◆日本第7機甲師団・アメリカ第7歩兵師団
北海道大演習場で行われていました日米共同訓練が先週までに完了したとのこと。
日米共同訓練は北部方面隊第7師団長太田牧哉 陸将と米陸軍第1軍団第7師団第2-2旅団長ルイスA.ザイスマン大佐が訓練統裁官となり、戦車や戦闘ヘリコプターに装甲車などの参加を以て10月27日から11月7日に掛け行われていたもので、日米の第七師団が参加する訓練となっていました。
今回の訓練には陸上自衛隊が90式戦車や89式装甲戦闘車に9式自走榴弾砲と言った重装備などを参加させたのに対し、アメリカ陸軍からはストライカー装甲車、そして日本での初演習展開となりますAH-64Eアパッチガーディアン戦闘ヘリコプターが第25戦闘航空旅団より参加するものとなっています。
陸上自衛隊からはAH-1S対戦車ヘリコプターやCH-47輸送ヘリコプターなどが参加して尾ますが、米軍からはAH-64Eに加えUH-60多用途ヘリコプターが参加しており、陸上自衛隊はUH-60JAやAH-64Dの導入を開始しつつも予算面や運用環境などの理由から少数調達や計画縮小に終わり、その後継機問題が表面化しているところ。
ストライカー装甲車の日本での演習参加は第10師団との間で行われたオリエントシールド演習以来のものtなります。重装備について新防衛大綱にて見直しを決定しつつも、もともと軽装備であり空中機動重視の編成を採っており充分な重装備を持たなかった陸上自衛隊がさらに軽量化を模索しているという状況に際し、重要な点は幾つか。
米軍がハンヴィー野戦機動車の軽歩兵を置き換える装備として導入したストライカー装甲車などについて、重装備との相互連携や日米の新しい主力装備に関する情報交換などを経て協同運用を深めこの種の装備に関する研究を進める点でも意味があるものと言えます。
他方、AH-64Eの参加は、特にデータリンク能力が高い米陸軍とは対照的に自衛隊がAH-64Dを導入した際、データリンク接続先が未整備であったため十分活用できなかったといわれているため、10式戦車のどう縫うが開始され、基幹連隊指揮統制システムの開発が進む自衛隊では事情が変わってきました。
仮に戦車が縮小されたとしてもストライカー装甲車に相当する開発中の軽量戦闘車両システムと戦闘ヘリコプターを十分確保できたならばその部分を補える可能性はあります。こうした意味も含め相互連携やお互いの装備体系や運用体系を知る事は非常に重要な訓練だと言えるでしょう。
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