北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

令和六年度八月期九月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2024.08.31-2024.09.01)

2024-08-30 20:01:04 | 北大路機関 広報
■自衛隊関連行事
 台風10号の警戒が続いていまして自衛隊行事もほぼすべてが中止となっているのですけれども一つだけ開催されます。

 まつりみなみ2024in小倉駐屯地、9月1日に開催されます。北九州市の第40普通科連隊が駐屯しています駐屯地です。夏祭りは、もともとは8月31日に予定されていましたが台風10号の接近により一日延期となった形です。盆踊りと音楽演奏や太鼓演奏が行われて最後には打ち上げ花火という。開門は1530時で2100時まで駐屯地が開放される。

 武山駐屯地第35回横須賀市西地区納涼花火大会、残念なお知らせですが中止というお知らせです。台風10号が接近していまして、元々8月31日に予定されていたものですが、この土曜日の祭事を日曜日9月1日に移したとしましても、まだ台風は紀伊半島から信越地方のどこかにいるという予報となっていますので、中止は残念ですが致し方ありません。

 掃海艇くろしま鹿児島港一般公開、こちらも中止のお知らせです。もともとは8月31日と9月1日に鹿児島港本港区北埠頭2号岸壁で予定されていましたが、台風は一応通過しているのですけれども、台風被害が相応に在りますし、鹿児島港へも、いや錦江湾に流木などが流れ込んだ影響も加味したということでしょうか。台風10号は鹿児島に上陸しました。

 台風10号、しかし、影響は甚大なのですが申し訳ない点を一つ、29日、つまり昨日なのですが、岐阜基地納涼祭が予定通り開催されていました。こちらはもともとあさの夏祭り情報で実施されるという話題を掲載しなければならなかったのですが、新幹線運休などの関係で開催されるという情報を確認して要らず、結果的に記載漏れとなってしまいました。

 自衛隊行事が無い際には、とこれまで例えば年末年始やCOVID-19の際には軍港めぐり遊覧船のような、日常風景を、とおすすめして参りましたが、台風の時に海に近づいてはいけません、いいや高台からみるんじゃい、と地図を調べる方などは要ら射るかもしれませんが、それでも無理に基地の周りを散策しても見られるものは限られているでしょう。

 台風避泊、護衛艦も輸送艦も掃海艇も台風が接近しますと台風避泊してしまいます、これは波浪が打ち付ける状況で岸壁や桟橋に艦艇を係留していますと、幾度も船体を桟橋や岸壁に打ち付けてしまう事で艦艇や桟橋そのものを壊してしまう、だからこれを避ける為にさっさと出航して地形から風よけとなる様な避泊地に投錨してしまうのですね。

 横須賀ですと伊豆半島や伊豆大島の、呉ですと広島湾、ただ、風が強いと投錨していてもそのまま風圧で流されてしまう走錨という危険な状態になりますので、レーダーとGPSで位置を把握します、がいまはGPSがあるからよいのですが、昔はレーダーしか無かった時代、風圧が凄いとレーダーが回らなくなってしまう、という厄介な事もあったという。

 走錨した場合は、即座に錨鎖を投棄して航行し荒天の海を走り続ける事になります。あとで錨は回収しなければならないというような結構面倒な事にもなるのですが、台風一過で入港する艦艇に錨がついていない護衛艦が居ましたら、そういう厳しい状況を乗り越えた、ということにも。台風10号、今日も明日も東海道新幹線は運休、まだまだ油断できない。

■駐屯地祭・基地祭・航空祭

・9月1日:まつりみなみ2024in小倉駐屯地

■注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関
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台風10号-九州上陸935hpa,ハリケーンハンターが必要-気象庁当初予報紀伊半島直撃を大幅に外した予報精度

2024-08-30 07:00:37 | 防災・災害派遣
■ハリケーンハンターが必要
 C-2輸送機を若干数増勢して観測器材を搭載し台風観測を行う事で予報精度を高める事は出来ないか、現在の台風予報はお盆の台風7号を含め精度が低すぎる。

 台風10号、九州を蹂躙しています。この台風ですがもう少し精度の高い予報は出来なかったのかと疑問に思います。この台風が発生したのは22日、気象庁は27日に大阪に迫るとして五日後の大きな予報円の中心に紀伊半島南部を示し、予報円は九州東岸から静岡県を含めていましたが、実際の上陸は29日、予報円を外れた九州西岸に上陸しました。

 防衛省は気象庁と協力して、ハリケーンハンターのような航空機を用いた台風の直接観測を行う体制を構築できないだろうか。毎回、予報が外れる為に、今回の台風は予測が難しくう、とお決まりの弁明を聞くと共に、コンピュータなどは発展しているのですが、とか、世界の予報と比べても間違ってはいない、という言い訳ばかり発表されるたび、おもう。

 台風を直接観測しなければ、間接的な観測では予報に限界がある。世界の予報と比べても云々という言い訳だけれども、台風に最も近い日本の観測が外れていい言い分ではなく、例えばそれは気象庁がインド洋のサイクロンや大西洋上のハリケーンを観測して外すのと、日本国土に直接接近する台風の観測と予報結果を外すのとでは全く意味が違うのだから。

 天候観測は防衛上も重要であり、例えば戦前と戦時中は台風情報は軍事機密として扱われていました。そして、ノルマンディ上陸やアルデンヌ冬季攻勢など気象条件が作戦の可否となった事は数多く、更に今後インド太平洋地域での中国海洋進出や軍事力による現状変更という脅威を考えるならば、正確な台風予報は抑止力に直結しているとさえ言えます。

 ハリケーンハンターは観測器材を搭載したWC-130気象観測機を運用する第53天候偵察飛行隊という、ハリケーン中心部まで航空機で進出し、文字通りナマのハリケーンを直接観測することで、その正確な情報を得るものです。気象衛星や測候所ドップラーレーダーなど様々な気象観測手段が開発されていますが、直接観測する情報に勝るものはありません。

 いず型巡視船、実は日本には1978年まで、2000t級巡視船である大型の、いず型2隻に気象レーダーを搭載し台風監視にあたっていました。これは1965年10月に発生した台風29号マリアナ漁船集団遭難事件、200名以上の船員が行方不明となり捜索に海上自衛隊が創設以来初の部隊海外派遣を行う事となった災害を受け、台風観測強化として行われています。

 新幹線計画運休など、台風の予報精度が低ければいたずらな経済的悪影響が増えます、台風が月末までに迫るとして来月初旬に予定変更した場合は逆に台風の直撃を受けて、物流や商用に確実な影響が出ている。そんな予算は無い、と言われるかもしれませんが、防衛と気象予報は不可分である事は前述の通り、予算が大事か、防衛が大事か、それだけです。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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