けてですね、しっかりやっていくということを言われてるんであれば、これはしっかりとこの場に来て貰いたいということを総理の口からちゃんと言って頂く必要があると思いますよ。 じゃあ、改めて聞きます。じゃあ、総理が言っている膿を出すということはどういうことなんですか。何回も繰り返し膿を出していきたいと言ってますけども、具体的にどういう状況になれば、膿を出し切ったということになるのか。分かりやすく国民の皆さんに説明してください」 安倍晋三(原稿読み)「えーまあ、行政を巡る様々な問題について国民のみなさんの信頼を揺るがす事態になっていることに対して国民の皆様に深くお詫びを申し上げたいと思います。 各々の事案についてはどこに問題があったのかを徹底的に解明し、そして二度とこのような問題が起こらないように再発防止に全力を傾注すると、これが膿を出してることであります。 で、公文書の改竄については先日財務省に於ける調査結果を発表したところでありますが、何よりも職員のコンプライアンスに対する意識を変えていかなければなりません。同時に電子化などを通じて公文書の適正な管理を徹底して参ります。国民の皆様に疑念を与えた結果となったことについては深く反省し、襟を正し、今後とも誠実に説明責任を果たして参りたいと考えております」 浜口誠「国民の皆さんにどこまで伝わったかよく分かりませんけど、嘘偽りは墓場まで持っていくってことは許されませんから。このことは最後に申し上げて、質問を終わります」(時間切れ) |
浜口誠が加計問題追及の場面に移って最初に取り上げた河村衆議院予算委員長の発言など、どうとでも修正可能なのだから、取り上げること自体、時間のムダというものだろう。
「産経ニュース」は次のように伝えている。
安倍晋三首相と党幹部らの会合が6月21日、東京都内で開かれ、同席していた河村建夫が会合終了後に「(安倍晋三が)『予算委員会お手柔らかに。集中審議は勘弁してくれ』って言うから(私が)『なかなかそうはいかないでしょう』と言った」と記者たちに発言。
だが、翌日、「(『勘弁』との)発言はなかった。もし言い方がそう取れたとしたら間違いだ」と前夜の説明を訂正したという。
安倍晋三が会合で「集中審議は勘弁してくれ」と言わないのに会合終了直後に河村建夫がわざわざ付け加えるのは考えにくい。言わなかったから、訂正した自発的なものではなく、「膿を出す」、あるいは「丁寧な説明を尽くす」と言っていた手前、国会で新たな追及のネタとされ、さらには内閣支持率を下げる不評価を避けるために安倍晋三が河村建夫に指示を出した訂正の可能性が高い。
だが、事実か否かを知っている二人が連携して否定した場合は手も足も出ない。他の会合出席者も同調するのは目に見えている。意味もない追及に過ぎない。
浜口誠は「総理、正直が一番。正直が一番ですよ」と正直さを求めているが、詭弁・強弁・意味のない答弁・無関係な答弁を得意とし、総理大臣席からヤジを飛ばすくせに野党議員がヤジを飛ばすと、「ここは大事なところですから、少し静かにして頂けませんか」と自身はヤジに無関係な政治家を装うことができる狡猾な安倍晋三に正直さを求めてどうするというのだろう
加計孝太郎が2018年6月19日に記者会見を行って、愛媛県文書に記載のあった2015年2月25日の安倍晋三との面会を否定した。この記者会見を以って「加計孝太郎は説明責任は果たしたと考えているのか」と浜口誠が問い質したのに対して安倍晋三は、「総理大臣については官邸に於いても、自宅に於いても、いつも(マスコミの)みなさんが出入りしている人の名前は逐一確認しているところであり、その動静、首相動静にも載っておらず、自宅も含めてお会いしていない」と2015年2月25日の面会を否定している。
首相動静に載っていないことを面会否定の根拠とするこの言い抜けは何回も国会答弁に使っている。次もかなり前にブログで取り上げたが、2018年5月22日のTBS「ひるおび!」で民主党菅内閣で総務大臣を務めていた片山善博が首相官邸エントランスで安倍晋三を待ち構えているマスコミの目に触れずに官邸や公邸にできるできる「脇道」があること、総理の執務室への入室にしても、記者クラブに通じているモニターに映らずにそれが可能となる通路が存在すること、自身もマスコミに気づかれずに利用していたこと、いわば首相動静が訪問者チェックに100%完璧ではないことを素っ破抜いていた。
2018年5月28日の参院予算委員会で立憲民主党の福山哲郎よりも先に質問に立った野党議員に対して安倍晋三は首相動静を使って加計孝太郎との面会を否定、福山哲郎の番となった。
福山哲郎「総理、2月の25日前後、電話で、加計理事長とこの件で電話で話をされた可能性はありますか。若しくは電話で、総理はこのことは話さないと言われていたかもしれませんが、電話でやられた、何か会話をされた記憶はございますか」
安倍晋三「まず、加計理事長とは獣医学部新設について話はしたことはございません。話をしていないと言っているわけでございますから、電話でもないということでございます。
一方、じゃ、その近辺に電話で話したかどうかということでございますが、これ電話で、3年前に友人と電話で話したかどうかということについては、これ正確にお答えすることはできません」
福山哲郎「つまり、これ、面会も(前の質問に対して)首相動静で否定をされているだけ、電話は否定をされていない。私も官房副長官で官邸におりました。首相動静になくても面会することは可能です。首相の公邸に行くことも可能です。あらゆる可能性がありますが、そのことについては明確に反論されていませんので、このことについては、最後の最後まで面会は100%は否定できないと私は考えています」
自身の官房副長官という経歴から、首相動静が訪問者チェックに100%完璧ではないことを言いながら、「首相動静は面会否定の根拠とすることはできません」と言い放つのではなく、愛媛県と今治市職員、加計学園事務局長が2015年4月2日に首相官邸で面会した柳瀬唯夫首相秘書官の、愛媛県文書に記載のそのときの言動へと質問を変えている。
結果として性懲りもなく首相動静を面会否定の根拠とすることを安倍晋三に許すことになっている。 浜口誠にしても秘書が伊達についているわけではないのだから、首相動静が面会否定の根拠となるのかどうかの情報を集める指示ぐらいは出すべきだろう。でなければ、いつまで経っても同じ質問、同じ答弁の繰返しを続けることになる。
浜口誠から加計理事長の国会証人喚問は必要かどうかを尋ねられて、安倍晋三はこれまた何度も国会答弁で使っていて常套句となっている答弁で切り抜けている。
「前川次官も含めて、私から指示を受けた人は誰もいないわけでございまし、そして民間議員もですね、えー、一点の曇りもないということは明確に述べておられるとおりでありまして、行政のプロセス自体には全く問題がなかったことは明確ではないかと、このように考えているところでございます」
これまた以前にブログに書いたことだが、前川前次官が安倍晋三のこの「私から指示を受けた人は誰もいない」の中の一人とされていることの正体が明らかになる答弁を2017年7月24日の衆院予算委員会閉会中審査で参考人招致された立場で行っている。
前川喜平前文部科学事務次官「この今治市における加計学園の獣医学部の新設の問題につきましては、文部科学省は基本的には内閣府からさまざまな指示を受けていたということでございますので、その結果はペーパーに残っておりまして、その中に、『官邸の最高レベルの言っていること』、あるいは、『総理の御意向と聞いている』、こういう文言があることは御承知のとおりでございます。
私は、これは事実であるというふうに思っておりますし、そのように恐らくは内閣府の藤原当時の審議官がおっしゃったのであろう。その先のことは、これは分かりません。藤原さんが誰からそれを聞いたのか、それは分かりません。
私自身は、総理から直接伺ってはおりませんが、しかし、9月9日と記憶しておりますけれども、和泉総理補佐官から、国家戦略特区における獣医学部の新設について文部科学省の対応を早く進めろ、こういう指示をいただきまして、その際に、総理は自分の口からは言えないから代わって私が言うんだ、こういうお話がございました。
これにつきましては、私は、総理は御自身では言えないのだというふうに思いましたので、そのことについて総理にお伺いするということは考えてもみなかったわけであります」――
要するに前川前次官は和泉洋人を通して安倍晋三から指示を受けた。対して安倍晋三は指示は「総理から直接伺ってはいない」との前川喜平前次官の発言のみを利用して、「前川次官も含めて、私から指示を受けた人は誰もいないわけでございます」と拡大解釈させて行政プロセス正当性の根拠に狡猾にも利用している。
同じ日に参考人招致された和泉洋人は勿論のこと、「そう言った記憶が全く残っておりません」と否定している。だが、これは利害を一致させている仲間、あるいは一味の証言と見るべきで、その証拠能力は限りなく疑わしい。
逆に仲間、あるいは一味ではない前川前次官の証言にこそ証拠能力を置くべきだろう。
浜口誠は安倍晋三が前川前次官の発言を利用して加計学園獣医学部認可に関わる行政プロセスの正当性を言い立てたのに対して、「やー、総理、いつもそれでですね、話がはぐらかされてしまうんですけども」といった他愛もない反応を示すのではなく、「前川前次官は和泉洋人総理補佐官を通して首相の指示を受けたと参考人招致で発言をしています」ぐらいは言うべきだったろう。
例え安倍晋三が和泉洋人がそのことについて同じ参考人招致の国会で「記憶にないと否定している」と言い返したとしても、仲間か仲間ではないか、一味か一味ではないかで証拠能力に差があることぐらいは突きつけるべきだったろう。
2018年5月28日の参院予算委員会でも共産党の小池晃が2015年2月25日の安倍晋三と加計孝太郎の面会を尋ねたのに対して安倍晋三は前川前次官の発言を行政プロセス正当性の訴えに利用している。
安倍晋三「そこで、小池委員、大切なことは、ではプロセスに問題があったかどうかということについて言えば、これは、プロセスについては、八田座長が参考人として述べられているように、プロセスには一点の曇りもないということを言われていて、そして、私からですね、私から、前川次官も含めて私から直接依頼や指示を受けた人は誰もいないということは明らかになっていると、このように思います。
小池晃「これが今話題の御飯論法というやつですよ。全くすり替えてまともに答えようとしないわけですね。
プロセス、プロセスとおっしゃるけど、八田座長が言ったのは、国家戦略特区諮問会議のワーキンググループに入ってきたその段階でのプロセスでしょう。これ、今私言ったのはその前段階じゃないですか、全て。その前段階でこれだけ、結局まあ総理自身が関わっていることについては全く説明ができないという中身なんですよ」
小池晃は結果的に前川前次官の発言を行政プロセス正当性の訴えに利用しまくりの安倍晋三の常套句を次の次に質問に立った自由党共同代表の山本太郎のところまでバトンタッチさせることになった。
山本太郎「委員長、安倍総理、加計孝太郎理事長、渡邉加計学園事務局長、柳瀬元秘書官、藤原元次長、和泉首相補佐官、前川喜平元次官、愛媛県の中村知事、一度に証人喚問してください」
金子原二郎委員長「後刻理事会で協議をさせていただきます」
山本太郎「いやいや、現役の総理でも証人喚問で呼べないという理由はないと思いますので。総理、この問題早く決着付けるためにも、この証人喚問が実現するように是非与党側の背中を押していただきたいんですけど、お願いできますか。如何でしょう」
安倍晋三「この獣医学部の新設については、もう再々申し上げておりますように、プロセスについてはこれはまさに民間議員の皆さんが議論をして進めていくわけでございます。そして、どこにするかということについても、地域を認定していくためのこのプロジェクトチームがこれ議論をしていくわけでございますし、それは既にオープンになっていて、一点の曇りもないということは明確になっているわけでございます。私から指示や依頼を受けたことはないということは、前川前次官も含めてこれはもう明らかになっているんだろうと、こう思う次第でございます。
まあ獣医師会等の相当強固な抵抗があったわけでございますが、開学された獣医学、開校された獣医学部は16倍の倍率で既にこれスタートしているわけでありまして、学生の皆さんも真摯に今勉強をしているんだろうなと、こう想像しているところでございます。
いずれにいたしましても、委員会等を設置する等、またこういう証人喚問等については、これはまさに院がお決めになることだろうと、このように思っております」
山本太郎「すぐには答えずに縷々御説明いただきましたが、最終的には国会がお決めいただくことだというふうに最後に御説明いただいたと思います、国会が判断するってね。
これ、逃げないでいただきたいんですよ。一点の曇りもなければどうしてここまで引っ張られる話なんですかってことなんですよ。ワーキンググループの議事要旨の中にも、いてたはずの加計学園がいなくなったりとかするわけでしょう、そういうルールだからってことで。一点の曇りもないどころか、曇りしか見えないからこれだけ問題になっているわけなんですね。
是非、与党側にこの証人喚問、全員をいっときにやるという証人喚問をやるように背中を押していただきたい、指示していただきたいんですよ。でも、それは国会がお決めになることだというふうに逃げないでいただきたい」――
行政プロセス正当性の常套句を一撃のもとに破裂させるのではなく、その命を永らえさせ続けている。多分、こういった状況に前川前事務次官自身が業を煮やしたのだろう、安倍晋三が「前川次官も含めて、私から指示を受けた人は誰もいない」と言っていることに対して自身の事実認識に反するから、いわば行政プロセス正当性の根拠に利用しないでくれと2018年5月15日に弁護士を通じてコメントを出している。
それは2017年7月24日の衆院予算委員参考人招致で答弁したのとほぼ同じ内容の、総理補佐官の和泉洋人を通して安倍晋三から指示を受けたといった趣旨となっている。
前川前次官が弁護士を通じてコメントを出したのは2018年5月15日。共産党の小池晃も自由党の山本太郎も、安倍晋三の前川前次官の発言を利用した行政プロセス正当性の常套句を罷り通らせたのは2018年5月28日の参院予算委員会。なぜ前川前次官の抗議を用いて一矢を報いることぐらいのことはしなかったのだろうか。
その情報を手に入れていなかったのだろうか。
加計学園が愛媛県文書に記載されている2015年2月25日の安倍晋三と加計孝太郎の面会を否定するコメントを2018年5月26日に出した。
「構造改革特区から国家戦略特区を用いた申請に切り替えれば、活路が見いだせるのではないかとの考えから、当時の担当者が実際にはなかった総理と理事長の面会を引き合いに出し、県と(今治)市に誤った情報を与えてしまった」
要するに獣医学部新設と認可に向けた活路を見い出す意図と目的を持って愛媛県と今治市に安倍晋三と加計孝太郎とのニセ面会情報を吹き込んだ。
加計孝太郎が記者会見を開いて、同じく安倍晋三との面会を否定したのは2018年6月19日。そこで、「事を前に進めようとして言ったんだということの報告は受けております」と発言している。
但し愛媛県にしても今治市にしても、獣医学部新設許可と認可の権限を握ってはいない。それらの権限を握っている関係省庁やあるいはそのような関係省庁に影響力を行使し得る有力政治家に加計学園と同じく、獣医学部新設許可と認可のお願いをする側であって、当然、お願いをする側の愛媛県と今治市にニセ面会情報を吹き込んだだけでは何の役にも立たないし、何の意味もない。お願いをされる側にまで吹き込まなければ、「活路を見い出す」ことにもならないし、「事を前に進める」ことにもならない。
このお願いをする側・お願いをされる側の関係は2015年4月2日の首相官邸訪問に於ける首相秘書官柳瀬唯夫と愛媛県・今治市、加計学園の関係に如実に証明することになる。
以上のことから導き出すことのできる答は唯一つ、ニセ面会情報を愛媛県と今治市に吹き込んだのは加計学園事務局長渡邉良人だから、この男を加計孝太郎共々国会証人喚問に立たせて、「ニセ面会情報を愛媛県と今治市に吹き込むことがなぜ活路を見い出すことになると考えたのか、事を前に進めることになると考えたのか」を問い質さなければならない。
最初に取り上げた国民民主党浜口誠の質疑は加計孝太郎の記者会見後でありながら、加計孝太郎の記者会見発言の一部が安倍晋三の国会答弁と食い違っているという理由だけで国会証人喚問を求めるのは策があるとは言えない。その点を追及したとしても、口裏合わせをされて巧妙・狡猾に言い抜けられて終わることになるに違いない。
少なくとも安倍晋三の「前川次官も含めて私から指示を受けた人は誰もいない」の詭弁をいつまでも野放しにさせずに、そろそろ引っ込めさせて欲しい。
首相動静を使った面会否定もいつまでも使わせるべきではないだろう。