北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

ソマリア沖海賊対処任務第20次派遣水上部隊へ、護衛艦はるさめ、あまぎり派遣

2014-11-06 22:15:16 | 防衛・安全保障

◆第2護衛隊司令柏原正俊1佐指揮下の2隻 

 防衛省によれば海上自衛隊はソマリア沖海賊対処任務第20次派遣水上部隊を出航させるとのことです。

Img_1401a ソマリア沖海賊対処任務も派遣水上部隊は第20次を派遣することとなりました。第20次派遣水上部隊は、佐世保基地の第2護衛隊司令柏原正俊1佐を指揮官とし、護衛艦はるさめ、護衛艦あまぎり、以上2隻を基幹として構成され、2隻は11月15日に佐世保基地を出港、ソマリア沖へ向かいます。

Img_7167i 護衛艦はるさめ、は艦長高須賀政信2佐以下180名が乗艦、護衛艦あまぎり、は、艦長青木邦夫2佐以下乗員200名が乗艦、 派遣隊員は410名となり、加えて海上保安官8名が2隻に分乗し、海賊逮捕の支援などに当たるとのこと。

Img_7415 既に日常任務化している海賊対処任務ですが、海上家遺体護衛艦による船団護衛任務の実施に際しては現在のところ護衛対象船舶への被害は皆無、逆に船団護衛は最も低速の船舶に合わせる必要があり船団への集合が船舶側から航路日程に合わないとし、独行の事例が多くなっています。

Img_5929  派遣される2隻のうち1隻を船団護衛に充て、もう一隻を哨戒任務として海賊警戒に充てる運用となっています。現在まで海賊との交戦事例はありませんが、海賊と武装漁民の区別がつきにくく、日常業務化しているとはいえ、突発事態へ備え緊張を強いられていることは確かです。

Nimg_9614  実態は外国外洋漁船を追い払う目的で破綻国家化していた頃のソマリア漁民の一部が武装漁民となり、武装漁民の一部が海賊行為を働き、他方武装漁民は海賊からの自衛へ武装しているため区別はつきにくいのです。このため、海上自衛隊は同時に哨戒機の派遣も実施し、上空からの警戒に当たっているところ。

Kimg_4814  哨戒機はジブチ共和国へ海上自衛隊が航空拠点を展開、戦後初めての航空部隊拠点を構築することとなりましたが、海上自衛隊は100機を導入し80機を運用中のP-3Cですが、この規模の哨戒機を10機以上保有する海軍は稀有で、現在2機を派遣中ですがこの2機の哨戒情報は海賊対処に非常に大きな威力を発揮している、とのこと。

Img_9551  交代まで第19次派遣艦艇と併せ護衛艦4隻が派遣されていることになりますが、現在の南西諸島での警戒体制維持へこの護衛艦の派遣は負担ではないと言えばうそになります、その反面各国艦艇とのアデン湾での親善訓練や、友好国への訪問など信頼醸成に資する意味を有しており海上自衛隊は今後も派遣を継続するようです。

北大路機関:はるな

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