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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

統御感あふれる縄文芸術・・縄文人の辞世の句は(6/10 愛の孤独から)

2022-03-20 | 第四章「愛とゆるし」

町田市の田端遺跡のすぐそばの公園あたりは縄文時代の土器などを制作する村であった。公園から遊歩道のある尾根道までは多摩ニュータウンを開発する以前は結構急な斜面であり、尾根近くには大規模な粘土採掘場も併設していることもあり、境川沿いの村々だけでなく大栗川水系の八王子市の拠点的な村々まで含んだ一大センターであった可能性があると思っている。

最近よくこの多摩境駅のそばを散策するが、縄文中期から後期前半にかけての1,000年村の人々が制作した土器や土偶などに思いを寄せることが多い。この時代は勝坂式、曽屋式、加曾利E、堀之内式などに相当するが、その芸術性、霊性は素晴らしい。縄文時代は文字を採用しなかった文化であり、俳句や和歌のように後世に名を残しはしないが、その作品の美しい形態、肌触り、象徴的で時に豊かな物語を示すような表現から、幸福曲線を追求し統御感まで高めた縄文人の存在を想定することは簡単だ。

この村の近くの忠生A遺跡をはじめとする美しい土器、土偶や土偶付深鉢も当然作ったはずだ。写真は昨年通った江戸博の「東京に生きた縄文人」展のときの写真。

同じ時期の縄文中期時代には親戚筋と言ってよい中部高地では藤内遺跡の神像筒形土器をはじめ国宝級の芸術性豊かな遺品。さらに北陸のほうの火炎式土器・・・。もちろん、縄文中期も良いが後期・晩期の遺品もいうまでもなく。外国の展示会などでの評判を考えると、これから日本でも後期や晩期の遺品への一層の関心も集まるように思う。

縄文人も現代人と同様に、何のために生きているかを考え抜き、心の中を自然体で探求し、厳しい現実の中をしっかりと生き抜くための遺産を残してくれたのだと思う。縄文人の平均寿命は30歳程度と言われる。作られた土器なども、今の感覚でいうと辞世の作と呼ばれるものも多かったのではと推察する。その表現の意味を解読することは我々にとってもとても大事なことのように思う。

6/10 愛の孤独から

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