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ウクライナ情勢-ミラージュ2000戦闘機ウクライナ空軍配備!F-16戦闘機と共に防空基盤を強化!

2025-02-12 07:00:26 | 防衛・安全保障
■防衛情報-ウクライナ戦争
 航空自衛隊F-15戦闘機の写真とともにウクライナの話題です。

 ウクライナ空軍に新しくフランス政府が供与したミラージュ2000戦闘機が配備され運用開始となったということです。ミラージュ2000は中華民国台湾でも運用され、昨年日本へ日仏共同訓練へ展開したラファール戦闘機の前型に当るフランスのダッソー社が開発した多目的戦闘機で、アメリカのF-16戦闘機と同水準の戦闘機として開発されました。

 ミラージュ2000戦闘機、ウクライナ政府が求めていた空軍力の近代化を支える航空機で、仮にこの機体が2023年夏季反転攻勢に間に合っていたならば、ロシアウクライナ戦争は大きく情勢が変わっていた可能性がありますが、一方、ウクライナ空軍はソ連製戦闘機を運用しており、全く運用思想が異なる事からその機種転換は簡単ではありません。

 F-16戦闘機とともにミラージュ2000戦闘機の供与、今後はスウェーデン製JAS-39グリペン戦闘機供与の可能性が残っていまして、数が揃う事で情勢は転換する可能性があります。しかしなにより、2023年に間に合ていればという戦闘機ですが、2024年7月にF-16戦闘機が配備され2025年にミラージュ2000戦闘機が配備された事には大きな意味が。

 滑空爆弾、アウディイフカ攻防戦などでロシア軍が多用した1t以上の滑空爆弾による集中攻撃、防御陣地を一発で崩壊させる強力な兵器が、このところ戦線において威力を発揮していません。Su-30戦闘機などをもちいて遠方から投擲するもので、ウクライナ軍のS-300地対空ミサイルやペトリオットミサイルの射程外から運用され重大な脅威でした。

 ミラージュ2000戦闘機はMICA空対空ミサイル、F-16戦闘機はAMRAAM空対空ミサイルを投射可能で、第一線まで展開できる戦闘機からの空対空ミサイル運用は、ロシア軍滑空爆弾運用を大きく制約します。F-16など華々しい活躍は報じられませんが、滑空爆弾被害が局限化されている現所こそ、その供与の大きな意味と云えるでしょう。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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