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ウクライナ情勢-ロシア海軍2024年内新造艦艇40隻を竣工予定,軍需産業戦時体制転換で大幅製造力強化

2024-07-04 07:00:42 | 国際・政治
■防衛情報-ウクライナ戦争
 無理だと思いますが揚陸艇や哨戒艇を含むならば本邦も支援船や巡視船などを含めればそれ以上建造しているのですよね。

 ロシア海軍は2024年内に40隻の新造艦艇を竣工させる、ISWアメリカ戦争研究所6月26日付戦況報告によれば、プーチン大統領は6月26日に招集したロシア造船長期計画に関する会議において、40隻以上の新型艦艇を導入するとプーチン大統領が発言したとしています。艦艇について、どの程度の大きさかについては示していません。

 新型艦艇についてプーチン大統領は無人機攻撃に対応できる防空システムと水上無人艇に対抗する水上及び水中監視システムなど遠隔脅威探知能力の強化が必要であるとも示しました。これは言い換えれば、新造される艦艇について、無人機や無人艇に対する装備品準備が不十分であり、脆弱性を有しているという事の裏返しなのかもしれません。

 40という数字は既にいくつかの研究機関が非現実的だ、と指摘していますが、プーチン大統領自身は無人機や無人艇に対応する性能が必要であると指摘する以上は、これらを搭載していない、海上自衛隊では交通船にあたるような揚陸艇や、巡視艇クラスの哨戒艇を含むのかもしれません、写真のウダロイ級のような艦を最後に建造したのは25年前だ。
■防衛情報-ウクライナ戦争
 日本でも保存展示しているものはあるし動かそうと思えば不可能ではないものもある様ではありますけれども。

 ロシア軍の軍需産業が戦時体制により大幅に製造力を増している、ISWアメリカ戦争研究所6月26日付戦況報告によれば、RUSIイギリス王立連合サービス研究所の研究報告として、ロシア国防省の軍需産業生産に関する報告書を分析し、戦車1500両と装甲車両3000両を生産する計画があると示しています、そして弾薬生産も拡充している。

 戦車1500両と装甲車両3000両に加え、122mm砲弾を80万発、152mm砲弾を132万5000発、122mmロケット弾を1万7000発、イスカンデルM弾道ミサイルを180発、Kh-101巡航ミサイルを420発生産するという。イスカンデルM弾道ミサイルの生産数は前年比で3倍に強化されるとのことですが、戦車等車両は退役戦車の現役復帰という。

 退役戦車の現役復帰、しかし状態の良いものはかなり復帰させた後ですので徐々に質を落とさざるを得ないという事情とともに、結局のところソ連崩壊後にCFE欧州通常戦力削減条約を受け廃棄したはずの戦車の再利用であり、数が限られている。各国や民間の情報分析機関はロシア各地のスクラップ戦車保管施設の衛星写真を見守っている段階です。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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