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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

ともしびを分かち合う大栗川(湧き上がる感情 3/10)

2019-11-30 | 第五章「和解と平和」

 灯火(ともしび)の持つ不思議な力を昨晩、大栗川キャンドルリバーの催しであらためて感じた。恐ろしい闇の危険から人を守り、寒さや飢えから人を遠ざける。さらに、灯火はか弱い人から人へと時間的・空間的にも、平等に分かち合うことができる。それ故に、灯火は愛や魂の隠喩となり、遙か昔から現代に至るまで宗教祭儀とも深い繋がりを持つようになったのだろう。

 大栗川を知ったのはもう30年以上前からだ。川の側を散策していると大きな川魚が泳いでいるのが見え、水鳥だけでなく、蛇を含めたさまざまな動植物とも出会うことができ、家族で楽しんだりした。さらに、この6-7年くらいだろうか。地元の歴史や遺跡に興味を持つようになり、川沿いに縄文時代等の遺跡が沢山あることを知り、堀之内の多摩ニュータウンNo.72,107,446遺跡周辺を頻繁に散策するようになった。そして、縄文小説を書くまでに至ったが、大栗川キャンドルリバーの会場は、正にこの舞台と重なっていた。不思議であるが当然という気もする。

   

 大石やかた公園は、昔の大栗川が太田川と合流する地点にあり、中世の城郭跡もあり有名であるが、縄文時代、いやそれ以前からの拠点的な村等もあった。キャンドルが水の流れのように並べてあり、その膨大な無償の労力に感動するが、それは多分昔の大栗川の流域と重なるのだろう。特に縄文海進のころは川はもっと海に近く大河だったからだ。

    

 現在の大栗側と太田川の合流点は大栗川公園となり、このイベントの本部も置かれていたが、ここから下流方面を見ると左側に72遺跡があった大きなマンションや芝原公園方面が見える。右側は京王堀之内の駅の方向。公園の光の波は縄文時代には川そのものだったかもしれない。だからキャンドルリバーなのだろうか。

   

 会場へは、モノレールの大塚・帝京大学駅の方から川を遡る会場の方に歩いて行った。川の上流方向には丹沢山系のヒルガタケが見え、少し右側に富士山も見える。あと一ヶ月もしないうちに冬至となり日本も含めて世界的に休暇の季節になる。その冬至には、ヒルガタケの山頂方面に太陽が落ちる。そのことは、縄文時代の人々も知っていて、大栗川の上流というか、水源に近い多摩境(写真のやや左側)には冬至を強く意識したと思われるストーンサークルがある。

 さて、今日は人と人との関係について考えた。自己否定的になったり他者否定的になったりするのが、私も含めた人の姿かもしれないが、それこそ愛と魂の世界を生きる上で大事なのは、魂をもつ存在としての他者肯定と自己肯定のバランスだと思う。上から目線のある意味での暴力を時々感じる日々であるが、平和に暮らすということは、上から目線ではなく対等な目線を意識することから成り立つのではないだろうか。

 もちろん、狼狽・錯乱している他者を緊急時に上から目線で指示し助けることはあるとU先生から伺った。しかし、それは非常にまれなケースだ。

湧き上がる感情 3/10

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