安倍晋三の広島市土砂災害時ゴルフ続行に懲りない西日本豪雨災害を他処にした「赤坂自民亭」での酒席懇親会

2018-07-11 10:14:51 | 政治
 安倍晋三:従軍慰安婦強制連行否定2007年3月16日閣議決定

「政府が発見した資料の中には、軍や官憲がいわゆる強制連行を
直接示すような記述も見当たらなかった」
とする
“政府発見資料”とは如何なる資料か、公表すべき

 安倍晋三を筆頭として防衛相小野寺五典、法相上川陽子、官房副長官西村康稔、自民総務会長竹下亘、同政調会長岸田文雄等々総勢40人超(とネットに出ているが)が7月5日の夜に東京・赤坂の衆院議員宿舎内で「赤坂自民亭」と名付けた懇親会名目の飲み会を開いていたという。

 その面々の画像をマスコミ記事から引用して載せておいてみる。 
    
 次いで次の記事から 7月5日の気象状況を見てみる。

 《東・西日本、8日まで大雨=梅雨前線活発、厳重警戒-気象庁「早めに避難を」》「時事ドットコム」/2018/07/05-23:38) 
 東・西日本では5日、梅雨前線が停滞して活発となり、激しい雨が降った。西日本を中心に土砂災害警戒情報や避難勧告が相次いで発表され、大阪府茨木市や神戸市、京都市などの一部には避難指示が発令された。気象庁は8日頃にかけて記録的な大雨になる恐れがあるとして、土砂災害や河川の増水、低地の浸水に厳重に警戒するよう呼び掛けた。

 兵庫県猪名川町では5日午前、男性作業員3人が増水した水路に流され、県警によるとこのうち1人が死亡した。

 気象庁の黒良龍太主任予報官は記者会見し、「偏西風に沿って梅雨前線が停滞し、南から暖かく湿った空気が流れ込んでいる」と説明。「台風の接近と違い、どこで記録的な大雨になるか予想できない。自治体などの情報に注意し、早めに避難してほしい」と話した。落雷や竜巻・突風にも注意が必要という。

 高知県馬路村では5日午後10時40分までの24時間雨量が424.0ミリ、石川県白山市では午後9時までの同雨量が301.5ミリに上った。

 6日午後6時までの24時間予想雨量は多い所で、東海と四国400ミリ、関東甲信と近畿300ミリ、北陸と九州250ミリ、中国200ミリ、沖縄150ミリ。その後、7日午後6時までの同雨量は多い所で、四国300~400ミリ、関東甲信と北陸、東海、近畿、九州200~300ミリ、中国100~150ミリ。

 気象庁のこの7月5日の記者会見は「気象庁報道発表資料」として、「西日本と東日本における8日頃にかけての大雨について」気象庁/報道発表日平成30年7月5日)と題したページに掲載されている。
 
 以下記事を纏めてみる。

 7月5日、東日本・西日本と広範囲に亘って梅雨前線が停滞して活発となり、激しい雨を降らしたことに加えて、気象庁は8日ごろにかけて記録的な大雨になる恐れがあるとして、大雨が4日間続く恐れがあるとの予報のもと、西日本を中心に土砂災害警戒情報や避難勧告を相次いで発表した。

 24時間雨量で300ミリや400ミリ超を既に降らしていて、7月6日午後6時までの24時間予想雨量は多い所で300~400ミリ、7日午後6時までの24時間予想雨量はやはり多い所で400ミリと予報し、7月午前に水害に遭った3人のうちの1人の死亡が既に発表されていた。

 実際に起きたことを前以って予知する能力は人間にはなくても、前線が停滞したり、前線に向かって南から暖かい空気が流れ込むと、毎年のように集中豪雨や記録的短時間大雨をもたらして洪水や浸水被害・人的被害を発生させる最近の気象傾向から過去の事例相応の最悪の事態を予想しなければならない能力は備えているはずだ。

 備えていなければ、学習能力がないことになるし、学習能力の無さは危機管理能力にも影響することになる。

 特に「国民の生命・財産を守る」責任を有する政府の人間はそのような能力を備えていなければ、学習能力も危機管理能力もないということだけではなく、国民の負託に応えることはできない。

 台風が直接的には関係しない、前線のみか、主として前線が関係した過去の主な豪雨災害を気象庁等のページから見てみる。

 2017年7月5日から7月6日に掛けて台風3号通過後に福岡県と大分県を中心とする九州北部で発生した九州北部豪雨(7月5日~7月6日)は死者が40名にも達している。

 2016年6月19日~6月30日にかけて梅雨前線の停滞と活発な活動再開によって西日本を中心に大雨をもたらして、死者6名、行方不明者1名、負傷者12名、住家全壊36棟、半壊157棟、一部損壊187棟等の被害を出している。

 2015年は台風単独か、台風と梅雨前線が影響し合って人的被害や住家被害を発生させているが、梅雨前線単独の豪雨災害は見当たらない。

 2014年は安倍晋三のゴルフを優先させた自己愛によって記憶にまだ新しいはずだが、8月15日から20日にかけて前線の影響で近畿地方や北陸地方、東海地方を中心に局地的に大雨をもたらし、特に8月20日に広島市北部の集中豪雨では北部各所に土砂災害を発生させて、土砂災害の直接の死者74名を出している。

 その他に負傷者68名、住家全壊179棟、半壊217棟、一部損壊190棟、床上浸水1,086棟、床下浸水3,097棟等が発生している。

 台風が発生して日本に接近・上陸しなくても、前線の影響で過去に例を見ないような集中豪雨、あるいは短時間記録的大雨が年々発生する最近の気象傾向となっている。

 当然、少なくとも政府の人間は気象庁の予報次第では過去の事例を振返って、“万が一”を想定しなければ、危機管理は成り立たない。“万が一”という恐れへの思いこそが、危機管理の基本となる。

 既に死者が出て、気象庁が7月5日に、7月5日から8日にかけて記録的な大雨を予想し、その影響による土砂災害や河川の増水、低地の浸水への厳重な警戒を呼びかけていたその夜、懇親会の名のもとに一杯機嫌となっていた「赤坂自民亭」の出席者の内、“万が一”の恐れへの思いを頭に描いた出席者は存在したのだろうか。

 「共同47NEWS」(2018/7/9 18:26)

 竹下亘(7月9日午後記者会見)「正直、これだけすごい災害になるとは予想しなかった。もう開いてしまった。どのような非難も受ける」

 実際の結果は予想できなくても、気象庁の天気予報は「国民の生命・財産を守る」危機管理上、常に注意を払っていなければならないし、注意を払っていさえすれば、天気予報に応じて最近の気象傾向を参考に“万が一”を想定しなければならなかったはずだ。

 だが、天気予報から年々の豪雨発生と大きな人的被害の発生を特徴とする最近の気象傾向を危機管理の参考にすることができなかった。それを、「どのような非難も受ける」と言いつつ、「もう開いてしまった」と開き直っている。

 この言葉は“万が一”の恐れを想定する能力を持たず、それゆえに当り前の危機管理に当たることができなかったことへの配慮もなく言っているのだから、豪雨災害の死者を冒涜する。

 同記事は自民政調会長の岸田文雄の発言も伝えている。

 岸田文雄(5日時点の豪雨対応に問題はなかったとの認識を示した上で)「今回の豪雨は今まで経験した災害と比べ異質だと感じる。災害の変化についても考えなければいけない」

 結果だけを見て、表面的に批評を述べているに過ぎない卑怯な責任回避の発言となっている。気象傾向の変化も、その変化に応じた「災害の変化」も、既に始まっていた。日本の国土が自然災害に脆弱であることは過去の台風によってその姿を曝け出すことになっていたが、集中豪雨や記録的短時間大雨によっても脆弱であることを年々否応もなしに証明することになっていた。

 当然、こういった姿も危機管理のうちに計算しておかなければならないはずだが、計算もしていなかった。

 「朝日デジタル」(2018年7月10日15時13分)
   
 小野寺五典「防衛省として、5日午後の時点で連絡員を派遣し情報収集している。(懇親会「赤坂自民亭」に)私も出ていた。指示をし終わった後、宿舎で待機していたので、その際に集会所に行って顔を出した。だが防衛省からは随時連絡が来ており、その都度指示を出していたので特に支障はないと思っている」(記者会見で)

 「5日午後の時点で連絡員を派遣し情報収集」に当たらせていたのだから、いわば直接指揮・監督しない遠隔操作の状態であっても物事を進めることができるのだからと「赤坂自民亭」への出席を正当化しているが、そのような酒席への出席が救助・救命に当たる直接の実働部隊組織のトップが指揮・監督の現場を離れていてもいいという理由とはならないし、遠隔操作であっていいわけでもないのだから、「国民の生命財産を守る」役目と責任を負っている以上、7月5日時点の天気予報から国民の命に関係してくる可能性――“万が一”の恐れを想定する危機管理を自らのものとして、それなりの行動を取らなければならなかったはずだが、取ることができなかった。

 小野寺五典はこのような思いに至ることは決してないだろう。

 この小野寺五典の釈明は広島土砂災害時の2014年8月20日に安倍晋三が夏休み中の山梨県の別荘から富士河口湖町のゴルフ場「富士桜カントリー倶楽部」に向かい、8月20日午前7時26分に到着、ゴルフを開始し、死者が発生してもなおゴルフを続け、午前9時19分になってやっとゴルフを中止したときの当時防災担当相だった古屋圭司の安倍擁護発言と似ている。

 記者「総理が指示後にゴルフを始めたことについて野党から批判の声が上がっているが初動については」

 古屋圭司「それは全く批判は当たらないと思います。というのは私もこの状況を聞きまして、携帯電話で秘書官あるいは内閣府の幹部と連絡を取って、初めて連絡が不明者がいると出たのが6時十何分ですね。

 それは常に官邸にも総理秘書官経由で報告を致しておりまして、最終的に死亡者が出たということがはっきりしたのが8時37分とか8分とかその頃に3人。それから、行方不明者がいらっしゃると。

 もうその時点で、総理にも連絡をして、その時点ではこちらに帰る支度をしてますので、まったくそういう批判はあたらない。常に連携をしながら対応をしているということだと思います」――

 要するにゴルフ続行中も安倍晋三と連絡を取り合っていて、首相官邸の災害対策本部と連携して対策に当たっていたのだから、いわば遠隔操作の状態で災害対策本部を指揮・監督していたのだから、その場に居なくても問題はないとゴルフ続行を正当化しているが、この正当化の論理は小野寺五典の釈明と同じ構造そのものとなっている。

 「国民の生命と財産を守る」第1位の最高責任者たる安倍晋三がその指揮・監督に当たる現場たる災害対策本部に詰めていなくて、山梨県のゴルフ場で携帯電話か何かを使った遠隔操作の状態で指揮・監督に当たる。

 このことを以って「国民の生命と財産を守る」ことの責任を真に果たしていたと言うことができるだろうか。

 古屋圭司は「最終的に死亡者が出た8時37分とか8分に総理にも連絡をして、その時点ではこちらに帰る支度をしてます」と安倍晋三のゴルフに問題はないとしたが、広島市消防局は安倍晋三ゴルフ当日の8月20日午前4時過ぎ頃から土砂崩れと住宅が埋まって行方不明者が出たという通報が相次いで寄せられたこと、午前5時15分頃 、午前3時20分頃の土砂崩れで土砂に埋まった子ども2人のうち1人が午前5時15分頃心肺停止の状態で発見されたと発表している。

 2時間近くも土砂に埋まっての心肺停止の状態だから、現実的には医師の死亡宣言待ちの死者と見なければならないはずだから、古屋圭司のウソの情報を撒き散らしてまでした安倍晋三のゴルフ正当化は、実際には官邸の方からいくら連絡しても言うことを聞かなかったというのが実態で、安倍晋三自身が集中豪雨災害よりもゴルフを優先させた結果の自己愛から出たゴルフ続行だったのだろう。

 安倍晋三も一番のトップとして「赤坂自民亭」に出席していた。「国民の生命と財産を守る」第1位の最高責任者でありながら、気象庁の予報に従って過去の事例に習い、“万が一”を想定して「先手、先手」(安倍晋三の「平成30年7月豪雨非常災害対策本部会議」での発言)で「国民の生命と財産を守る」危機管理に直接当たらなければならなかったはずだが、「非常災害対策本部」を設置したのは「赤坂自民亭」出席7月5日から3日後の7月8日午前8時の後手、後手であった。

 広島市土砂災害時ゴルフ続行に全然懲りていなかったようだ。安倍晋三の「赤坂自民亭」出席は総裁選のお願いを目的としていたということだが、これも自己愛優先の行動ということなのだろう、

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