マッサンのエマちゃんも厳しい事実を突きつけられて大変だが、暖かい家庭や小学校の仲間に助けられ元気になっていけそうだ。
フロイトの心の防衛機制でいうと、同一化というのが適当かもしれない。自分とグループとか、そういうものと一体化することで心の安定を得る機制である。私自身の今までの生育史を勉強しても、この同一化に助けられたことは山ほどある。
生き甲斐の心理学のU先生は、「今までよく生き延びてこられましたね・・・」と勉強会でよく口にされる。ちょっと大げさでは、と昔は思ったものだが、学びを深めるほど、自分にも確かに大きな危機があり、それを乗り切ったこともあったなと一人で感心するようになってきた。そして、その時の立役者はたいていの場合、心の防衛機制なのだ。それにより、心のバランスを保ち適切に難局を切り抜けたりしているのだ。
縄文時代も、こうした同一化は強力にあったようだ。それを感じるのは土器の文様だ。文様の背後には、神話というか思想や宗教があり、特定のデザインを特定の地域・時期で使うのも何かあるようだ。そして、時にある文様を破棄し、一斉に新しい文様を採用することも。集団のアイデンティティや同一化に関わることだと思う。
その文様は、恐らく土器だけでなく服装の柄とか装飾品(当時は、耳飾り等実に豊富だったらしい。漆も黒や赤があり、いろいろ使われたのだろう)木器等にも展開されたのだろう。集団の文様が統一化されることで、心の防衛機制がうまく作動し、厳しい時代や環境から心の平安を得、構成員はイキイキと生き抜くことができたのだろう。
さて、話は変わるが来る3月14日(土)。「生き甲斐の心理学府中勉強会」を開催することになった。11時から大国魂神社周辺を見学し、昼食をとり(以上はオプション)、13:00~16:00に勉強会を府中市中央文化センターで開催する予定だ。この大国魂神社は武蔵の国の由緒ある神社であるが、燃えよ剣(司馬遼太郎)のバックに出てくると教えられて、今読み始めている。そういえば、この新撰組も、その出で立ちは独特で有名だ。同一化は、日本史にもきっと大きな影響を与えているに違いない。
縄文からの風② 9/10