北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

航空防衛作戦部隊論(第十四回):航空防衛力、航空団配置と有事における機動防衛力運用

2015-10-06 23:41:14 | 防衛・安全保障
■有事における機動防衛力運用
航空防衛力の航空団と航空隊の配置について。

北部航空方面隊は第2航空団司令部と第2航空隊と新編第4航空隊を千歳基地とし三沢基地に第3航空隊、中部航空方面隊は第1航空団(仮称)司令部と第6航空隊と新編第1航空隊を小松基地に置き百里基地に第7航空隊を、西部航空方面隊は第3航空団(仮称)司令部と第8航空隊を築城基地に置き第5航空隊と新編第10航空隊を新田原基地へ、那覇基地は第4航空団(仮称)と第9航空隊及び新編部隊、と。

有事の際には、第4航空隊、第1航空隊、第10航空隊、新編部隊、以上が第一段階として即座に脅威正面の航空優勢確保と防空任務支援へ必要な基地、航空自衛隊基地のほか、救難隊等の分屯基地、陸上自衛隊航空部隊駐屯地で一定以上の延長をもつ舗装滑走路の駐屯地や、海上自衛隊航空基地へ展開します、受け入れ拠点がありますので平時から受け入れ協定と訓練を行うことが重要でしょう。

即座に展開し得る基地や飛行場、丘珠駐屯地、八戸航空基地、秋田分屯基地、新潟分屯基地、立川駐屯地、下総航空基地、厚木航空基地、硫黄島基地、八尾駐屯地、徳島航空基地、岩国航空基地、大村航空基地、高遊原分屯地、鹿屋航空基地、そして航空自衛隊の戦闘機部隊以外の練習機や輸送機部隊に試験部隊の展開する入間基地、浜松基地、静浜基地、小牧基地、岐阜基地、防府北基地、美保基地、芦屋基地、など。

戦闘機部隊が即応し展開したとして整備器具などの整備受け入れ機能や後方支援能力といったものが無ければ、燃料補給一つとっても即座に対応する事は難しいですが、自衛隊が運用する基地や航空基地に飛行場等であれば最小限度の事は実施できますし、飛行場機能を維持する部隊、警備部隊等が展開し基地機能を敵特殊部隊や空挺部隊等により早期に喪失する懸念も比較的低い。

第3航空隊、第7航空隊、第5航空隊、飛行教導群が第二次展開部隊として待機します、第4航空隊、第1航空隊、第10航空隊、新編部隊、の第一展開部隊では航空優勢確保や防空能力に限界が生じた場合や、一定以上の戦力回復が必要な状況に展開した場合での後詰部隊です。周辺国の空軍規模から考え、我が国が直面するであろう航空消耗戦はここまでの規模が必要と覚悟しておかねばなりません。

一方で戦力逐次投入は絶対の禁忌です、したがって、第一次展開部隊が即応展開し、その即応展開が開始された時点で第二次展開に向けた部隊の移動開始へ着手する必要があり、第二次展開部隊に指定される第3航空隊、第7航空隊、第5航空隊の展開と共に、要撃飛行隊の空白地域が生じる事から、有事の際の周辺国からの第二次戦線構成を回避すべく、残る航空隊の再配置を行い、併せて陸海空自衛隊の全部隊を警戒態勢に移行すべきです。

北大路機関:はるな くらま
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コメント (2)
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