北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

東日本大震災被災地へ救援物資! 日曜日も小牧基地は輸送任務に対応!

2011-04-06 23:34:00 | 航空自衛隊 装備名鑑

■薄暮の小牧基地は自衛隊災害派遣最前線!

 今回の記事に掲載した写真は先月の日曜日に小牧基地を撮影したものです。

Img_5458  エンジンの音を轟々と響かせ小牧基地へと着陸へ進入するC-130H輸送機。日曜日ですが、この日も航空自衛隊は実任務で飛行していました、東日本大震災への災害派遣任務です。以前であれば日曜日に実任務で飛行、となれば抗議電話が一本や二本は、という状況だったのでしょうけれども、現在は有事の日本。

Img_5421  小牧基地の城下に広がる小牧基地にはC-130H輸送機の航空隊とKC-767空中給油輸送機の飛行隊、そして救難教育隊が教育訓練用にUH-60J救難ヘリコプターやU-125救難機を展開させています。機体はKC-767で背景の大きな格納庫はKC-767用格納庫。

Img_5424  写真は手前側のC-130H輸送機。航空自衛隊は26機のC-1輸送機とともに16機のC-130H輸送機を運用しています。この広い日本の国土、特に今回の東日本大震災のような大災害を考えると如何にも輸送機数は少なく感じるのだけれども、歴代政権は野党の輸送機は侵略用との反対により増勢出来なかった過去があったりする。

Img_5466  C-130H輸送機の着陸。この日は日曜日なのだけれども普通に任務飛行がおこなわれている、とのことだったので夕方にもかかわらず、それならば行ってみましょう、ということに。基地を一望できる場所に着いたのは1800時近くになってからだけれども、三機が着陸していました。

Img_5472  着陸するC-130Hとともに、すでに翼を休めて明日の任務に備えているC-130Hが並んでいるのが見えます。被災地への輸送は航空自衛隊が統括して実施しているので、輸送機はどれだけあっても十分、という状況では無かったりします。特にこのC-130H輸送機は舗装されていない滑走路でも短距離で発着できる重要な機体。

Img_5493  撮影場所を替えて神明公園から小牧基地を一望。新鋭のKC-767空中給油輸送機が二機並んでいるのがみえる。KC-767は、ボーイング767旅客機の貨物型を原型とした空中給油輸送機であるので、貨物搭載能力も大きく、今回の災害派遣では輸送機として多くの任務に就いているとのことです。

Img_5488  完全に日が落ちて夜闇が周りを包んでいる状況ではあるのですが、格納庫では煌々と照明が焚かれていて、小牧基地はこの時点でも稼働中、ということを示してくれています。格納庫には航空機が入っていないようで、小牧基地には4機のKC-767が配備されているので、2機は定期整備中でなければこの時点でも任務中、ということになるのでしょうか。

Img_5500  神明公園の高台から望むC-130H輸送機の列機。さすがに暗く、鮮明とは言い難い写真なのですが水銀灯の光に機体の特徴的な輪郭が浮き上がっているのが見えます。これら航空自衛隊輸送機は本日も、また明日も10万名を超える自衛隊災害派遣部隊の一員として被災地への輸送任務にあたっています。

HARUNA

(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

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東北地方太平洋沖地震・福島第一原発事故 防衛省発表・NHK報道 2010年4月6日

2011-04-06 22:20:27 | 防災・災害派遣

■防衛省発表

平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震に対する自衛隊の活動状況(08時00分現在)
平成23年4月6日
防衛省

※数値等は速報値であり、今後変わることがある。
※下線部は、前回からの変更箇所

1 災害派遣要請元及び要請日時岩手県知事 3月11日14時52分 宮城県知事 3月11日15時02分
茨城県知事 3月11日16時20分 福島県知事 3月11日16時47分
青森県知事 3月11日16時54分 北海道知事 3月11日18時50分
千葉県知事 3月12日01時00分

2 防衛省・自衛隊の対応(1) 派遣規模
人 員 : 約106,400名
(陸災部隊:約70,000名、海災部隊:約14,300名、空災部隊:約21,600名、原子力災派部隊:約500名)
航空機 : 498機
(回転翼209機、固定翼289機)
艦 船 : 50隻  が活動中
※3月14日、東北方面総監を指揮官とする統合任務部隊を編成

(2) 主な対応状況
ア 大規模震災災害派遣

(ア)関係命令
 3月11日14時50分 防衛省災害対策本部設置(本部長:防衛大臣)
 3月11日18時00分 大規模震災災害派遣命令
 3月16日11時58分 予備自衛官及び即応予備自衛官の災害等招集命令
 3月17日22時00分 大規模震災災害派遣命令の一部変更命令

(イ)活動内容
 航空機による情報収集、被災者の救助(19,247名)、人員及び物資輸送、給食支援、給水支援、入浴支援、医療支援、道路啓開、瓦礫除去、ヘリコプター映像伝送による官邸及び報道機関等への情報提供、自衛隊施設(防衛大学校)における避難民受け入れ、慰問演奏

イ 原子力災害派遣

(ア)関係命令
 3月11日19時30分 原子力災害派遣命令(12日09時20分廃止)
 3月12日09時20分 原子力災害派遣命令
 3月17日03時00分 原子力災害派遣命令の一部変更命令
 3月19日01時00分 原子力災害派遣命令の一部変更命令

(イ)活動内容
 避難支援、給水支援、人員及び物資輸送、原子炉冷却のための放水、モニタリング支援、ヘリコプター映像伝送による官邸及び報道機関等への情報提供、上空からの撮像、集じん飛行支援

ウ 現地調査団等の輸送支援

 ・ 政府調査団(第1陣:宮城県)の現地派遣
 ・ 経済産業副大臣及び原子力安全・保安院職員等の現地派遣
 ・ 総理大臣の現地視察(福島第1原発及び宮城県被災地上空等)
 ・ 政府調査団(第2陣:岩手県及び福島県)の現地派遣
 ・ DMAT(災害派遣医療チーム)の輸送支援
 ・ 防衛大臣現地視察(統合任務部隊編成)
 ・ 防災担当大臣現地視察
 ・ 防衛大臣現地視察(原子力災害派遣部隊現地調整所)
 ・ 防衛大臣現地視察(海災任務部隊、被災地、松島航空基地)

エ その他

 3月18日(金)東北地方太平洋沖地震による被災地域において、自衛隊の部隊が実施する救援活動等に係る予備費の使用を閣議決定(約54億円)

(3) 自衛隊の活動
○陸自

(4月5日)

04時30分 13旅団 新地町役場において給食支援活動

06時20分 13旅団 新地町役場から新地小において食事運搬支援開始

07時30分 14旅団 追波川運動公園及び大須地区において給水支援開始

07時55分 14旅団 追分温泉において入浴支援開始

08時00分 12旅団 いわき市中央台北小学校において給水支援開始

08時05分 12旅団 いわき市江名中学校において給水支援開始

09時00分 13旅団 いわき市スーパーマルト、塩屋崎ホテル及び卸売市場において給水支援開始

09時00分 13旅団 尾浜地区において給水支援開始

10時00分 第10音楽隊 坂元中学校(山元町)において慰問演奏を実施

12時00分 13旅団 相馬市向陽中学校において入浴支援

14時00分 第10音楽隊 山下中学校(山元町)において慰問演奏を実施

○海自

(4月5日)

07時45分 「おおよど」が大島地区の被災者に対し、インスタントコーヒー12個、タオル600個等提供

07時54分 「さくしま」が荻浜湾の被災者に対し、菓子3箱、ウィンナー240食等提供

09時08分 「あたご」が陸前高田市小友小学校で排水清掃作業実施

09時13分 「あすか」が気仙沼の被災者に対し、缶詰288個提供

09時43分 「たかなみ」が気仙沼及び大島地区の被災者に対し、即席麺1932食、水480本、石油ストーブ1個提供

10時11分 「ひゅうが」が大島地区で男性14人、女性16名の被災者に対し、入浴支援実施

11時06分 「ひゅうが」搭載回転翼機、気仙沼の被災者に対し、洗濯用洗剤18本、シャンプー120本、コンディショナー234本、リンスインシャンプー1000本搬送

11時38分 「ひゅうが」が大島地区で男性15人、女性17名の被災者に対し、入浴支援実施

11時57分 「さくしま」が荻浜湾の被災者に対し、菓子6箱、懐中電灯3個等提供

12時45分 「ちよだ」が陸前高田市小友小学校の被災者に対し、衣類7箱、靴21足等提供

13時03分 「あすか」が大島地区で男性14人、女性10名の被災者に対し、入浴支援実施

13時08分 「やえやま」が勝浦湾でベビーフード2箱、お尻拭き2箱、水30本等提供

13時12分 「ひゅうが」が大島地区で男性18人、女性16名の被災者に対し、入浴支援実施

13時18分 「あすか」が大島地区で男性14人、女性15名の被災者に対し、入浴支援実施

13時20分 「やえやま」が勝浦湾で懐中電灯5個、乾電池88個等提供

14時23分 「やえやま」が勝浦湾でポリタンク5個、割り箸500本、菓子4箱等提供

15時56分 「ひゅうが」搭載回転翼機、大島地区の被災者に対し、軽油(ドラム缶8本)搬送

16時28分 「ひゅうが」搭載回転翼機、大島地区の被災者に対し、軽油(ドラム缶4本)搬送

16時41分 「ひゅうが」搭載回転翼機、大島地区の被災者に対し、軽油(ドラム缶4本)搬送

○空自

(4月5日)

07時22分 松島基地が物流管理支援活動開始

07時37分 北空派遣隊(山田)が生活支援物資配送活動開始

07時38分 松島基地が民生支援活動開始

07時46分 松島基地が給水支援活動開始

07時56分 北空派遣隊(山田)が捜索救助活動開始

08時15分 北空派遣隊(山田)が道路啓開活動開始

08時15分 大滝根分屯基地が給水、給食支援活動開始

08時18分 北空派遣隊(山田)が巡回診療活動開始

08時23分 北空派遣隊(山田)が給水支援活動開始

08時58分 北空派遣隊(山田)が燃料輸送活動開始

09時03分 第1輸送航空隊C-130×1機が救援物資(パン)を名古屋から松島まで空輸

09時06分 三沢ヘリ空輸隊CH-47J機が救援物資(ドラム缶)を三沢から山田まで空輸

10時00分 松島基地が入浴支援活動開始

10時11分 第1輸送航空隊C-130×1機が救援物資(パン)を名古屋から松島まで空輸

11時38分 第3輸送航空隊C-1×1機が救援物資(お菓子)を名古屋から松島まで空輸

11時57分 松島基地が炊出し支援活動開始

12時07分 第3輸送航空隊C-1×1機が救援物資(お菓子)を名古屋から松島まで空輸

13時08分 松島基地が捜索救助活動開始

○原子力災害派遣による活動

(4月5日)

07時21分 CH-47(サーモグラフィ・放射線測定機搭載)×1機による福島第1原発上空モニタリング開始(07時44分終了)

08時29分 偵察航空隊RF-4E×1機が福島第1原発の航空偵察のため百里を離陸(09時04分百里着陸)
報道資料
記者会見
お知らせ
参考資料:報告書等
参考資料:人事発令
参考資料:叙勲者等受章者
外国要人往来

派遣部隊
陸 自  東北方面隊
第6師団(第20普通科連隊(神町)、第22普通科連隊(多賀城)、第44普通科連隊(福島)、第6特科連隊(郡山)、第6後方支援連隊(神町)、第6戦車大隊(大和)、第6高射特科大隊(郡山)、第6施設大隊(神町)、第6通信大隊(神町)、第6偵察隊(大和)、第6飛行隊(神町)、第6特殊武器防護隊(神町)、第6師団司令部付隊(神町))
第9師団(第5普通科連隊(青森)、第21普通科連隊(秋田)、第39普通科連隊(弘前)、第9特科連隊(岩手)、第9後方支援連隊(青森)、第9戦車大隊(岩手)、第9高射特科連隊(岩手)、第9施設大隊(八戸)、第9通信大隊(青森)、第9対戦車隊(八戸)、第9偵察隊(弘前)、第9飛行隊(八戸)、第9化学防護隊(青森)、第9師団司令部付隊(青森))
第4地対艦ミサイル連隊(八戸)、第2施設団(船岡)、東北方面特科隊(仙台)、第5高射特科群(八戸)、東北方面通信群(仙台)、東北方面航空隊(霞目)、東北方面後方支援隊(仙台)、東北方面衛生隊(仙台)、東北方面総監部付隊(仙台)

北部方面隊
第2師団(第3普通科連隊(名寄)、第25普通科連隊(遠軽)、第26普通科連隊(留萌)、第2特科連隊(旭川)、第2後方支援連隊(旭川)、第2戦車連隊(上富良野)、第2施設大隊(旭川)、第2通信大隊(旭川)、第2偵察隊(旭川)、第2飛行隊(旭川)、第2化学防護隊(旭川)、第2師団司令部付隊(旭川))
第5旅団(第4普通科連隊(帯広)、第6普通科連隊(美幌)、第5戦車隊(鹿追)第5特科隊(帯広)、第5後方支援連隊(帯広)、第5偵察隊(帯広)、第5飛行隊(鹿追)、第5高射特科中隊(帯広)、第5施設中隊(帯広)、第5通信中隊(帯広)、第5音楽隊(帯広)、第5旅団司令部付隊(帯広))
第7師団司令部(第11普通科連隊(東千歳)、第72戦車連隊(帯広)、第7後方支援連隊(東千歳)、第7施設大隊(東千歳)、第7通信大隊(東千歳)、第7飛行隊(丘珠)、第7師団司令部付隊(東千歳))
第11旅団(第18普通科連隊(真駒内)、第28普通科連隊(函館)、第11戦車隊(真駒内)、第11後方支援隊(真駒内)、第11旅団司令部付隊(真駒内))
第1特科団(北千歳)、北部方面施設隊(南恵庭)、北部方面航空隊(丘珠)、北部方面後方支援隊(島松)、北部方面通信群(札幌)、北部方面会計隊(札幌)、北海道補給処(島松)

東部方面隊
第1師団(第1普通科連隊(練馬)、第31普通科連隊(武山)、第32普通科連隊(大宮)、第34普通科連隊(板妻)、第1特科隊(北富士)、第1後方支援連隊(練馬)、第1戦車大隊(駒門)、第1高射特科大隊(駒門)、第1施設大隊(朝霞)、第1通信大隊(練馬)、第1化学防護隊(練馬)、第1師団司令部付隊(練馬))
第12旅団(第2普通科連隊(高田)、第13普通科連隊(松本)、第30普通科連隊(新発田)、第12特科隊(宇都宮)、第12後方支援隊(新町)、第12ヘリコプター隊(相馬原)、第12偵察隊(相馬原)、第12対戦車中隊(新町)、第12高射特科中隊(相馬原)、第12施設中隊(新町)、第12通信中隊(相馬原)、第12科学防護隊(相馬原)、第12旅団司令部付隊(相馬原))
第1施設団(古河)、東部方面後方支援隊(朝霞)、東部方面航空隊(立川)、第2高射特科群(松戸)、東部方面通信群(朝霞)、東部方面会計隊(朝霞)、第1教育団(朝霞)、相馬原駐屯地業務隊(相馬原)、霞ヶ浦駐屯地業務隊(霞ヶ浦)、木更津駐屯地業務隊(木更津)、宇都宮駐屯地業務隊(宇都宮)、北宇都宮駐屯地業務隊(北宇都宮)

中部方面隊
第3師団(第7普通科連隊(福知山)、第36普通科連隊(伊丹)、第37普通科連隊(信太山)、第3特科隊(姫路)、第3後方支援連隊(千僧)、第3戦車大隊(今津)、第3高射特科大隊(姫路)、第3通信大隊(千僧)、第3飛行隊(八尾)、第3偵察隊(千僧)、第10師団(第14普通科連隊、第33普通科連隊(久居)、第35普通科連隊(守山)、第10特科連隊(豊川)、第10後方支援連隊(春日井)、第10戦車大隊(今津)、第10高射特科大隊(豊川)、第10施設大隊(春日井)、第10通信大隊(守山)、第49普通科連隊(豊川)、第10偵察隊(春日井)、第10化学防護隊(守山)、第10師団司令部付隊(守山))
第13旅団(第8普通科連隊(米子)、第17普通科連隊(山口)、第46普通科連隊(海田市)、第13特科隊(日本原)、第13後方支援隊(海田市)、第13偵察隊(出雲)、第13飛行隊(防府)、第13戦車中隊(日本原)、第13高射特科中隊(日本原)、第13施設中隊(海田市)、第13通信中隊(海田市)、第13師団司令部付隊(海田市))
第14旅団(第15普通科連隊(善通寺)、第50普通科連隊(高知)、第14特科隊(松山)、第14後方支援隊(善通寺)、第14偵察隊(善通寺)、第14飛行隊(北徳島)、第14戦車中隊(日本原)、第14施設中隊(高知)、第14通信中隊(善通寺)、第14旅団司令部付隊(善通寺))第4施設団(大久保)、中部方面後方支援隊(桂)、中部方面通信群(伊丹)、中部方面航空隊(八尾)、中部方面衛生隊(伊丹)、中部方面会計隊(伊丹)、守山駐屯地業務隊(守山)、大久保駐屯地業務隊(大久保)、善通寺駐屯地業務隊(善通寺)、出雲駐屯地業務隊(出雲)、自衛隊阪神病院(川西)

西部方面隊
第4師団(第16普通科連隊(大村)、第40普通科連隊(小倉)、第41普通科連隊(別府)、第4特科連隊(久留米)、第4施設大隊(大村)、第4通信大隊(福岡)、第4偵察隊(福岡)、第4飛行隊(目達原)、第4後方支援連隊(福岡)、第4師団司令部付隊(福岡))
第8師団(第12普通科連隊(国分)、第42普通科連隊(北熊本)、第43普通科連隊(都城)、第8特科連隊(北熊本)、第8後方支援連隊(北熊本)、第8戦車大隊(玖珠)、第8施設大隊(川内)、第8高射特科大隊(北熊本)、第8通信大隊(北熊本)、第8偵察隊(北熊本)、第8化学防護隊(北熊本)、第8師団司令部付隊(北熊本))
第15旅団(第15後方支援隊(那覇)、第51普通科連隊(那覇)、第15通信隊(那覇)第5施設団(小郡)、西部方面特科隊(湯布院)、第2高射特科団(飯塚)、西部方面後方支援隊(目達原)、西部方面通信群(健軍)、西部方面航空隊(目達原)、西部方面衛生隊(健軍)、西部方面会計隊(健軍)、自衛隊福岡病院(春日)、自衛隊熊本病院(熊本)

中央即応集団
第1空挺団(習志野)、第1ヘリコプター団(木更津)、中央即応連隊(宇都宮)、中央器特殊防護隊(大宮)、対特殊武器衛生隊(朝霞)、中央即応集団司令部付隊(朝霞)、国際活動教育隊(駒門)
通信団(市ヶ谷)、警務隊(市ヶ谷)、高射学校(下志津)、施設学校(勝田)、需品学校(松戸)、化学学校(大宮)、自衛隊中央病院(三宿)、武器学校(土浦)


海 自 指揮官:横須賀地方総監
航空集団(厚木)、教育航空集団(下総)、横須賀地方総監部(横須賀)、掃海隊群(横須賀)、第1護衛隊群(横須賀)、第2護衛隊群(佐世保)、第3護衛隊群(舞鶴)、第2潜水隊群(横須賀)、第1航空群(鹿屋)、第2航空群(八戸)、第4航空群(厚木)、第5航空群(那覇)、第21航空群(館山)、第22航空群(大村)、第31航空群(岩国)、下総教育航空群(下総)、第1護衛隊(横須賀)、第2護衛隊(佐世保)、第3護衛隊(舞鶴)、第4護衛隊(大湊)、第5護衛隊(横須賀)、第6護衛隊(佐世保)、第1輸送隊(呉)、第11護衛隊(横須賀)、第12護衛隊(呉)、第15護衛隊(大湊)、第1掃海隊(呉)、第2掃海隊(佐世保)、第51掃海隊(横須賀)、第101掃海隊(呉)、第41掃海隊(横須賀)、第42掃海隊(呉)、第43掃海隊(佐世保)、第44掃海隊(舞鶴)、第45掃海隊(大湊)、第46掃海隊(佐世保)、第61航空隊(厚木)、第111航空隊(岩国)、第203教育航空隊(下総)、第211教育航空隊(鹿屋)、第2潜水隊(横須賀)、第1海上訓練支援隊(呉)、横須賀警備隊(横須賀)、第2ミサイル艇隊(舞鶴)、横須賀衛生隊(横須賀)護衛艦「はるさめ」、護衛艦「たかなみ」、護衛艦「おおなみ」、護衛艦「さわゆき」、護衛艦「やまゆき」、護衛艦「しらね」、護衛艦「くらま」、護衛艦「ゆうぎり」、護衛艦「あまぎり」、護衛艦「せとぎり」、護衛艦「さわぎり」、護衛艦「きりしま」、護衛艦「ちょうかい」、護衛艦「あしがら」、護衛艦「ひゅうが」、護衛艦「あぶくま」、護衛艦「おおよど」、護衛艦「ちくま」、護衛艦「とね」、掃海艦「やえやま」、掃海艦「はちじょう」、掃海母艦「ぶんご」、輸送艦「おおすみ」、輸送艦「くにさき」、輸送艦「ゆら」、輸送艦「のと」、訓練支援艦「くろべ」、訓練支援艦「てんりゅう」、多用途支援艦「ひうち」、多用途支援艦「すおう」、多用途支援艦「あまくさ」、海洋観測艦「すま」、海洋観測艦「わかさ」、海洋観測艦「にちなん」、潜水艦救難母艦「ちよだ」、試験艦「あすか」、補給艦「ときわ」、補給艦「はまな」、補給艦「おうみ」、補給艦「とわだ」、掃海艇「ひらしま」、掃海艇「たかしま」、掃海艇「つきしま」、掃海艇「まえじま」、掃海艇「くめじま」、掃海艇「まきしま」、掃海艇「ながしま」、掃海艇「ゆげしま」、掃海艇「つのしま」、掃海艇「なおしま」、掃海艇「とよしま」、掃海艇「あいしま」、掃海艇「あおしま」、掃海艇「みやじま」、掃海艇「ししじま」、掃海艇「とびしま」、掃海管制艇「さくしま」、特務艇「はしだて」、試験艦「くりはま」
空 自 第2航空団(千歳)、第3航空団(三沢)、北部航空警戒管制団(三沢)、第6高射群(三沢)、北部航空施設隊(三沢)、第4航空団(松島)、第6航空団(小松)、第7航空団(百里)、中部航空警戒管制団(入間)、第1高射群(入間)、第4高射群(岐阜)、中部航空施設隊(入間)、西部航空方面隊司令部支援飛行隊(春日)、第5航空団(新田原)、第8航空団(築城)、西部航空警戒管制団(春日)、第2高射群(春日)、西部航空施設隊(芦屋)、南西航空混成団司令部(那覇)、第83航空隊(那覇)、南西航空警戒管制隊(那覇)、第5高射群(那覇)、南西航空施設隊(那覇)、第1輸送航空隊(小牧)、第2輸送航空隊(入間)、第3輸送航空隊(美保)、三沢ヘリコプター空輸隊(三沢)、入間ヘリコプター空輸隊(入間)、千歳救難隊(千歳)、秋田救難隊(秋田)、新潟救難隊(新潟)、百里救難隊(百里)、浜松救難隊(浜松)、航空総隊司令部飛行隊(入間)、偵察航空隊(百里)、警戒航空隊(浜松)、警戒航空隊(三沢)、高射教導隊(浜松)、航空システム通信隊(市ヶ谷)、第1航空団(浜松)、第1術科学校、第2術科学校、北部航空音楽隊(三沢)、第4補給処東北支処(東北町)、防空指揮群(府中)、プログラム管理隊(入間)、中部航空音楽隊(浜松)、教材整備隊(浜松)、第11飛行教育団(静浜)、幹部候補生学校(奈良)、第4術科学校(熊谷)、電子開発実験群(入間)、航空中央業務隊(市ヶ谷)、第1補給処(木更津)、第1補給処東京支処長(十条)、第2補給処(岐阜)、第3補給処(入間)、第4補給処(入間)、西部航空音楽隊(春日)、第12飛行教育団(防府北)、航空教育隊(防府南)、第3術科学校(芦屋)、西部航空施設隊(芦屋)、南西航空音楽隊(那覇)、作戦情報隊(府中)、航空保安管制群(入間)、航空気象群(府中)、飛行点検隊(入間)、航空開発実験団司令部(入間)、航空安全管理隊(立川)、航空警務隊(市ヶ谷)、航空機動衛生隊(小牧)、補給本部(十条)、基地防空教導隊(千歳)、第3高射群(千歳)、航空教育隊第2教育群(熊谷)、航空中央音楽隊(立川)、第1補給処立川支所(立川)、飛行開発実験団(岐阜)、第4補給処高蔵寺支処(高蔵寺)、飛行教導隊(新田原)、飛行教育航空隊(新田原)、第13飛行教育団(芦屋)、第5術科学校(小牧)、航空医学実験隊(入間)、幹部学校(目黒)、航空支援集団(府中)、航空救難団(入間)、航空教育集団(浜松)、岐阜病院(岐阜)
防衛省の取り組み
防衛省の政策
武力攻撃事態等への対応
新たな脅威や多様な事態への対応(弾道ミサイル・テロ・災害等)
日米安全保障体制
在日米軍に関する諸施策
国際平和協力活動への取り組み
各国との安全保障対話・防衛協力・交流
軍備管理・軍縮・不拡散への取り組み
防衛施設と周辺地域との調和・環境保全
政策評価・統計・調査結果
その他の取り組み

■NHK報道
4月5日の情報
薬剤を注入“流出量は減少”
東京電力・福島第一原子力発電所2号機の「ピット」という施設で続く、汚染された水の海への流出を止めるため、東京電力は、5日午後、「水ガラス」と呼ばれる特殊な薬剤を注入する作業を行いました。
東京電力は、流出する水の量については、減っていると考えられるとしています。
福島第一原発2号機のピットと呼ばれる施設から海に向けての、高濃度の放射性物質を含んだ水の流出は、見つかってから3日がたっても止まっていません。
東京電力は、これまでに、コンクリートを流し込んだり、ピットにつながる配管に水を含むと膨張する「吸水性ポリマー」を投入したりしましたが、目立った効果は上がりませんでした。
このため、東京電力は、汚染された水が、配管の亀裂などから下にある石を詰めた層にしみだし、それがピットを通じて海に流れ出しているとみて、新たに穴を掘って石を詰めた層に白い粉末を流したところ、ピットから白い水が流れ出し、流出経路の可能性が高まったということです。
これを受けて東京電力は、5日午後3時ごろから、「水ガラス」と呼ばれる特殊な薬剤を1500リットル、石を詰めた層に流し込み、水の通り道を塞ぐ作業を行いました。
東京電力によりますと、流出する水の量については、減少が見てとれるということで、さらに1500リットルの水ガラスの注入を行うということです。
また、東京電力は、海に流れ出た水が周辺に拡散するのを防ぐため、防波堤の崩れた部分に止水板を設置することを検討しているほか、ピットからの水が流れ込んでいる2号機の取水口付近などの海中に、「シルトフェンス」と呼ばれるカーテン状の覆いを9日にも設置する計画です。
一方、原発のタービン建屋では、汚染された水を取り除くための作業も続けられています。
取り除いた水をためる復水器を空にする作業は、1号機、2号機に加えて、近く3号機でも始まる予定で、いずれも復水器が空になりしだい、作業の妨げとなっている高濃度の放射性物質に汚染された水を、排水する計画です。

4月5日 22:45更新

▲ページトップへ.“汚染水流出 早期に防止を”
福島第一原子力発電所の2号機から高い濃度の放射性物質を含む水が海に流れ出ていることについて、専門家は「海では、沖合に広がるにつれて濃度は薄まるが、たくさんの量が流れれば、それだけ将来の濃度も高くなるので、汚染水の流出を早く止めなければならない」と指摘しています。
茨城県東海村にある日本原子力研究開発機構の技術副主幹、中野政尚さんは、10年前に、茨城県沖で高い濃度の放射性物質、セシウム137が大量に海に流れ出たと仮定してシミュレーションを行い、その広がりについてコンピューターで計算しました。
中野さんは「短期的には、あまり拡散しない状態が続くと思うが、セシウムなどの放射性物質は、水深200メートルまでの比較的浅い層にとどまりながら1年後には黒潮に乗って太平洋の東、およそ2000キロ先まで広がる」と説明しました。
そのうえで、中野さんは、福島第一原発の2号機から、高い濃度の放射性物質を含む水が海に流れ出ていることについて、「海では沖合に広がるにつれて濃度は薄まるが、たくさんの量が流れればそれだけ将来の濃度も高くなるので、汚染水の流出を早く止めなければならない」と指摘しました。

4月5日 19:35更新

▲ページトップへ.汚染水対策でボーリング工事
東京電力・福島第一原子力発電所の「ピット」という施設から海に向けての、高濃度の放射性物質に汚染された水の流出は、さまざまな対策がとられた今も、止まらないままです。このため、東京電力は5日午後1時ごろから、ピットの周囲を薬剤で固めて流出を食い止めるためのボーリング工事を始めました。
福島第一原発2号機のピットと呼ばれる施設から海に向けての、高濃度の放射性物質を含んだ水の流出は、見つかって3日がたった今も止まっていません。東京電力は、これまでに、コンクリートを流し込んだり、ピットにつながる配管に水を含むと膨張する「吸水性ポリマー」などを投入したりしましたが、目立った効果は上がりませんでした。
このため、東京電力は、汚染された水が配管などの亀裂から周りににある石を詰めた層にしみだし、それがピットを通じて海に流れ出していることが考えられるとして、新たに、配管の周りに特殊な薬剤を流し込み、水が通らないよう固めるためのボーリング工事を5日午後1時ごろから始めました。
また、海に流れ出た水が周辺に拡散するのを防ぐため、防波堤の崩れた部分に止水板を設置することを検討しているほか、ピットからの水が流れ込んでいる2号機の取水口付近など海の中の合わせて3か所に「シルトフェンス」と呼ばれるカーテン状の覆いを設置することを計画しています。
一方、原発のタービン建屋では、汚染された水を取り除くための作業も続けられています。
取り除いた水をためる復水器を空にする作業は、1号機、2号機に加えて、3号機でも5日中に始まる予定で、いずれも復水器が空になりしだい、作業の妨げとなっている高濃度の放射性物質に汚染された水を排水する計画です。

4月5日 14:10更新

▲ページトップへ.取水口付近 基準の750万倍
東京電力・福島第一原子力発電所で「ピット」と呼ばれる施設から高濃度の放射性物質に汚染された水が海に流出し続けている問題で、汚染水が流れ込んでいる2号機の取水口付近で、採取した海水から国の基準の750万倍という極めて高い濃度の放射性のヨウ素131が検出されたことが分かりました。
専門家は「原子炉から出た高濃度の放射性物質が海に流れ込んでいることがはっきりした」として、一刻も早く海への流出を止めることが必要だと指摘しています。
福島第一原発では、2号機の海沿いにあるピットと呼ばれる電線ケーブルを納めた施設から、今月2日、高濃度の放射性物質に汚染された水が海に流出しているのが見つかりました。
このため東京電力は、流出を止めるための対策を行う一方、汚染水が流れ込んでいる2号機の取水口付近の海水を採取して放射性物質の種類や濃度などを詳しく調べていました。
その結果、4月2日午前11時50分に採取された水から、ヨウ素131が1cc当たり30万ベクレルと、国の基準の750万倍という極めて高い濃度で検出され、4日午前9時に採取された水からも1cc当たり20万ベクレルと、国の基準の500万倍の濃度で検出されました。
また4日、同じ2号機の取水口付近で採取された海水からは、放射性物質の量が半分になる半減期が30年と長い放射性のセシウム137も、国の基準の110万倍の濃度で検出されました。
2号機では、先月27日、タービン建屋の地下にたまっていた水から、1cc当たり1300万ベクレルのヨウ素131が検出され、先月30日にはタービン建屋の外にある「トレンチ」と呼ばれるトンネルにも水がたまっているのが見つかり、水の表面で1時間当たり1000ミリシーベルト以上の強い放射線が計測されています。
これらの水について、経済産業省の原子力安全・保安院は、原子炉で損傷した核燃料から水に漏れ出た放射性物質が流れ出てきたものとみています。
東京大学大学院の岡本孝司教授は、海に流出している汚染水はタービン建屋の地下などにたまっている水などが何らかのルートで流出したものだとしたうえで、「原子炉から出た高濃度の放射性物質が海に流れ込んでいることがはっきりした」として、一刻も早く海への流出を止めることが必要だと指摘しています。

4月5日 14:10更新

▲ページトップへ.低レベル汚染水 放出作業続く
東京電力福島第一原子力発電所では、施設内にたまっている低レベルの放射性物質に汚染された水を海に放出する作業が4日夜から続けられています。東京電力によりますと、これまでに2800トン余りが放出されたということです。
福島第一原発では、2号機のタービン建屋の地下などで高濃度の放射性物質に汚染された水が見つかり、その貯蔵先を確保するため、東京電力は、4日夜、貯蔵先の「廃棄物集中処理施設」にたまっている低レベルの放射性物質に汚染された水を海に放出する措置に踏み切りました。
国も高濃度に汚染された水の流出を防止するため、原子炉等規制法に基づく「緊急時の措置」として了承しています。
東京電力によりますと、集中処理施設からは10台のポンプを使って、およそ1万トンの低レベルの汚染水を放出する計画で、このうち5日午前9時までにおよそ2800トンが放出されたということです。
5号機と6号機の地下水を集める「サブドレンピット」と呼ばれる施設にたまっている低レベルの汚染水の放出も4日午後9時から始まり、計画されている1500トンのうち、5日午前0時までの作業で、合わせて30トンが放出され、5日午前6時から作業が再開されているということです。
東京電力によりますと、放出される水に含まれる放射性物質の濃度は、法律で定める排出基準の限度の最大で500倍に当たりますが、付近の魚などを毎日食べ続けた場合に、1年間に受ける放射線量は0.6ミリシーベルトで、一般の人が1年間に浴びても差し支えないとされる1ミリシーベルトを下回るとしています。
枝野官房長官は、5日午前の記者会見で、「高い濃度の汚染水が海水に流出するのを防ぐ措置とはいえ、意図的に流さざるをえないのは残念で申し訳ない。本来は低レベルのものでも放出するべきではなく、今回は被害を小さくするための相対的な判断として了承した。しっかりとしたモニタリングとともに、さまざまな措置を講じて海への拡散を防ぎたい」と述べました。

4月5日 11:45更新

▲ページトップへ.高濃度の汚染水 流出止まらず
東京電力福島第一原子力発電所の「ピット」という施設から海に向けての高濃度の放射性物質に汚染された水の流出は、さまざまな対策がとられた今も止まらないままです。
このため、東京電力はピットの周囲を薬剤で固めて流出を食い止めることや、放射性物質が拡散しないよう海に覆いを設置するなどの新たな対策を検討しています。
福島第一原発2号機のピットと呼ばれる施設から海に向けての高濃度の放射性物質を含んだ水の流出は、見つかって3日がたった今も止まっていません。
東京電力は、これまでにコンクリートを流し込んだり、ピットにつながる配管に水を含むと膨張する「吸水性ポリマー」などを投入したりしましたが、目立った効果は上がりませんでした。
このため、東京電力は、汚染された水が配管などの亀裂から周りにある石を詰めた層にしみ出し、それがピットを通じて海に流れ出していることが考えられるとして、新たに、配管の周りに特殊な薬剤を流し込み、水が通らないよう固めてしまう対策をとることを計画しています。
また、海に流れ出た水が周辺に拡散するのを防ぐため、防波堤の崩れた部分に止水板を設置することを検討しているほか、ピットからの水が流れ込んでいる2号機の取水口付近など、海の中の合わせて3か所に「シルトフェンス」と呼ばれるカーテン状の覆いを設置することを計画しています。
一方、原発のタービン建屋では、汚染された水を取り除くための作業も続けられています。
取り除いた水をためる復水器を空にする作業は、1号機、2号機に加えて3号機でも5日中に始まる予定で、いずれも復水器が空になりしだい作業の妨げとなっている高濃度の放射性物質に汚染された水を排水する計画です。

4月5日 11:45更新

▲ページトップへ.“海への影響 注意深く監視”
枝野官房長官は、午前の記者会見で、福島第一原子力発電所の事故で、低レベルの放射性物質に汚染された水が海に放出されたことについて、モニタリングの強化など、海への影響を注意深く監視していく考えを示しました。 
福島第一原子力発電所の事故で、東京電力は4日夜、施設内にたまっている低レベルの放射性物質に汚染された水を海に放出する措置に踏み切りました。
これについて、枝野官房長官は、閣議後の記者会見で、「やむをえない措置とはいえ、放射性物質を含んだ水を意図的に流さざるをえないのは大変残念で申し訳ない。まずは2号機のタービン建屋などにたまっている高濃度の水を処理し、こうした水が出てくること自体を止めたい」と述べました。
そのうえで、枝野長官は「海への影響を確認するため、すでにモニタリングの強化に着手している。フェンスのようなもので海での拡散を防ぐ措置について、どういった方法がいちばん早く効果的か、同時並行でいくつかのことを進めている」と述べました。
また枝野長官は魚介類への影響について、「福島県沖は漁業を再開していないし、当面、再開の予定もない。茨城県沖も安全を確認している魚のみで漁業を再開できないかという方向で、モニタリングを進めていく。風評被害を防ぐため、幅広く、できるかぎり多数のモニタリングを行って、安全性を確認しながら進めていきたい」と述べるとともに、魚介類の出荷制限の実施については、「海水の汚染状況の動向を見極めたうえで、しっかり分析して進めていきたい」と述べました。

4月5日 11:45更新

▲ページトップへ.低レベルの汚染水 海へ放出
福島第一原子力発電所の事故で、東京電力は4日夜、施設内にたまっている低レベルの放射性物質に汚染された水を海に放出するという措置に踏み切りました。
法律に基づく「緊急時のやむをえない措置」として国も了承しましたが、低レベルとはいえ、みずから放射性物質を海に放出するという異例な事態となっています。
国や東京電力には、海への影響の監視の強化や、汚染された水の放出をできるだけ抑えるための対応が急がれるとともに、こうした措置に踏み切った詳しい説明が求められます。
福島第一原発では、2号機のタービン建屋の地下にたまった水などから、高濃度の放射性物質に汚染された水が見つかっているほか、さらに同じような高い濃度の汚染水が海に直接流出し、一刻も早く海への流出を止めることが求められています。
ところが、流出を食い止めるために検討されていた対策がことごとくうまくいっていないほか、タービン建屋の地下にある高濃度の汚染水の処理なども難航しており、東京電力によりますと、緊急に対策を取らなければ外部の環境などに危険が生じるおそれがあると判断したということです。
このため東京電力は、高濃度に汚染された水の貯蔵先を確保する必要があるとして、施設内にたまっている低レベルの放射性物質に汚染された水を4日夜、海に放出する措置に踏み切りました。
これは、原子炉等規制法の64条に基づく「緊急時の措置」で、4日の午後3時に経済産業省の原子力安全・保安院に報告され、その後、30分以内という短時間に国の原子力安全委員会から助言を受けたうえで、「やむをえない措置」として了承されました。
これを受けて東京電力は、4日夜7時すぎから「廃棄物集中処理施設」にたまっているおよそ1万トンの低レベルの汚染水を、また、5号機と6号機の地下水を集める「サブドレンピット」と呼ばれる施設にたまっている合わせて1500トンの低レベルの汚染水を4日夜9時から放出を始めました。
今後、数日かけて海に放出するとしています。
東京電力によりますと、放出される水に含まれる放射性物質の濃度は、法律で定める排出基準の限度のおよそ100倍に当たりますが、付近の魚などを毎日食べ続けた場合に、1年間に受ける放射線量は0.6ミリシーベルトで、一般の人が1年間に浴びても差し支えないとされる1ミリシーベルトを下回るとしています。
ただ低レベルとはいえ放射性物質を海に放出するという重大な決断が何の前触れもなく、急に発表されたうえ、そこまでせっぱ詰まった状況だったのか、国や東京電力も4日の記者会見で、十分に説明しきれていません。
事故の発生から3週間余り、みずから放射性物質を海に放出するという異例な事態となっており、国や東京電力には、海への影響の監視の強化や、汚染された水の放出をできるだけ抑えるための対応が急がれるとともに、こうした措置を取ったことへの詳しい説明が求められます。

4月5日 6:15更新

▲ページトップへ.汚染水流出 新たな対策実施へ
東京電力・福島第一原子力発電所で、「ピット」と呼ばれる施設から高濃度の放射性物質に汚染された水が海に流出し続けている問題で、東京電力は、5日からこの施設の周りを特殊な薬剤で固めて、流出を食い止める対策を始めることにしています。
福島第一原発では、2号機の海沿いにあるピットと呼ばれる電源ケーブルを納めた施設から、今月2日に高濃度の放射性物質に汚染された水が海に流出しているのが見つかりました。
東京電力は、このピットにコンクリートを流し込んだり、汚染された水のルートを遮断するため、ピットにつながる配管に水を含むと膨張する「吸水性ポリマー」などを投入したりしましたが、ピットから海への水の流出は止まりませんでした。
このため東京電力は、汚染された水は、配管などの亀裂からピットの周りにある石を敷き詰めた層にしみ出し、ピットを通じて海に流れ出していることが考えられるとして、地上から穴を掘って、石の層に特殊な薬剤を流し込んで固める新たな対策をとることにしました。
また汚染された水が、周辺の海に拡散するのをできるだけ抑えるため、東京電力はピットからの水が流れ込んでいる2号機の取水口付近や、外海への出口になっている防波堤の突端部分など、海のあわせて3か所に「シルトフェンス」と呼ばれるカーテン状の覆いを設置することを検討しています。

4月5日 6:15更新

▲ページトップへ.福島県漁連 東京電力に抗議文
福島第一原子力発電所の事故で東京電力が低レベルの放射性物質に汚染された水を海に放出したことを受け、福島県漁業協同組合連合会は4日夜、東京電力に対し、「漁業関係者は漁業を再開できないのではないかと不安を募らせている」として、水の放出を止めるよう求める抗議文を送りました。
東京電力は、福島第一原発の事故で高濃度の放射性物質に汚染された水の貯蔵先を確保できなければ、今後、危険が生じるおそれがあるとして、4日夜、放射性廃棄物を処理する施設にたまっているおよそ1万トンの低レベルの汚染水を海に放出する作業を始めました。
これに対し、福島県漁業協同組合連合会は4日夜、東京電力に対し「震災で漁船や岸壁などが壊滅的被害を受け、原発の事故による水産物への影響に苦しんでいるなか、漁業関係者は低レベルといっても汚染水の投棄で、二度と漁業を再開できないのではないかと不安を募らせている」として、汚染水の放出を止めるよう求める抗議文を送りました。
県漁業協同組合連合会の新妻芳弘専務理事は「県内の漁業に大きな影響を与えかねない事態だ。今後は国に対しても補償も含めた対応を要望していきたい」と話しています。

4月5日 6:15更新

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