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【G7X撮影速報】第12旅団祭/相馬原駐屯地創設60周年祭,桜榛名と雪赤城(2019-04-13)

2019-04-27 20:18:28 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■さよなら!OH-6D観測ヘリ
 相馬原駐屯地祭、G3Xは支援カメラとして観閲式に加え訓練展示も撮影できる性能を誇示しましたが、G7Xについてもまだまだ第一線の性能があります。

 相馬原駐屯地祭、今回はG7Xでの装備品展示の様子を紹介しましょう。G3Xよりも広角で優れているカメラです。撮影したいのはOH-6D,陸上自衛隊ではOH-6AにOH-6Jと半世紀以上に渡り貢献している観測ヘリコプターですが、旅団からはいよいよ退役という。

 OH-6D観測ヘリコプターは取得費用が3億円程度、更に近代化改修で機体よりも高価な暗視装置等を追加し能力を向上させていますが、後継機OH-1の量産で調達が終了しました。ただ、OH-1が高調達費等で調達中止となり後継機が浮いている最中でのOH-6D除籍です。

 CH-47JA輸送ヘリコプター、第12旅団の主力装備です。戦車の四倍以上を要する高価な装備品ですが、相馬原駐屯地祭では毎年、CH-47JAの特別塗装機を地上展示していまして、この一種、無骨ともいえるCH-47JAも快晴の青空と共に非常に美しく佇んでいました。

 CH-47JAはこの春に長野県や山梨県や静岡県で多発する山林火災において強力な輸送力を以て空中放水による山林火災消火に大活躍していまして、実はこの日も山林火災が発生しており、災害派遣要請が出されるかという緊張下での旅団行事挙行であった、とのこと。

 UH-60JA多用途ヘリコプター、師団飛行隊や旅団飛行隊は安価なUH-1Jが主流であり、全天候飛行性能や長大な航続距離を有する高性能であるUH-60JAを装備するのは、第12旅団と鹿児島県島嶼部を管区に抱える第8師団に沖縄県を警備管区とする第15旅団のみ。

 FH-70榴弾砲や81式短距離地対空誘導弾と旅団の主要装備が並びます。FH-70は単体で有ればCH-47で空輸可能、めったにやりませんが81式短距離地対空誘導弾も発射装置と射撃式装置を車両から分離するならばCH-47での吊下げ空輸は可能です。重いですが、ね。

 輸送防護車は中央即応連隊からの装備品展示参加です。しかし、車高の高いこの種の車両は邦人救出用に少数装備する他にも普通科部隊の機動車輌や後方支援部隊の戦闘支援任務用に数が必要であるようにも思います。遠景には16式機動戦闘車、駒門駐屯地の車両です。

 AH-1S対戦車ヘリコプター、木更津駐屯地第4対戦車ヘリコプター隊の機体です。年々老朽化により用途廃止されており、後継機のAH-64D戦闘ヘリコプターはミサイル防衛重視の予算不足により調達中断のまま、そろそろAH-64Eを30機程度取得が必要ではないか。

 60式装甲車、まだ現役なのか、と驚かれるかもしれませんが武器学校の保存展示装備を土浦駐屯地から輸送したもの、という。428両程調達された戦後初の国産装甲車で、馬力不足や車内過小に晩年は老朽化に悩まされた車両ですが、昔の装備、という事で特別展示だ。

 60式自走無反動砲、まだ現役なのか、と驚かれるかもしれませんが武器学校の保存展示装備を土浦駐屯地から輸送したもの、という。今年は相馬原駐屯地創設60周年ということで古い装備品を並べているのですね。昔は普通科中隊の対戦車小隊に2両が配備されていた。

 60式自走無反動砲、本州九州含め普通科連隊全体で10両が配備、これとは別にジープ搭載106mm無反動砲も対戦車小隊に各2門ありました。難しいのは理解できるのですが、戦車駆逐車と機動打撃用に16式機動戦闘車や89式装甲戦闘車を各連隊に10両程度必要と思う。

 74式戦車と61式戦車の保存装備、第12旅団は第12師団時代に隷下へ第12戦車大隊を置いていました。相馬原駐屯地地区の一般公開地区での写真です。戦車は車内が一般開放されていまして、61式戦車については写真撮影が可能でした。中々に興味深い一日を過ごせました、ね。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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